クロード君と隣で一緒に戦いたいんだ!
8月28日、2話更新です
更新期間は空きます(´・ω・`)
「「始め!」」
審判の合図と共に
私とクロード君は武器を構え決闘が開始された
最初に動いたのが私達
私とクロード君は二人に向かって走り込み剣を振りかぶる
対してスカーレット兄妹は棒立ちで立っているだけ、防御も回避もする気配が感じられない
そして、ブリトリアはクスっと悪くほほ笑んだ
たったそれだけで背筋が凍るような悪寒が走った
本能が告げる
これは・・・罠だ!
私達二人が兄妹にたどり着いたその瞬間―
地面に魔法陣が赤色の魔法陣が現れた
そして、地面が爆発した
肌を焦がす熱波と爆発の衝撃波
私とクロード君は上空に飛ばされ地面に背中から叩きつけられる
私達は軽度の火傷と裂傷を追ったけど、なんとかまだ戦えそう
立ち上がって、冷静に状況を分析する
「クロード君・・・さっきの設置魔法だ」
「ああ、せこい小細工しやがって」
さっきの爆発は恐らく、設置魔法と呼ばれるモノだ
まず普通に詠唱し体から放たれる威力と範囲が桁違いの魔法で
あらかじめ描いた魔法陣を砂などで隠して敵が来たら自動で感知又は手動で起爆する魔法だ
「ご名答、私ブリトリアはこの手の魔法の名門でして・・・あなた方は私たちに触れることも近づくこともできなのですわおーほっほっほっほ!」
どうやって試合前に仕掛けたかは謎だけど
今は彼女の周りにある無数にあるだろう罠をどう突破するか感がる方が良い
「さすが我が妹、そしてただ守備を固めているわけでない」
「近づけないお前らに」
兄ユーリは、腕部から火炎魔法連射する
ブリトリアが設置魔法の制御を担当している間、距離が離れた私達にユーリが遠距離から魔法放ってくる
対して私達は、近づけない以上防御と回避しかできない
「はーっはは!踊れ踊れ、貴様ら下民はそうやってギャラリーを楽しませていればいい!」
彼等はムカつくけど
兄妹に息のあった完璧な連携と言ってもいい
・・・ってこれじゃあ考えてる暇もない
何もしないままならいずれ負ける・・・
「マモリ、考えたって仕方ない」
「・・・そうだね!悩むならまずは体を動かせ!」
なら、やってやれだ!
クロード君も私と同じ・・・うん!いけそうな気がする勝てそうなきがする!
私達は何度も何度も兄妹に突撃していくが、そのたびに吹き飛ばされ距離が開いていく
それでも突撃していく
観客席ではクゥが冷静に現状分析していた
「まずいねこりゃ」
「え、不味かったですか僕のお弁当」
「ジークの弁当ではないのだよ」
ジークゥは自分が作ったお弁当が不味いと解釈してしまいシュンと落ち込んでいた
そんな弟の言動にに弁当の味のことじゃないと突っ込みをいれる姉
「まず相手のホームで不利すぎるし、クロードとマモリは馬鹿正直に突撃ばっか」
「そうですねーアンズもそう思いますもし敵ならこれほどやりやすい相手はいないでしょう・・・あ、それ貰いますです」
この場にいる全員、少なくともマモリとクロードの同じ学友達は気づいていた
この決闘が仕組まれていたものだということに
そして、この決闘が二人社会的に公開処刑の場にすることを目論む兄妹の思惑に
設置魔法もわざわざ前日に仕込んでいただろう、伯爵貴族なので親の名前を出せばいくらでも使用許可が降りるだろう
アンズが、アクアァ姉弟の食べているお弁当のサンドイッチをつまんで貰う
元々皆で食べる予定だったので特に気にしていない様子だった
「俺ああいう根性の曲がった貴族大嫌い」
「アリーっちも貴族ですが?」
アリーがスカーレット兄妹への嫌悪の顔をしてサンドイッチ自分で買った林檎をかじる
クゥからは自身も貴族だろうと言われ
「俺はちゃんと努力してるって、知りたいか?」
顎に指をかけて決めポーズして弁解をしようとするアリーだったが
「味はどうよアンズっち」
「無視かよ!」
無視された
「これ美味いですよ、これクリス君も・・・むクリス君ではなくてアリーさんでしたか」
「おいおい面白触手男と一緒にすんなよツインテちゃん・・・気張れよ、二人ともー」
突っ込みをいれたりボケたおしたおり、そんな
「会って一週間たってねぇけど・・・俺の見立てじゃあいつらかなり熱血系だぜ」
「んー予想、白い方が勝つ!」
クゥは人差し指をマモリとクロードに向ける
この取りまとめの無い集団に共通することと言えば
それはマモリとクロードの応援をしているということだろう
4回目トライしては吹っ飛ばされた時
一か所だけ防御の薄い所があった、兄妹の兄ユーリがいる右側は地面を踏んでも何も何もないことが多く設置魔法が少なく感じられた
それも罠かもしれない・・・けど
そこに勝機がるなら、分の悪い賭けでも乗っかろう!
