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7/8

アリーさん一家とお夕食、いただきます!

8月28日、2話更新です

更新期間は空きます(´・ω・`)

スカーレット兄妹との決闘騒ぎから3日

私とクロード君は医務室で診察を受けていた

幸い剣で切られた傷はそこまで深くはなく、数針針縫って止血と消毒をしっかりすれば大丈夫らしくて

自分が最初目覚めた微弱な回復の力も相まって

最初は痛みが酷かった傷も、痛みは消え一週間ほどで完治するといった具合だ

「うん、後数日も立てば包帯もとれるしお風呂にも入れるでしょう」

「よかったなマモリ」

「先生ありがとうございます」

「ありがとうございますじゃない・・・まったくこんな無茶して傷が化膿すれば只事じゃないし」

そうやって、呆れた顔で言う目の前の白衣の男の人はルドルフさん

ルドルフさんは私の両親えお知り合いで、昔から付き合いのある顔見知りだ

学園の駐在医師で怪我した子や体調の悪い生徒の診察を行ってくれている

性別がバレるわけにはいかないので、教会が運営している病院にはいけず

治療はほぼルドルフさんが行ってくれた

秘密を話せる信頼できる大人の人がいてくれて本当に、運が良かった

「君が正体を隠しているところがバレるとこだったんだぞ」

「俺が君のご両親と知り合いだったからよかったものを・・・そうじゃなかったら今頃医務室に来た時点で君の学園生活は終了していた」

「たははすみません」

ルドルフ先生に言われ、小さくなる私とクロード君

「特に、昨今は医療の砦である同盟国カルテがリンドブルム国に攻め落とされてんだ」

「医薬品とかこれから厳しくなってなってくるからね」

詳しくは私も知らないけど、今は医薬品が少ないらしい

「それに・・・君みたいな回復の力が私は羨ましいよ・・・その力があれば医者なんて必要ないからね」

「わた・・・俺の回復の力はそんなに強くないです、最後に人を治せるのは先生の手です」

「そういって貰えると医者になってよかったと思うよ」

「ほら、一週間分の薬だもってけ」

私達は、ルドルフさんに頭を下げてからから薬を貰って医務室を後にする


「そういえば、更衣室に忘れ物クロード君は先に行ってて」

その後、私はクロード君に先にいってもらうように言って

忘れ物を取りに更衣室へ来ていた

「あったあったこれだ」

更衣室のロッカーを開けて、荷物を漁ってほどなくして目的の物は見つかった

その時、背後から声がした

「お前は・・・」

声の主は、ティガさんだった

試験の時と祝福の儀の時と・・・その以来まともに顔を合わせていない

一応、原作で知ってるし

原作人気ナンバー1で

心理描写も少しあったり、後にクロード君とお互い認めあう関係になる

と分かっていてても

自分にとっては考えが全然分からない色々と謎の多い人だ

「この前の喧嘩はなかなか面白いモノが見れた、お前は凄い女だなマモリ・ミズク」

「え?」

ティガが素直に人を褒めるなんて珍しい

原作でも終盤にクロード君とちょっとあるしかない展開だ

・・・ちょっとまって

今私のこと女って・・・!?

「お前は優秀な近衛騎士になれるぞ」

「まぁ・・・それはお前が何か隠してなかったらの話だがな」

「その薄布切れの奥に隠されたのは・・・何だ?」

気づいたときには、遅かった

回り込まれ、私は肩を捕まれ壁に押し倒されてしまった

凄い腕力・・・振りほどけない

ティガさんの、綺麗だけど冷たく冷徹な瞳が迫ってくる

心臓が跳ねあがる


「お前・・・女だろ」

「・・・違う」

・・・まずい、私が女の子ってバレる

気持ちがぐちゃぐちゃでまともな反論もできない

どうすれば・・・どうにかしなきゃ

「ふん・・・まぁどっちでもいい」

そう言うと、ティガさんは私の胸に指を這わせてきた

まだ怪我治ってないのか・・・くすぐいったい変な感じがする

「俺さまのおもちゃだ、体に聞けばいい」

何この人、人のことを物みたいに

私はそこで、キレてしまった

相手が王子だということも忘れ、ティガの腕を掴み

言葉を出してしまう

「俺は誰のものでもない」

私は、私だ

誰かにその意思を踏みにじられていいはずがない

ていうかこの人、どっちでも構わないってそっち系?


