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6月15日 窓

 私たちは、体育祭について話をしていた。今日の総合は、体育祭の準備がメインだった。今年の体育祭は、7月6日。教卓の前には、諏訪、西畑、佐藤、橋本、八幡、中村たちが並んでいた。私は、みんなの話し合いをボーッと眺めている。今日は、頭が痛く本調子ではない。ねぇねぇ!!誰かに声をかけられた。私はすぐ様後ろを振り返る。しかし、振り返っても私を声かけた人らしき人は、いない様だ。誰だろうか?私は、辺りを見渡す。どうやら前では、八幡がリレーのメンバーを決めている最中だった。黒板には、男子100メートルリレーと女子100メートルリレーのメンバーが書いてあった。男子の方には、八幡、橋本、中村、横山という野球部とバスケ部がリレーメンバーを独占していた。

 そして、女子の方を見ると。その先には、なぜか私の名前があった。なんでだろう?私の他には、山橋、福川、牛島。なぜか、前にいる女子たちは入っていない。よくわからない。これは、私が別のことをしている時に名前を書かれたに違いない。まぁ、いいや。後で変わってもらおう。本音は、陸上のことだからきちんと伝えたい思いはあった。でも、私は、"BIG3"っていうわけのわからない十字架を背負ってて、到底じゃないけどできない。

 こっち、こっち!!さっきの声だ。どこだ?目の前の女子生徒を見るが話しているようには見えない。今度は、右の方を振り向く。すると、そこにはショートカットの目の大きな女子が。なんで?ここに?私の目の前には、矢田颯希が立っていた。私は、暑かったから風を入れるために教室の窓を開けていたのだ。その窓からこっそり、颯希が。他の窓は全てしまっていたため、他の生徒から見えない様になっていることに気がついた。

 

 颯希「やっほー」

 私 「やっほーじゃないよ」


 小声で颯希に話しかける。

 

 颯希「何してんの?」

 私 「授業に決まってるでしょ」  


 颯希は、楽しそうに私の方を見ていた。


 颯希「へぇー、そっかぁ」

 私 「そっかぁ。じゃないよ!!」


 満面の笑み。その笑顔はなんだ?


 颯希「あそこ、七海の名前書いてるじゃない」

 私 「そうだね」

 颯希「そうだねじゃないよ」

 私 「えっ?」


 何かを言いたそうだった。


 私 「何が言いたいの?」

 颯希「だって、あんだけ走らないって言ってたじゃない」


 ああ、そういうことね。


 


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