私が正面から仕掛けてブリトリアの方を引き付けてる内に
クロード君が右側に回り込み、ユーリに仕掛ける
私は、設置魔法に引っかかって爆発に吹き飛ばされるけど
クロード君は設置魔法を運良く踏まずユーリの目前まで迫っていた
「まぁ私としたことが!うっかりお兄様の場所に魔法を仕掛け忘れてましたわ・・・お兄様ごめんさない~」
爆発で闘技場の端に飛ばされて尻もちをついて状態でも声は微かに聞こえてくる
ブリトリアさんが何か喋ってて・・・
クロード君がユーリに剣を横薙ぎに振るう
対してユーリさんは剣を構えて防御するつもりだ
初撃は防がれる・・・けど技術ならクロード君の方が上のはず
二撃三撃と加えていけば・・・
「ふふふ、心配するな妹よ・・・その程度のことこの兄にかかれば何も問題ない、むしろ兄を立てる最高の妹だぞ」
クロード君とユーリさんの剣の初撃が互いにぶつかり合う
腕力は互角?
二人とも剣をギギギと鈍い金属音を立てて鍔迫り合いをしながら一歩も下がらない
膠着状態・・・
立ち上がった私は、クロード君をフォローするためブリトリアさんの牽制に動く
「お兄様私におま・・・・目が!・・・小癪なぁ!」
そこらの石や砂を投げつけながら再度ブリトリアさんに向かっていく
「いちいち台詞が長いなお前ら!」
「下民が!俺達を愚弄するか!」
クロード君が膠着状態の状態を打破するためユーリさんの腹部を蹴り追撃に二撃目の剣を振りかぶる
体勢を崩されたユーリさんは、クロード君の剣を受けるだけで精一杯で
二撃、三撃と体を大きく揺らされてしまっていた
4撃目の時ユーリさんは大きく体勢を崩す
クロード君が剣を振りかぶる、この攻撃が決まればユーリさんの手から剣が弾かれるはずだ
その時だった
ユーリさんは小さくほくそ笑んでいた
「剣が・・・折れた!?」
クロード君の剣が折れた、柄の根本がバッサリ砕かれている
それは5回目の打ち合いのときユーリの剣に一方的に打ち砕かれのだった
さっきまでユーリとの普通に打ち合っていた剣、それが突然
クロード君の剣はいわゆる勇者の剣とかではない武具屋で買えるような学園で支給されるごく普通の剣だ
それでも切れ味より硬さを重視した剣なので、簡単には壊れるはずはないのだれれど・・・
それがいともたやすく飴細工みたいに簡単砕かれたのだ
突然の出来事に、私もクロード君も思考が一瞬停止してしまっていた
クロード君はその一瞬の隙をつかれ、ユーリに衝撃波の魔法を纏った蹴りを食らってしまい
地面に仰向け倒れた、そこへ追い打ちをユーリは追い打ちと言わんばかりに
足でクロード君の顔を何回も踏みつけ、さらに雷魔法ダメージを当ててていく
クロード君はうめき声を上げ電気による体の麻痺と共に電熱でじわじわと肌を焦がされていく
「うぁあああ!」
「はーっはは!かかったなクロード・ジャン・・・いや下民よ」
「この剣は我がスカーレット家に伝わるソードブレイカーだ!一度相手の刃に触れればどんな剣も壊すことができるんだよはーっはは!」
こんなの・・・ひどすぎる
「クロード君!」
私はクロード君の身を案じ叫んでいた、体が自動的に走っていた
気づいていたら、剣すら投げ捨てて体が動いていた
剣を折った時に、まいったって言わせる降伏勧告も大ダメージを与えて気絶させることもできたはずだ
私の怒りは頂点に達していた
大好きな彼を
じわじわといたぶって、晒しものにしていく奴ら兄妹に
「わああああああ!」
叫びながら
「どこを見てますの?あなたの相手はわた・・・え」
私は設置魔法の地雷原となってるブリトリアの前方を真っすぐ走り突撃する
途中で設置魔法が幾つか起爆して、爆炎が私を包む
むしろ爆発を利用して加速してやる
爆発する瞬間、無理矢理体を方向転換して兄妹へと吹っ飛ぶよう調整する
体に肉を焦がす火傷を追う感覚と爆発の衝撃で骨や肉が内蔵が悲鳴を上げる
でも気にするか、気にしない
こんなの全然痛くない!
