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5月21日 明日


 蒼大「明日、試合来るの?」

 私 「ただの練習試合でしょ?行かないよ」


 ただでさえ、6月1日からテストなのに、弟の試合を見ている余裕はなかった。


 蒼大「えっー。来ないの?」 

 私 「そんなの行っても意味ないでしょ」


 さっきまでしていた宿題を私は直し始めた。


 蒼大「明日、雄大、試合出るかもしれないのに」

 私 「そうなの?」


 最近、蒼大の活躍が多くて、雄大は肩身が狭い想いをしている気がした。


 蒼大「明日は、練習試合終わった後に、紅白戦するんだよ」

 私 「へぇー。蒼大も出るの?」

 蒼大「出ると思うよ」


 たしかに一度見に行って二人の活躍が見れることは私にとって嬉しい限りだった。


 私 「ふーん、そっかぁ。じゃあ、考えとこうかな」

 蒼大「明日、橘さんも来るよ」

 私 「橘って、聖徳の?」

 蒼大「うん。弟から聞いたよ」


 橘は、また来るのか。てか、野球部は練習ないのか?それとも終わってからくるのか?


 私 「まぁ、私そこまで仲良くないからね」

 蒼大「えっ、そうなの?」


 意外みたいだった。


 私 「そうだよ。橘は、ヤンチャだから目立つのよ」


 橘くんとは、知り合いになってから長いけど、同じクラスになったことは一度もなかった。


 蒼大「橘くんって面白いよね」

 私 「話したことあるんだ」


 私もこれからに向けていろいろ考えないといけない時期でもあっただけに、行くかどうかは迷う。


 蒼大「この前の大会の時に声かけられたよ」

 私 「あー。あの時ね」


 あいつ、そんなことしてたんだ。相変わらず、アホなことばっかりしてるな。今度会ったら言っとかないと。


 蒼大「聖徳高校に来いって言われたよ」

 私 「橘くんらしいね」


 すべての宿題をカバンに入れて自分の部屋に戻ることにした。


 蒼大「俺も明日は楽しみなんだよね」

 私 「なんで?」

 蒼大「もしかしたらだけど、雄大と対戦できるかもしれないしね」


 なるほど、蒼大は兄弟対決をしたいわけか。雄大に勝たしてあげるとかそういうことをしない兄ではないだけに、負けた時の雄大が心配だ。


 私 「まぁ、行くかどうかは明日決めるよ」

 蒼大「はーい」

 私 「私、上行くから。蒼大も早く寝なさいよ」

 蒼大「うん。でも、もう少し振ってからいくよ」


 まだ、バットを振るのか。相変わらずだな。

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