絶体絶命の時

そこへ誰かがやってくる

「何やってんだーお二人さん」

「え、アリーさん?」

更衣室のロッカー四隅から顔をのぞかせたのはアリーさんだった

やって

「お前はま~た好きな子いじめてんのか、昔からそうだ男女関係なく・・・」

「アリー・・・お前はいつも俺の邪魔をするな」

「な~に言ってんだよ俺の行く方にお前がいんだよ・・・お前のせいで恋人達ハニーが怖がってる」

アリーさんティガさんと仲良く話してる

というか二人は幼なじみ的な昔から知ってる間なんだろう

そう私が思いながら

呆気に取られて動けないでいると

「こんなとこにいたのかよマモリ、ほら行くぞ」

「え?ええ?」

いきなりアリーさんに手を掴まれ困惑してしまう

「あれ、約束しただろーあれだよあれ」

・・・・・・・・?

あれ、あれーアリーさんと約束なんてしたっけ?

・・・そうか!

これはもしかして、アリーさんが私を逃がしてくれようとしてあえて芝居をうってくれたんだ

「・・・・・・ああ、おう、そう言えばそうだったあれだなあれ・・・早く行かなきゃティガさん俺たちはこれで」

自分の演技力は雑魚でしたー

な、なんかすごい不自然で怪しいけど・・・大丈夫?