「あなたっ・・・正気っ!」
ブリトリアの目の前に踏み込む、
ブリトリアは剣で切られると思い、両手でガードをするするが
私はそれを無視して、横を走り抜ける
向かう先は、そうクロード君のもとだ
クロード君をいたぶるに夢中になってる隙だらけユーリに向かって
私は、走り込んだ勢いをそのまま乗せて、彼の顔面を殴る
殴られたユーリは派手に吹き飛ばされ地面を転がる
その隙に私は、クロード君を両手で脇に抱えて、彼等の魔法の射程圏外まで退避
風の魔法を脚部に纏わせ一気に放出、飛ぶように離脱する
「っ~!」
だけど着地の時、足でブレーキをかけるように着地したのがいけなかった
二人分の体重を支えてることへの負荷が足首に一気に来た
足首に激痛が走る
やばい・・・捻挫してる・・・!
「お兄様!」
「妹よ、案ずるな・・・この程度兄の俺にはなんてことはない兄の身を案じてくれてるとはさすが我が妹」
ブリトリアの声によろよろぷるぷる震えながらたちあがるユーリだっけど
「早く起きて、私の盾なんだから!立ておら!」
「・・・・・・」
妹からめっちゃぞんざいな扱いうけてる・・・
「おのれ許さん下民ども!よくも貴族の顔に泥を塗ったな!」
そして、意味不明の罪のなすりつけ逆切れしてきた!
観客席では、兄妹の卑怯なやり方に流石にブーイングがちらほら見え始めていた
アリー達も同様、思い思いの愚痴を話していた
「あいつら・・・武器を壊したのにまだやるか」
「うんうんあえてトドメをささずにいたぶってる」
「それに子供の喧嘩にお家の家宝を持ち出すなんて腐ってますです・・・弱点はあるようですけど」
「ごめん、助かったマモリ」
「何か夢中でやったらできちゃった・・・でもこれから」
さて体勢を立て直したのはいいけど、状況は何も変わらないどころか悪化している
向こうの設置魔法はまだ残数が残ってるだろうし
そしてユーリの持つ武器を問答無用で破壊する剣
さらに、私達は既にかなりのダメージを受けていて体があちこち痛む
現に、私は今足首を捻挫して
クロード君に支えて貰わなきゃ満足に歩くことさえできない
武器も無い今、長引けば長引くほど不利だ
「こうなったら、一撃に賭けるしかない」
「大丈夫だ、既に弱点は見破った」
短期決戦・・・しかない
そんな時私とクロード君は私達の体の変化に気づいた
いや・・・気づいてしまった
「マモリ手が光って・・・」
クロード君に触れている私の手が水色の霧に包まれ発光していた
「怪我が治ってる?」
そして、その私の手を中心に
今まで受けてきた、火傷や擦り傷が治っていた
まるで何も無かったかのように、元の薄い肌色の皮膚状態に戻っている
「・・・これはわた・・・俺の・・・神様に貰った・・・力?」
突然のことに戸惑ってしまっていた・・・でもすぐ分かった
恐らく・・・いやきっと、この回復現象はあの時神様から貰った力なんだ
この世界で回復魔法や回復に準ずる能力が使えるのは特別な才能をもったごく一握りの人間だけだ
そう、それこそ神様から祝福を授かり聖女や聖人となった人ならば
そう考えれば、この回復現象に納得はいく
でも、でも・・・
「すごいなマモリ!回復の力が使えるなんて!」
「これで俺はまだ戦えるぞ!マモリの剣借りるぞ」
「マモリは足を怪我してるし捻挫の回復は時間がかかるっぽいしな、ここで援護を頼む」
クロード君は、私が回復の力に目覚めたことに素直に喜んでくれるし
この力が反撃の糸口になることを確信してる顔だ
だけど、その顔は自分一人で背負いこもうとする顔だ
彼は、一人で立ち上がり
私投げ捨てた剣を拾い
