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5月1日 寺崎美桜

 今日は、昨日と、うってかわって寺崎とカフェでゆっくり過ごしていた。私が抹茶ラテを飲もうとした瞬間、テラは、話し始めた。


 寺崎「七海、勉強どうなの?」

 私 「ぼちぼちかな」

 寺崎「そっかぁ。めちゃくちゃ勉強してるんじゃない?」

 私 「そんなことないよ。それより、そっちはどうなの?」


 大学に行かないなんて、とてもじゃないけど言えなかった。


 寺崎「私は、全然だよ」

 私 「真波は?」

 寺崎「相変わらずだよ」

 私 「フフ。まぁ、そうだよね」


 真波とテラは、同じクラスで、最近は、一緒にいることも多いらしい。


 寺崎「相変わらず、真波のこと気になるんだね」

 私 「意識するよね。やっぱり」


 素直に答えた。


 寺崎「なんで、気になるの?」

 私 「なんだろうね。絶対に超えられない相手というかね」

 寺崎「そんなもんなんだね」


 テラは、どこか不思議な表情をしていた。


 私 「まぁ、どうなんだろうね」

 寺崎「颯希は、気にならないの?」

 私 「あれは、例外でしょ?」


 あれは、どう見ても例外だ。


 寺崎「例外なのかなぁ」

 私 「テラは、みんなと仲良いから、私たちのこともよくわかるんじゃない?」


 寺崎は、私たち3人と誰とでも仲良く話せる唯一の人物だった。


 寺崎「まぁ、そうね」

 私 「テラから見て、一番賢いのって誰なの?」

 寺崎「賢いかぁ、、、、」


 迷った後、口に手をやった。


 寺崎「賢さが違うかなぁ」

 私 「どう違うの?」

 寺崎「真波は、平均して80点出すタイプで、颯希は、特定のものに120点出すタイプかなぁ」


 実にわかりやすい。彼女の説明を聞くとイメージがしやすい。


 私 「じゃあ、私は?」

 寺崎「七海は、問題を解かないタイプかな」

 私 「えっ、どういうこと?」


 テラの方を見ながら、聞き直した。


 寺崎「テストを100点取ることってそんなに必要ないと思うんだよね。それより、テスト受けないって決めれる賢さって大事だと考えてるの」


 これが、私の評価なのか。嬉しい様な嬉しくない様な。


 私 「なるほどね。私は、それができるんだ?」

 寺崎「私の中でのイメージだけどね。そもそも問い事態を考え直すことって重要だと思うのよ」

 

 こうした考えを言語化できるこの子は、どこへ行ってもやっていけるのだろうなと思った。

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