第30話 私が船なら貴方は帆(後編)
此処からはプラちんも活躍します!
ヤマメがインターハイ県予選を勝ち抜いた事をリラが祝福すると、当の彼女は先輩達に対して言いました。
「済みません、この子と…リラと話が有るので先に帰ってて下さい!」
「分かった!」
「余り遅くなるなよ?」
そう言って先輩達と顧問の先生、そして一緒に入部した1年の女子達が一足先に学校へボートを担いで戻って行く中、ヤマメはリラに対して告げました。
「リラは全国に出れる事喜んでくれたけど、出れるのは1年じゃ私だけよ?後は2年の先輩からクォドとエイトで1組ずつ、3年からはダブルで1組出るけど。」
「えっ、1年はヤマメちゃんだけなの?それでも結構凄いじゃない!」
漕艇部に於けるインターハイ予選では、各種目で1位の成績を収めた者だけが8月の全国大会へ出場する事を許されます。それ以下は許されない、極めて厳しい狭き門です。
「確かにシングル1位で何とか私は全国に出れた。でもギリギリだった……現役の時のお姉ちゃんはぶっちぎりだったのに……比べたってしょうが無いのは分かってても、やっぱり悔しくって素直に喜べない!」
そう言って右の拳を強く握るヤマメを見て、リラは同情よりも何故か嬉しさを感じていました。何かに真摯に打ち込んでいれば、「悔しい」とか「もっと上へ行きたい」って思うのは人間らしい正直な姿です。美しさすら感じる気高い感情です。今はその感情が辛くても、それはきっと後でヤマメにとって大切な糧になる。この子も素敵な青春の時間の真っ只中にいる!同情なんてするのはそれこそ野暮と言う物でしょう!?
「…分かるよ。私だって何とか勝ち残れたけど、それでもギリギリだった。もっと速くなりたいって、競泳やってて本気で思った!」
「全国はあれよりもっと上の選手達と戦わなきゃいけない……だから皆が帰った後も1人で残って練習してたの。」
「私だって毎日頑張ってるよ。全国や国体に1人も欠けないで参加したいって言う星原先輩の願いを叶える為に!」
「えっ?星原先輩の!?」
すると、ヤマメは“星原先輩”と言うリラの言葉を受けてさも驚いた様なリアクションを見せます。同時にヤマメはフッと笑顔を浮かべて言います。
「1人も欠けないで皆で大会に………そっか!先輩らしいな!」
「あれ?ヤマメちゃん、星原先輩の事知ってるの?」
「知ってるも何も星原先輩は……」
「あんたと同じ中学の出身!そうでしょヤマメ?」
不意に第三者の声が聞こえたかと思って振り返ると、其処には瑠々の姿がありました。葵と深優と更紗、水夏も一緒です。
「えっ?先輩!?それに葵ちゃん達も何で……?」
「ヤマメの事を皆に話したら瑠々先輩が1番反応しちゃってさ……。」
苦笑交じりに葵が言うのを他所に、瑠々がヤマメの肩に手を当てて言います。
「この子はね汐月、わたしや水夏と同じ蒼國二中から霧船入ったの!」
「星原先輩……。」
「ふ、2人が知り合いなのは分かりましたけど、どう言った関係なんですか…?」
突然瑠々が現れた事を受けて困惑するヤマメの様子を見て、リラは思わず質問をします。それに答えたのは意外にも葵でした。
「ヤマメの家って、蒼國でも大きい造船所やってるの。」
「えぇっ!?ヤマメちゃんの家って船造ってるの!?」
葵からのまさかのカミングアウトに驚くリラでしたが、それと瑠々と一体どう言う関係が有るのでしょう?
