4月14日 北條傑
今日は、デートをする日だった。私の彼氏は、一つ学年が上の北條傑。今は、大学生で一人暮らしをせず、実家から通学していた。傑と付き合い始めたのは、中学校3年生の頃からだ。傑は、中学校の時、陸上部とバスケ部を兼部していた。陸上部では、5000mで私と同じ陸上部で知り合い、連絡をとる内に仲良くなっていった。傑は、八代北中学から陸上部が有名な江陵高校へ進学をした。
傑は、長距離選手で、全国高校駅伝でも注目される存在だった。しかし、高校3年の夏に、膝の靭帯損傷してしまい、大学でも陸上を続けることが難しくなった。そのため、決まっていたスポーツ推薦は、断り、他の大学に進んだのだった。ホントは悔しいはずなのに、そんな姿を一切見せずに、生活していた傑を本当に尊敬していた。
私も中学生までは、陸上部で長距離をしていた。しかし、中学校で怪我をして、高校では、選手としてではなくマネージャーに変更した。私は、シンスプリントという脛の下話が痛む症状だ。シンスプリントとは、激しい痛みではなく鈍い痛みが続く。私の場合は、運動時に痛みが出たり、消えたりすることが多く、不快感が強くなり、フォームのバランスを崩してしまった。走ると、違和感を覚えることが多く、思うような走りができずに、これ以上走ることをあきらめた。
私が、怪我をしたきっかけは、中学校3年生の市の陸上競技大会だった。当時、八代市の6校の中学校が集まっており、八代南中学校の真波、大森中学校の颯希もいたらしい。
八代北中学校からは、西野、大野、宮城、寺崎が出場していた。私たちは、午後からのリレーに向けて、お昼休憩をしていた。すると、私たちの中学の宮城が他校の生徒とケンカになっていたのだった。
ー3年前ー
寺崎「七海ー」
私 「どうしたのー?」
お昼ご飯を食べていた私は、箸をおいた。
寺崎「あっちで、栞がモメてるのー」
私 「えっ、、、、、」
寺崎「早く、行こう」
私 「わかった」
そう言って、私は、寺崎と栞がいる場所へと向かった。私がお昼ご飯を食べていた所から、1分ほど離れたところに栞はいた。栞の近くには、他校の生徒が立っていた。
寺崎「栞、大丈夫?」
栞 「うん」
寺崎「早く戻ろうよ」
栞 「いや、戻らんよ」
寺崎「なんで?」
栞 「アイツ、謝ってないし」
寺崎「もう、いいじゃん。早く戻るよ」
栞 「絶対許さない」
私たちが、こん場所に行かなかったら、私も大怪我することはなかったのだろう。