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4月20日 コード

 今日は、朝から数学、現代文、英語、リスニングと主要な教科が続いていた。私は、どの教科でも教科書を出しながら、プログラミングの勉強をしていた。3年生になってからは、まともに勉強をしていなかった。

 それでも、勉強することにはついていけてた。特に、数学では、得意科目ということもあり、2年生までに3年生の範囲も全て勉強していた。数学だけは、颯希や真波にも負けたことがなかった。今は、ほとんどの勉強をしていないので、いい点数をとりたいという想いも少なくなってきた。

 今日は、リンク先の挿入コード<A HREF="URL"></A>のところをしていた。プログラミングは、バグが起こると、なかなか戻ってこられない。常に論理的に考えないと正解できないというもの。どこか私に似ているところがあった。

 昼休みに入ると、私は、諏訪や西畑と昼食を食べるのを断り、教室を出ていった。向かった先は、屋上だ。この時間であれば、人がまばらにいて、私の存在に気づかない者も多い。昨年の夏頃は、颯希や真波と同じクラスということもあり、ファンのように、たくさんの人が私たちの元へ来た。

 特に、男子だけで5人に告白された。みんな私の顔しか興味ないんだろうなと悲しくなってしまうこともあった。ただ、颯希や真波は、私以上にモテていた。颯希は、昨年1年間で10人から告白をされたらしい。真波は、同級生だけでなく、先輩や後輩からも連絡先を書かれていた。

 本当は、全員、彼氏がいるがあんまり知られてないことも大きいのかもしれない。真波は、野球部の橋本涼太。颯希は、淮南高校の長澤湖都。それぞれ、彼氏がいる。私は、偶然かわからないが、二人とも連絡先をもっていた。真波の彼氏である橋本とは、高校1年の時、同じクラスでよく話していた。一方、颯希の彼氏である長澤とは、小学校の時の友だちだった。

 どちらも知っているだけに、二人と付き合ってくれたことはとても嬉しかった。橋本と長澤は、真波と颯希にもっていない者をもっており、とてもいいカップルに思えた。真波は、周りに気を遣いすぎるから、いつもしんどくなる。だから、橋本のような、なんでも話せる奴が必要だった。対照的に、颯希は、自分の思ったまま行動するから、それを許容できる懐の広い長澤みたいな奴が側にいることが大事だった。

二人のことを考えていると、自分の彼氏である北條傑に、会いたくなっていた。

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