「そういう訳だから、じゃあなティガ」

アリーさんは私の手を引いて更衣室から出してくれた

心配する必要なかったみたいだ


「おい・・・」

アリーにマモリを連れてかれ置いてかれたティガは

「・・・まぁいい、それよりもさっきの感触」

マモリに触れた手の感触を思い出し目を細める


「ティガの奴も追ってこないだろ」

アリーさんに連れられて、数分

街の広場で、息を整える

「アリーさんありがとうございます」

私は、アリーさんに一言お礼を言う

「いいってことよ、人には知れらたく無いこと一つや二つあるだろー」

「俺はマモリが本気で嫌そうな顔して詰められている所を偶然通りかかっただけ、他の奴でもやってる」

この少しの言葉をだけでも分かる、アリーさんって良い人だな

でも普通は偶然通りかかっただけじゃやろうと思わないけどね

私は心の中で苦笑した

「・・・でどうする?」

「え?・・・やっぱり約束ってのも出まかせだったのか」

まぁ分かっていたけど、さっきのは演技だったのか

「わり、何も決めて無かったわあはは」

「そうだじゃあ、一緒に食材の買い物でもいこう」

「俺様、隣国の貴族で王子様だけど兄弟が沢山で料理が趣味なんだぜ」

アリーさんて兄弟沢山いるんだ

知らなかった

この時は、なんとなくそう考えていた


買い物していて思ったことが

「おじさん、林檎一丁くれ」

「おう、一つ200エインな」

異世界でも、言語こそ違えど

物の概念はそう代わりはしなということだ

林檎は林檎だし

酒は酒で

森は森、海は海だ

結局、地球があって生物が誕生して人が文明を持つと同じような考えや概念や文明が生まれるということだろうか


買い物の道中では買い物だけでなく

アリーさんはよく寄り道をするタイプだった

「おばちゃん、おはよう」

「アスタロトの坊ちゃんか、買い物かい?お魚安いよ」

「まぁそんなとこ、でも悪い家にまだ干物と朝妹が買った魚残ってて」

「まぁ残念だねぇ・・・」

「その代わり、昔話でもしてくれよお茶は頂いちゃうけど」

独り身のおばあちゃんの話し合い手になったり

またあるところでは・・・

「おーベーゴマかちょっと一勝負してくかー」

アリーさんが地元の子供たちがコマで遊んでるとこを発見して乱入

「お兄さんそんなの卑怯だよー」「ぶーぶー」

お金に物を言わせた高性能高級コマで無双していた

「悔しかったら早く大きくなるんだな」


私から見てもすっごく大人げないんですけど

アリーさんと地元の子供たちの遊びを微笑ましく見て私だったけど

ふと横から視線を感じた、雑踏の中心

横を見た私の目の間に白い羽根を付けた大きい帽子を被って青いローブを纏い顔を目元をだけを覆い隠す白い仮面をつけた

私と同い年くらいの背丈の人がたっていた、

その人は、私に向かい口元に微笑みを浮かべた

白い手袋をつけた人差し指を唇を近づけた、まるで私のことは内緒にして欲しいと言ってるみたい

「私は怪盗アスベル・クロノ、始めましてマモリ」

ひとつそう言って

私がアリーさんを呼ぼうと振り向いてまた振り返ったときには

いなくなっていた、そこには普通の雑踏があるだけだ

今の人は・・・どことなく原作で見た第三王子に似てる

名前もアスベル・クロノという名でなくソラ・レイ・クロノだったし・・・

それにあんな変な格好はしてなかったはず


後にそのことアリーさんに不思議な人のことを話すと

「怪盗に会った?すげーなマモリ、ていうか知らなかったのかよ」

「怪盗アスベル・クロノていやぁ今を騒がす美形怪盗だって噂だぞ」

「何でもお金持ちの家からしか盗まないらしい」

と説明してくれた

クロノ神聖国にそんな人がいるなんてまったく知らなかった

「ミドルネーム使ってないとはいえ、クロノを名乗るとは大胆な奴だぜ」


ほどなくして料理するための食材を買い終えた

す、凄い量だ

軽く見積もっても10㎏以上ありそうだった、気づいたら途中で風呂敷に包んで担いでいた

大家族なのかな?

って貴族家のお屋敷だしそれくらい当然か

でも王子自ら料理ってそもそも、何で兄弟達まで隣国へ引っ越してきたのだろう?

ローゼス学年の低学年学生とか?

何にせよ疑問は尽きない

アリーさんがクロノ神聖国で国から借りてる屋敷へたどり着いた時

家の名から声がした

「にーちゃんが帰ってきたー」

「お兄様ー」

「にーたん!にーたん!」

アリーさんの元へ一気に子供達が雪崩れこんできた

沢山いて、軽く10人以上はいそうだ

「この子達兄弟?」

「まぁ全員・・・血は繋がってねーけどな全員貴族階級じゃないから差があってつれーけど俺の優しさってやつ?」

「・・・俺の親父が側室の女とかメイドとかバカすか孕ませて生まれちまった子供も面倒見てやってる」

「ま、今は大きくなった中等部や初等部の兄弟がチビ達の面倒見てくれてるから大分楽になったぜ」

アリーさんお家庭事情、何か闇みたいなものが見えたような・・・

でも・・・アリーさんも子供たちも幸せそうだ

そこではアリーさんと子供たちが楽しくしゃっべてる姿があった、それはキラキラしていた

そんなアリーさんに見惚れてると、奥からから声がしてきた

「あれー、アリーっちにマモリっちじゃんどうしたのこんなとこでー」

なんと、そこにはエプロン姿のクゥさんとジークゥ君が立っていた

二人は厨房で料理してたっぽい出で立ちだった

どうしてここに?

何故料理を?