私を置いて行っていこうとしまう
「まって、俺も一緒に・・・!」
その顔はだめだよ・・・そんな顔をさせるために私は騎士にいるんんじゃない
「俺の後ろにマモリがいるって信じてるからな!」
彼の私のことを本当に信じている純粋な瞳が
私の心をズキズキと痛ませる
違う・・・だめ・・・だめだ
「それじゃあ・・・だめなの」
クロード君は、設置魔法の地雷原を強行突破
さっきと私と同じ方法で兄妹のとこまであっという間にたどり着く
「な・・・どこからそんな・・・・はやっ」
ブリトリアの腹部に掌底を叩き込んで吹き飛ばす
「ブリトリアぁ!・・・許さん!」
妹を攻撃されたユーリは激怒し、感情のままクロード君に切りかかる
「避ければ発動しないな!」
一撃目は体勢を低くして回避
「ふん!その程度!」
ユーリは動じることなく二撃目を放つ
クロード君はそれを剣の反対側、柄で受け止めた
「ええい小癪な!」
ユーリは一瞬狼狽えるが、すぐさま三撃目を振りかぶる
クロード君はそれを剣を納める鞘で受けた
ソードブレイカーの破壊は起こらない・・・
「なにぃ!」
「やっぱりな・・・お前の剣は刃に当たらなければ発動しないし、そもそも触れなければ壊せない!」
クロード君はソードブレイカーの弱点を見破ってたんだ
あの武器の破壊する対象は剣のみ
発動条件は「一度」刃に触れなければいけないこと
さらそこから刃の部分のみ
柄や鞘で受け止めたら、刃で受けたことにならない
「分かったとこで!」
ソードブレイカーの弱点を指摘され
狼狽えたユーリは剣を滅茶苦茶に振るう
クロード君は冷静に回避していくが
しかし・・・
「うわっ!」
「あまり調子に乗らないことですわ・・・」
クロード君で爆発が起きる
背後からブリトリアに爆裂魔法を受けてしまう
「あーはっはは!、さすが我が妹・・・このまま生意気な下民を袋にしてやろう」
形勢は再び逆転してしまう
クロード君は防戦一方だった
これじゃあ原作の展開と一緒だ
原作の展開だってそうだった、流れほとんどが同じだ
スカーレット兄妹の挑発を受けて
決闘することになって
そこでヒロインちゃん・・・ステラさんは回復の力を覚醒させ
クロード君を治し反撃の糸口を掴むという
展開そっくりそのままだ
でも・・・それはクロード君が自分一人で全て背負いこんで傷ついていくことへの始まりだった
この世界で貴重な回復の使い手で大切な幼馴染のステラさんを守るため傷つき
その度にステラさんは彼を癒していき・・・また戦って傷ついていく
ねぇ・・・ステラさんは本当に大好きな彼とそんな関係を望んだの・・・?
ステラさんは自分が戦えないこと!悔しくなかったの!?
私は・・・・!
「動いてよ・・・!俺の足うご・・けぇ!」
私は、気づいていたら涙を流しながら
自分の足を何度も叩いた
叩いたって足は痛むままだ
それが無駄だと分かっていても
絶望に打ちひしがれるは気づいた
捻挫したままだ・・・
・・・あれ
その時、私は違うことに気づいた
原作ではもっと回復の力が強かったはずだ
軽い止血や火傷を治す程度じゃない
それこそ、捻挫くらいすぐ治せるくらいし
ということは・・・
私の本当に神様から貰った力は回復じゃない
回復じゃないとしたら・・・私の本当の能力は・・・
私は、賭けに出た
痛む足を無理矢理引きずり
彼の元へ歩き出す
さっきの回復みたいにまた力が都合よく覚醒するとは限らない
それでも、何もしないより賭けてみた方が良いに決まってる
いや、私はもう能力なんかなくたって心は決まっている
クロード君の隣に立つって!
