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異世界魔術札 ~ 運命のカードと異界の勇者 ~   作者: 兎壺 かずーら
第1章:『魔術札の勇者』
7/21

TURN.7 『勇者・覚醒する』

シャーリーに鉄球が直撃するその瞬間強い光が起こり、シャーリーの周りに球体のバリアが展開される。


「これは・・・『スフィア・シールド』!?」


鉄球はスフィア・シールドに弾かれて、フレイムに直撃する。

「うげえ・・・!?」


同時にスフィア・シールドは砕け散った。



「今のは・・・」


咄嗟に後ろにいるレオの方を振り向くと、魔力器官を持たないはずのレオから凄まじいまでの魔力を感じる。

彼の右手には不気味な紋様のカードが握られていた。



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インスタント・スフィア・シールド 【呪文スペルカード】



【発動条件】

 

 このカードは1時間に1度だけ使用できる。


【効果】


 対象の周囲にあらゆる攻撃を無効化するバリアを発生させる。


 この効果は攻撃を1度防ぐと消滅する。


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「(これは・・・カードゲームのカード・・・?)」

「ここに書かれている事と同じことが起こったのか・・・!?」


その瞬間、レオの脳内にアナウンス(?)が流れる。


『ピンポンパンポ~ン!・・・この度は異界宝具【運命の魔術札 (デスティニー・カード)】をご利用頂き誠に有難うございます。』


『異界宝具【運命の魔術札 (デスティニー・カード)】はサクラ・レオさん、あなたの【願いの力】と【想いの力】を女神の力で具現化したあなた専用の装備です。』


『あなたの【想いの力】より引き出された情報から、元の世界であなたが嗜んでいたカードゲームをモデルにしています。お気に召しましたでしょうか?』



『あなたには最初にデッキ(山札)から5枚のカードをドロー(引く)する権利が与えられています。』


『ドローするカードは引いてみてのお楽しみ!あなたが、この世界での経験や元の世界で経験した内容を想いの力として引き出しカードに変えます。』


『ドローしたカードには様々な効果があり、この世界で魔法が使えないあなたでも疑似的に魔法が使えてしまいます!びっくりですね!!』


『カードを使う時は、カードを手に持って念じれば使えます。』


『一度引いたカードは異次元に収納されますので、使いたかったり効果を確認したいタイミングで念じれば手元に現れてくれます。収納する時も念じれば異次元に収納されます。便利ですね♪』


『ドローしたカードには発動条件がありますが、一度デッキから引いてしまえば何度でも使えます。いや~お得ですね!』



『あ、言い忘れていましたが6枚目以降のカードをドローする場合は、代償としてあなたの命が1年程削られるのでご注意くださいませ。』


『異界宝具【運命の魔術札 (デスティニー・カード)】は次元の壁を越えて大魔法や様々な事象を呼び起こす。反則レベルの女神魔法です。』


『あなた達、異界勇者は魔力器官を持たないため、代わりにあなた達の命を代償に魔法を発動させますので仕方ありませんね♪』


『一度引いてしまえば、何度使っても命は削られません。あと最初の5枚はモデルとなったカードゲームに倣って初回サービスで代償は頂きません!』


『長生きしたければ、なるべく最初の5枚でやりくりする事をオススメさせて頂きます。』



『それでは良い異世界ライフをお送りくださいませ・・・バイバーイ★』



最後によくよく聞いてみると女神まゆぽんの声だった。

あの適当な女神にしては丁寧に説明してくれたのだろうか・・・?


