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6月12日 聖淮戦サポートメンバー

 生徒会役員の話を聞きながら資料に目を通していた。淮南高校の生徒会役員を含めた7名のメンバーが記されていた。生徒会長の南坂、副会長が藤原、書記が夏目、会計が藤枝、会長秘書が涌井。そこの生徒会に加えて、サッカー部の藤森と野球部の湯浅がサポートメンバーに入っていた。一方、私たち聖徳高校からは、生徒会長の土井、副会長が寺崎、書記が林、補佐が入江。そして、サポートメンバーのところには、サッカー部の中沢、バレーボール部の与田。なぜか、最後に陸上部として私の名前が記載されていのであった。

 なぜ、あったのか詳しくはわからない。でも、先生から直接サポートメンバーになってほしいと言われたのはたしかだ。でも、別に私じゃなくてもいいのになと思った。いい生徒がいいなら、真波や颯希もいるし、他の部活動の人でもいいのに。なぜ、私なのか?疑問に残る選択だった。とりあえず、言われたしやるしかないという理由でここに座っているが、中沢と与田はあまりやる気がないようだった。そりゃあ、そうか。彼らとしたら、早く部活動にいきたいもんな。与田は、バレー部キャプテンだから、まだいいとしても中沢は、サッカー部のキャプテンですらない。そういえば、サッカー部キャプテンの沢田は怪我をしてたか、なんかじゃなかったけな?どうなるんだろう?彼らは。

 おそらく、どの部活動も"聖淮戦"に向けて、最終調整の段階に入っていると思う。土井の話だと今年は、全部で7つの部活動がエントリーされる。野球部、サッカー部、バスケ部、バレー部、ソフトボール部、陸上部。バスケ部、バレー部が男女それぞれで2つずつ。陸上部は、男女に加えてリレーと駅伝で4つ。それぞれ足していくと、トータル9つで勝負することになる。みんなは、どんな感じで予想しているのだろうか?昨年度は、淮南高校が7対2で勝利したみたいだ。私とも仲がいい寺崎は、今年も淮南高校が有利だと予想していた。

 聖淮戦に向けて頑張っている部活動のみんなと私の温度差は大きい。何に向けて頑張ればいいかわからない私は、どこか無力感にかられているような気持ちだった。寺崎の話を一通り聞いた私は、資料から目を離し解散の合図がなされたのだ。陸上部の練習には、顔を出さず颯爽と帰っていく自分のことが嫌になっていくのがわかった。同じように教室から出て行った中沢や与田たちは部室に向かっている。この差は、やはり怪我したことが大きかった。

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