観客席がざわつく
「おいおい、そこまでやることないだろ」
「先生呼んだ方がいいって」
「マジで殺す気だぞ」
観客は、既にこれ子供の決闘ではなくなってる気づいていた
歩き出した私は、痛む足を引きずっていく
クロード君とこへ後数歩・・・でもそれが凄い遠い
原作ではここでクロード君が意識不明になるほどの致命的な一撃を受けるが
ステラの回復で「蘇る」と見間違えるほどの復活を果たし
クロード君は、神様から貰ったある能力を覚醒させ勝利する・・・という展開だった
兄妹の猛攻、そこには恨みが連なれていた
「何故下民ごときが学園トップ層の成績なのよ・・・!」
「貴様が居なければ俺とブリトリアは今頃ぉ・・・近衛騎士クラスだったのぃ」
兄妹の爆裂魔法が前後から同時に当たる
クロード君が膝をつく、剣を杖になんとか片膝立ちで耐えている
「とどめだ!しねぇ!」
「・・・!」
そこへ、ユーリが剣を振るいクロード君にトドメの一撃が振り下ろされそうになる
・・・させない・・・クロード君が傷つく前提の
そんな展開に・・・!
私は、風魔法で体を押し出しながら片足だけで地面を蹴り吹き飛ぶように進む
「やめろおおおおお!!!」
「マモリ!」
クロード君の前に立ち
防御魔法を展開する
ユーリの剣と私の防御魔法がギギギギと音を立てぶつかり合う
「馬鹿め!ノコノコ死にに!」
しかし、腕力も魔力もユーリの方が上だった
私の防御魔法はバリンと音を立て糸も簡単に破られ
胸部から腹部へと切られた
「・・・っ!」
痛い痛い痛い・・・痛い!
・・・痛くないわけない!クロード君はいつもこんな思いだったんだ・・・!
だから、私ががんばる!
私は、倒れそうに足を踏ん張らせ
「・・・まだぁ!」
痛む胸部と腹部に無理矢理力を加え、体を捻る
捻られ勢いをつけた右手から渾身のパンチをユーリの顔面にぶつける
その時、拳に水色のような透明色のような盾のようなものが見えた気がした
あれは見たことある、入学試験の時見えたモノだ
「ぶぽぇ!」
殴られたユーリは、吹き飛ばされ闘技場の端まで吹き飛んでいった
「お・・・お兄様!」
兄がやられて狼狽えるブリトリア
いまの盾は・・・もしかして
私の本当の力・・・?
そう認識した瞬間、体の奥底から温かいポカポカした熱・・・光のようなものが湧いてくる
いける・・・使い方もまだよく分からないけど
今の体だから湧き上がってくるこの温かさなら、力を使える
「お前もだぁ!」
私はブリトリアの方へ走る
私に恐怖しているブリトリアは必死の形相で火炎魔法を連射する
だけどその全てを
私が発動した拳に宿る水色の盾の力で弾き飛ばしていった
「こ、来ないで!・・・来るな!」
再度体を捻り拳で突きを放つ
思いっきりぶん殴る
「・・・!?い・・・いやああああ!」
ブリトリアもまた、殴られた衝撃で兄と同じ場所へ吹き飛んだ
「う・・・あ」
まず・・・血が・・・失って
だけど・・・もう限界だった
手当てが必要なくらいの切り傷を正面から受けた私の体は
ゆっくりと倒れ込んでいった
「マモリちゃん!・・・こんな無茶を」
だけど・・・クロード君が受け止めてくれた
「隣りにいたかったから・・・やっぱり私は足手まといだった」
「ごめんなさいクロード君・・・わがままだな俺」
だけど、それと同時に最期まで隣りにいれないことを悔やみ謝る
「そんなことない・・・やっぱマモリは最高の相棒だ」
でも、クロード君は笑ってくれた
そうだ・・・だから私はクロード君が大好きなんだ
その時った
「なんだ俺の手に光が・・・これって」
クロード君の手が光っていた
これは私の時と同じだ、というか原作で見た
クロード君の「あの力」が覚醒した証拠だ
クロード君も同じ考えらしく、頷き
意識を集中させ、力を制御し始める
「クロード・ジャン!マモリ・ミズク!」
「よくもスカーレット家の誇り(プライド)をぉ!」
そこへ、闘技場の端に吹っ飛ばされたスカーレット兄妹が
走って戻ってきて攻撃を加えようとする
かなり激昂している
「お前ら・・・まだそんなこと言ってるのか」