「(デスティニー・カード・・・。【Dカード】と呼ぶ事にしよう)」


「(それにしてもカードゲームをモデルにした武器ってどんなセンスをしてるんだ・・・それに物騒な事も言ってたよね・・・。)」



「レオ・・・今のスフィア・シールドはまさかキミがやったの?・・・すごいじゃない!!」


「女神に貰ったこの異界宝具の力みたい・・・」

そう言いかけた時、正面から物音がする。



「・・・てっめえ!ふざけた真似してくれてんじゃあねえか!」

自分の鉄球を喰らったフレイムが起き上がる。



突如フレイムの手の平に魔力が集中していき、巨大な火の玉が発生する。

「俺様のとっておきを喰らわせてやるぜえ!!」


「巨人の火球 (ギガント・ファイア・ボール)!!!」


通常のファイア・ボールとは比較にならない大きさの巨大な火球がレオに向けて放たれた。



「・・・レオ!よけて!!」


「もう一度・・・インスタント・スフィア・シールド!!」


レオは咄嗟にスフィア・シールドを使おうとするが・・・何も起こらない。

「・・・?・・・そうか・・・! 発動条件は1時間に1回・・・あと1時間経つまで使えないってことか・・・!!」


「それなら初回特典サービスに賭ける!!・・・カード・ドロー!!!」

レオはデッキからカードを4枚一気に引き抜く。



『ドォォォォォン!』


爆発が起こり、辺りが土煙に包まれる。



「・・・やったかあ!?」




しかし、土煙の中からレオが現れる。


「あちち・・・・残念だったな!ちょっと熱かったけど全然平気だ!!」


土煙の中から現れたレオは姿が変わっていた。

先ほどまではTシャツにジーンズだったが、いつの間にかファンタジー世界の魔術師のような姿になっていた。



「てめえ!?・・・その姿は・・・・?」


「装備カード【勇者の魔術装束】・・・魔法に強くなるアイテムのようだな!」



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勇者の魔術装束 【装備カード】



【発動条件】

 

 無条件で発動。


【効果】

 

 勇者の魔術装束を召喚して対象に装備する。


 (防御力:+3 魔法防御:+20)


 破壊された場合、装備効果を失う。


 カードに戻して168時間後に自動修復される。。


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「そして・・・初回特典残りの3枚は・・・・・・!!」




「てっめえ!大人しく叩き潰されとけやあ!!!」

フレイムは再び巨大な鉄球を振り回し、投げつけてくる。



「呪文カード発動!!【悪魔王の隕石拳】!!」

レオは先ほど引き当てたカードの1枚を発動する。



強力な魔力がレオの右手に一点集中し、魔力が赤色に可視化できるまでになる。



「名付けて・・・・・デモンメテオ・ナックル!!」



先ほどデモリウスが王宮で使用した極大魔法【悪魔王の隕石 (ロイヤル・デモン・メテオ)】を拳に一点集中する魔法、この世界に来てレオが経験した出来事を元に生み出されたこのカードの効果は超強力な一撃を生み出す。



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悪魔王の隕石拳 【呪文スペルカード】



【発動条件】

 

 このカードは1日に3回までしか発動できない。

 (回数は毎朝5時にリセットされる。)


【効果】


 極大魔法【悪魔王の隕石 (ロイヤル・デモン・メテオ)】と

 同等の魔力を拳に纏わせる事で拳による攻撃力を爆発的に

 上昇させる。


 攻撃力上昇効果は3分経過で消滅する。


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レオの拳は自分に向かってきた鉄球を粉々に砕き、その先にいたフレイムの顔面を捉える。


「!?・・・・ま、待・・・」


次の瞬間、フレイムの顔面は拳を受けて、ひしゃげたかと思うと、物凄い勢いで吹き飛んで正面の建物跡にめり込む。




「・・・すごい・・・!」

シャーリーはその一撃を見て驚いている。



「うっわ・・・すごい威力・・・。今の僕のパンチだよね・・・?」


しかし、フレイムを殴り飛ばしたレオ自身が一番驚いていた。

【※読者の皆様へ】

今回もお読み頂き有難うございます。

第1章後半・やっと主人公の能力が覚醒しました。


「面白い」「続きが気になる」と思ってくださったら広告下の【☆☆☆☆☆】やブックマークで応援していただけますと幸いです!

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