その答えを告げたのは当然と言うべきかヤマメ本人でした。
「うん、それで星原先輩の家はお父さんが漁師やっててお母さんが養殖業やってるの。」
「その関係でヤマメの家には船の事とかで色々とお世話になってるし、わたしも漕艇競技じゃないけどボートや屋形船とかで出入りしてるから、その関係で親しくなったって訳♪」
「まっ、同じ中学で瑠々とは幼馴染でも、別に私は三河さんとは接点無かったけどね……。」
「あぁ~成る程。そう言う訳ですか。」
最後を締め括った瑠々の説明により、リラは漸く得心が行きました。最後の水夏の説明は余計でしたが……。
「それより見たわよヤマメ!動画であんたがボート漕いでるとこ!お姉さんに負けず劣らずカッコ良かったわよ?」
「あの、星原先輩……」
先程薄氷の1位で終わったのを悔しく思っていたヤマメの姿を知っていた手前、何も知らずに蒸し返す瑠々の姿は野暮以外の何物でも有りません。
悪意ゼロで無自覚にヤマメの傷に海水を掛ける瑠々の言葉に、思わずリラが声を挙げようとした時です。
「未だ足りないんです!」
不意にヤマメが声を挙げました。突然の出来事にその場に居合わせた者達は凍り付きます。肩で息しながら苦しそうな表情でヤマメは続けます。
「リラから聞きました!星原先輩達は1人も欠けないで全国出たいって!!私だってボート乗りとしてもっと上に行きたいんです!!今のままで全国通用するのかなって思ったら、不安で怖くてしょうがないんです!!」
すると水夏が不意に瑠々の傍に歩いて来ると、乱暴に彼女の耳を引っ張ってそのまま強引にヤマメから引き剥がします。
「事情は良く分かんないけど、あんたが余計な事言ったのは確かね。一言多いのよ、何時もあんたは!」
「痛だだだだだだッ!?ちょっ、何すんのよ水夏離しなさいよォォォ~~~~~~ッ!!」
そう言って2人がフェードアウトして行くのを苦笑いしながら見届けると、リラが言いました。
「大丈夫ヤマメちゃん?またアクアリウムする?」
「有難う…でも平気。もうこんな事で穢れって言うのを溜め込む程、私だって柔じゃ無いから……。」
「こっちは柔らかいけどね♪」
「ひやあぁぁぁんっ♥」
「止めなさいよ馬鹿深優!!」
「あぁんっ、コラ!は~~な~~~せぇ~~~~ッ!!」
不意に深優が背後に回り込んでヤマメの胸に手を掛けた物だから、思わずヤマメは嬌声を挙げて驚きます。すると葵が深優を引き剥がして同じ様にフェードアウト。河原で瑠々と水夏、葵と深優と言う幼馴染コンビ2組がそれぞれで騒ぎながら喧嘩漫才を繰り広げると言う光景が広がっていました。
そんな彼女達の姿に、3人は「アハハ……」と呆れながらも笑うばかりです。全くこの4人は一体何しに来たのでしょうか?
そんな中、口を開いたのは更紗でした。
「気持ちは分かるけどヤマメ、焦っちゃ駄目よ?私も水泳やってて思ったけど、ボートだって何だって勝負って言うのは結局、自分との戦いだって思うから……。」
「まぁでも、また辛くなったら何時でも声掛けてね?その時はまた私が癒やしてあげるから!」
更紗に続いてリラもアクアフィールドを展開し、近くを泳ぐグッピー型の水霊達を近くに纏い付かせて言いました。
「…有り難う。皆のお陰でまたやる気出て来た!じゃあ私はこれで!」
そう言ってヤマメが去って行こうとした時です。
「待ってヤマメちゃん!」
不意にリラに呼び止められてヤマメが振り向くと、リラは徐に彼女の中に宿る内なる水霊のブレラを取り出して言います。
「あれって、ヤマメの中の水霊?」
「えっ?あれが!?」
「メンダコみたいで可愛い……。」
リラがヤマメの内なる水霊を取り出す様子をアクアヴィジョンで更紗が見たのを受け、先程までキャットファイトしていた瑠々と水夏もアクアヴィジョンでブレラの姿を確認します。
「リラっち、ヤマメンの水霊……ブレラなんて出してどうするの?」
「あんた良く名前覚えてたわね……。」
同じくさっきまでじゃれ合いっていた深優と葵も一緒になってアクアヴィジョンでブレラの姿を眺める中、リラはブレラに言いました。
「ブレラ……ヤマメちゃんを映して!」
するとブレラは忽ちヤマメの姿になりました。何時か忍に施した『ミラーリングアクアリウム』です!
「えっ、私!?」
突然自身の中の水霊が自分と瓜二つになったのを見て、ヤマメは困惑します。
「もしかして汐月、あれやる心算?」
「多分そうだと思う…。」
忍の時に1度見ていた為に葵と深優と更紗の3人は特に何の感慨も無く見つめていましたが、何故か初見である筈の瑠々と水夏が特に驚いた様子も無くその光景を見届けているのは何故でしょう?
「ヤマメ、貴女の事を中からずっと見て来た者として言っておくね………。」
ヤマメの姿を映したブレラは宿主の彼女に対して告げました。彼女がこれから漕艇競技で上に行く為、何が足りなくてそれをクリアするにはどうすれば良いかを――――。
その助言の1つ1つは今のヤマメの在り様を全て如実且つ完璧に表しており、多少厳しい事でも納得せざるを得ませんでした。
因みにこうしたミラーリングアクアリウムによる内なる水霊とのカウンセリングは、総体が終わった後の霧船女子のメンバー全員にもリラは行っていました。瑠々と水夏が別段驚いていなかったのはその為です。勿論最初は驚きましたが、2度目からは普通に見慣れた物として受け止めています。
どんなコーチよりも、もう1人の自分自身とも言うべき内なる水霊以上に優れたコーチは存在しません。それは内なる水霊達が1人1人生まれた時から自身の中に宿り、その成長を見守って来た存在であり、同時に当人の事を当人以上に知り尽くしているからです。更に水霊として、あらゆる知識を水を通して知っていると言うメリットも大きい。
そんな内なる水霊から今後の自身の能力、技術の向上についてカウンセリングされれば、それは無量大数%的確な“答え”となります。ならば後はそれに則って練習するだけ!