「目の前で人が血を流して怪我してるのに・・・もうお前らに容赦はしない!」
スカーレット兄妹は貴族としてのスカーレット家のこだわりだけで動いている
クロード君もまた、そんな彼等の有様に怒りを表に出す
スカーレット兄妹のことは何も知らない、貴族という家の生まれは私が想像する以上のプレッシャーなのかもしれない
それでも、私達が勝つ
だって・・・
クロード君の光の剣は、全てを切り開く無敵の剣だから
クロード君は片膝立ちで私を私を抱きか抱えたまま
空中に魔法陣を出現させる
そこに、ユーリに折られた剣の柄を差し込む
その魔法陣から剣を引き抜く、水色に光る
光の剣を
「勇ましきかの者の呼びかけに答え、正しきを現す力、顕現せよ・・・光の剣!」
柄から先がガラスのような輪郭で形取られたその剣は、キラキラと水色の輝きを放っていた
「光の剣ですって・・・!?」
「はったりだ!・・・スカーレット家の宝剣でぶっ壊れろ!!」
一瞬狼狽えるスカーレット兄妹だったけど、光の剣をはったりだと思い込み
ブリトリアが巨大な火炎魔法を放つ、ユーリがソードブレイカーで切りかかる
同時に斜め左右から襲い掛かる
それをクロード君は横に思い切り一振り
光の剣から放たれた斬撃はブリトリアの巨大火炎魔法を両断しさらに魔力ごと霧散させる
そして切りかかってきたユーリのソードブレイカーと打ち合う
ギィイイイと金属音が闘技場に鳴り響く
ソードブレイカーは剣を壊す剣
しかし、砕かれたのは
ソードブレイカーだった
クロード君の光の剣は、ソードブレイカーを折り
その衝撃でユーリを言葉を発するまもなく吹き飛ばした
吹き飛ばされたユーリは白目を向いて気絶していた
すぐさま審判による5カウントとられ、ユーリは敗北
完全に戦意を喪失して呆けているブリトリアは「ま・・・まいりましたわ」と言い残し取り巻きに兄といっしょに歩いて会場を出ていく
「勝った・・・」
「うんクロード君・・・」
闘技場での戦いは
私達の勝利で終わった
視力を尽くし、疲れ切った所へ
観客席で見てたであろうアリーさん達が駆け寄ってきた
「すげーじゃねーか二人とも、あれでも学年トップ層の奴を倒すなんてよ」
「うむ、よき試合だったぞ二人とも」
「姉様、それよりまずはマモリさんの傷の手当てを」
来るや否や皆思い思いの感想を勝手に言ってきた
いや、応援してくれたのは嬉しいけれども・・・
皆でやいのやいの大声で言われると傷口に響きそうなんですが・・・
「ちょっと、騒ぎを聞いて駆けつけてみれば・・・なんだいこりゃ」
そこへ、ヴァネッサさん先生がやって来た
来てしまった
「ヴ、ヴァネッサさん・・・あ~これは」
「話は後でたーっぷり聞いてやるよ、まずは傷の手当てを早くしな」
私達は、医務室へトボトボ歩いていく
私的な利用で闘技場での勝手な決闘
あ~あ、これは後でたっぷり怒られるだろうな
とほほ~
見物が終わったティガクロノはその場を後にする
「良い試合・・・いや喧嘩だった、おじさん年甲斐になく興奮しちゃたよ」
「面白くて良い子達じゃないか、お前と違ってな・・・ティガよ」
「これはこれはガブリエルお兄様にシルバー卿か、何の様だ」
そこへ二人の男性が現れる
全身降るプレートの白銀の鎧をつけて拍手してる男と、クロノ聖堂教の最も位の高い服を着ている男
教会の服を着ている男は、クロノ神聖国の第一王子で未来の王を約束され
クロノ神聖国の第二騎士団の団長で
クロノ聖堂教のトップであるガブリエル・レイ・クロノ
拍手している男はクロノ神聖国の騎士団、その中でも最強無敗される第一騎士団の団長
クロノ神聖国軍の総司令官を兼務する男
シルバー・プラドリッチ卿
「なに、ちょっとした確認だよ・・・将来僕の護衛になる子の」
「ん~暇だったから息抜き」
闘技場での決闘の影で蠢く闇
「暗殺対象である彼等の情報が揃ったので良しとしよう」
「神造兵器として不安定・・・まだ薬の改良しなくてはな」
クリストファー・ニトは口を歪ませ
「クリス君・・・今度は私の番です」
「・・・彼等は強い、くれぐれも慎重にな」
アンズもまた皆の喧騒のなかで静かに呟く