「なんだ、クーちゃん先に作ってたのかよ」

「アリーっちが遅いからさ」

「悪い悪い、偶然マモリと会ってさ話しが盛り上がっちまった」

・・・まー嘘は言ってないけどさー

「まぁでもまだ魚の下処理が終わったとこ、さぁお二人方さっさと出すもの出せ」

そう言われて、私とアリーさんはエプロンを付ける

私も、成り行きで二人の料理を手伝い始める

こういう時、ヒロインちゃんの料理の上手いって設定がプラスに働いている

自然と私も料理上手くなっちゃたんだよね

運動してる分、自分で作って食べないと量とか栄養が足りないから

「ん?ああクーちゃんは俺と馬が合うんだよなー・・・訳あって親家の都合で昔から付き合いがあったんだで三歳の頃すぐ意気投合したぜ」

私の疑問に思ってたことが顔に出てしまっていたんだろ、すぐアリーさんが答えてくれた

三人は昔から仲が良かったのか

作業を初めて数分、私は調理に集中して話してる余裕なんてないけど

二人は話しながらでも余裕で料理していた

「アリーっち、人魚姫って知ってる?」

「あーおっぱい貝殻、昔は絵本をドキドキしながらページをめくったな」

「でたキモっ・・・視点がおじさんだよね」

軽く罵ってるけど、二人とも楽しそう料理しながら笑顔だった

「でさ、王子様との恋を叶わなかった人魚姫は泡となって消えたらしいけど・・・もったないよねー」

「お肉が不老不死の薬になると噂されてるらしい、しかも美味しい」

「へー今度捕まえにいくか?人魚姫、面白そうだし・・・あわよくばお付き合いしてぇ」

「いいねぇ、面白そう」

「ふふふ食材として美味しそうだな・・・いやあくまで海洋学検知から研究材料としてだな」

・・・・・・?

ところどころ怪しい所があるけど

二人は本当にどうやら気が合うらしい

仲良さそう

・・・この世界の人魚さん達今すぐ逃げて今すぐ

その後も、話は盛り上がっていた

「クーちゃんってアリーさんと仲良いなぁ、もしかして婚約者?」

私は思わず隣りのジーク君にそう呟いた

「婚約者ではないです・・・・まぁ僕と共々アリーさんには良くして貰っていますが」

「・・・婚約者がアリーさんやクロードさんや貴方ならどれだけ良かったか」

違うんだ・・・

「ごめん、ジーク君・・・気を悪くしたら」

なんか、空気読めなかったかも・・・

ごめんさない

私は心の中でもう一度謝った

「あ・・・別に気にしてませんよ、婚約のことは公表してますが相手が誰かはしてないですから」

ジーク君もそんな私を見て、気を使ってくれる

「まぁ姉様はとっても可愛いから婚約を迫ってくる男が寄ってくるのも当然ですので勘違いする奴がいても仕方ないでしょうけど」

私の目にはジーク君がお姉さんであるクゥさんを話すときの目がキラキラ輝いて見えた

・・・何かすごい熱量

でも不思議とそれは共感できた

「ジーク君はお姉さんのことが大好きなんだね」

「そ、それはそうですが・・・」

「好きな人がを思うその気持ち同じ男として分かるよ

クロード君、大好きな人を思う気持ちは私も同じだから

純粋な少年の恋心、守らなきゃ・・・!

「絶対誰にも言わない、男として誓うよ、男同士の約束だ」

「ふあぁ・・・!」

「・・・・・マモリさん、実は僕同年代の子とあんまり話したことなくて・・・こういうの憧れてました」

ごめん、ジーク君!

私、本当は女の子!

なんか騙してるみたいでちょっと心苦しい


ほどなくして、料理が完成して

食卓に並べられて

皆でいただきますをした

「おいしそー」

「「いただきます」」

「今日はありだとな、マモリ・・・わりいな無理矢理つきあわせちゃって」

向かいの席のアリーさんがウィンクする

「ううん、俺もここへ来て良かったです何よりアリーさんが面白くていい人

だって分かりましたから」

私はそれに笑って答えた

夕食会は楽しかった

「面白いはよけーだろ」


クロノ神聖国の第三騎士団団長

ローゼス学園教師 特別クラス近衛騎士団クラス担任

馬車の中でヴァネッサは溜息をつ

「見学とはいえいきなり実戦の戦場か」

「何も起こらないといいけど・・・」


私達が正門を出て出発する時、すれ違った

雨が降ってるみたいな影を落とした、綺麗な瞳の女の子

紫陽花の花のようだ

ローゼス学園の制服を来たその子と一瞬だけ目が合った

そういえば・・・原作のサブヒロインちゃんに少し似てる

そんなことを考えながら、クロノ神聖国を後にした


私達の社会見学の場はイワシ

クロノ神聖国とリンドブルム国の戦争の最前線だ

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