4月12日 プログラミング
今日から、いよいよ国語や英語などの勉強が始まった。国語は、現代文。今は、評論分の学習をしていた。英語は、長文のリスニングを行っていた。しかし、どの科目も、私は授業をほとんど聞かずに、プログラミングの勉強をしていた。
プログラミングをスマートフォンでしていると、バレる可能性がある。特に、高校2年生までの私の印象があるので、ヘタなことはできない。今は、守ってくれるともだちもいない。そのため、私は、プログラミングの本をコピーして、教科書に貼り付けていた。
プログラミングの勉強をしながら、これからのことも考えていた。まずは、お金だ。私が、家から出たら、その分、お金を抑えられるのかどうかということやバイト先のことを考えていた。
家を出るかというのも悩ましい選択だ。母は、保育士として、朝の8時から夜の18時まで仕事をしている。来年から、高校生になる弟や中学生の弟たちを放っておいても大丈夫なのだろうか。母が体調を崩してしまうかもしれない。私には、一人暮らしをするか彼氏の家に行くかという二つの選択肢があった。
バイトは、GWから始める予定だ。ただ、学校や生徒にバレずにやるのはかなり難しいのではないかと思っていた。聖徳高校の生徒でバイトをしてるいる人はいるが、ほとんど学校に届出を出したりしている人が多いからだ。それに加えて、生徒会や陸上部のマネージャーもしなければならない。陸上部のマネージャーは、やめるかどうかとても迷っていた。
そんなことを考えていると、昼休みの時間になった。私は、一緒に食べる友だちもいなかったので、スマホでLINEを返していた。すると、後ろから声をかけられた。
諏訪「一緒にご飯食べよー」
後ろから声をかけたのは、諏訪栞だった。急に話しかけられたので、少し驚いていた。
私 「いいよー」
諏訪「やったぁ」
少し下を向きながら喜んでいた。
私 「諏訪さんは、このクラスだったら、誰と仲良いの?」
諏訪「このクラスだったら、あんまり話す人はいないよー」
私 「そうなんだぁ」
諏訪「うん。篠木さんは?」
私のことを調べるかのように質問をした。
私 「私も話したことない人が多いよー」
諏訪「2年の時は、矢田さんと高田さんでしょー」
私 「そうだね。確かに、よくいたな」
諏訪「みんなスゴイ有名だからね」
私 「そうなのー?」
諏訪「そうだよ。だって、BIG3でしょ」
私 「んー。どうなのかな?」
「BIG3」という話を聞いて、少し苦笑いをしてしまった。
私 「諏訪さんは、2年の時は、誰といたの?」
諏訪「2年の時は、渡邉さんや柊さんと一緒にいたかな」
私は、どちらも話をしたことがない人だった。私たちが話をしていると、教室の入り口から、諏訪の名前が呼ばれた。
諏訪「篠木さん、ごめん、ちょっと行ってくるね」
私 「あっ、うん」
諏訪を呼んだのは、宮城瑠依だった。宮城は、女の子の中でも、ヤンチャで、他の女の子から一目置かれる存在だった。その後、諏訪が帰ってくることはなかった。一体、どうしたんだろう。その時、彼女たちのことは何も知らなかった。