彼女達の内なる水霊を1人1人の専属コーチとして助言を仰ぎ、残り少ない時間の中でそれぞれどう練習して己を磨けば良いかを伝える事で、リラ達は来るべき次の大会へ向けて明確に定まったベクトルの下に練習して来たのでした。故に、今更ヤマメに同じ事をリラがしているのを見た所で葵達は然して驚きはしません。
「必要な事は伝えた……後は自分を信じて頑張るだけだよ………。」
そう言い残すと、ブレラは元の姿に戻ってそのままヤマメの中に戻って行きました。黄昏の潮風がその場にいた彼女達の頬を撫ぜます。
「ホラ皆、キャッチ、ソー!キャッチ、ソーッ!」
次の日も漕艇部の子達は1年から3年まで練習に励みます。6月の関東大会及びインターハイ県予選を突破した者は全国へ向けて練習に励み、それ以前の大会で敗退しても未だ次が有る者は次の勝利の為にオールを漕ぎ、より速く水の上にボートを走らせます。
その中でもヤマメは1人シェル艇に乗り、一層精を出して練習に励んでいました。より真剣な表情で、自分の事を自分以上に知る内なる水霊の言葉を信じ、力強くオールを水面に切り込ませ、そして引っ張り上げる。
「どうしちゃったの三河の奴?」
「昨日同じクラスの子と話してたみたいだけど、あれから雰囲気変わってない?」
「でも、三河さんのあんな頑張ってる姿見たら、私も負けてられないって思うな……。」
「えっ?」
姉の呪縛を断ち切り、自分を信じ、自分らしく前に進む――――それをモットーに練習に励むヤマメの姿には、それ以前からも同級生は勿論、2年や3年の先輩達にとっても不思議とやる気や熱意を奮い起こさせる物が有りました。
内から発せられる穢れは周囲の水霊を蝕み、周囲の人間関係を損ねますが、人間の内から発せられる物は何も穢れ等と言うマイナスな物だけでは無い筈です。何かに対して強く、直向きに向き合い、臨み、挑むそのプラスの想いだって存在します。
以前にもお話しましたが、70%の水で覆われた地球同様、人間の身体も70%の水で出来ています。それは人間がまさしく人の形をした地球其の物と言う事!
そして地球の海に生まれる海流は、海水に於ける表層循環や深層循環から生じるとされています。特に後者の深層循環は、海水内の温度や塩分の数値の変動によるそれ等の密度の不均一で起こる為に別名を熱塩循環と言います。
何かに対する人間の思い入れや熱意、その変動は、海流に例えるならばまさしくこの熱塩循環でしょう。同時にこの海流の循環は地球の気候変動にも影響を及ぼしますが、周囲の先輩や同級生の心の気候にも影響を及ぼす程のヤマメのボートへの情熱は、まさしく彼女の中の熱塩循環其の物と見て間違い有りません。
「あいつのあんな姿見てたら、もう1回頑張ってみよっかなって思っちゃうよね……って言うか思わずにいられないわ!」
「はい、先輩!」
「私達、今年は駄目だったけどヤマメとなら行ける気がします!」
確かなボートへの才覚と信念を持って打ち込むヤマメの姿に、総体や関東大会で敗退してしまった1年生の子達や、未だ後1年残ってる2年生の先輩達は自ずと触発され、次の大会に向けてヤマメに遅れを取るまいと今日も練習に励みます!
今日も霧船女学園漕艇部の乙女達は、「キャッチ、ソー!」の掛け声を龍涯川に響かせながらシングルスカル、ダブルスカル、クォドルプル、エイト問わず各々のボートを駆り、より速く、より優雅に水面を駆け抜けて行くのでした。
それから数日、リラ達がプラちんと遭遇してからの事です。
「次!」
何時もの様にリラは練習に励んでいました。みちるのホイッスルの音と共に、忍とバタフライで100mを泳ぎ切ります。自身にも課したミラーリングアクアリウムでクラリアから受けた指導を下に練習を重ねた結果、タイムもあれから更に縮まって1:16秒台となりました。
忍に至っては1:07:49秒と、6月と比べても5秒近くにまで縮まりました。普通の泳ぎでこれなのですから、ゾーン状態ともなれば最高で1:02秒台に迫る程の速さが見込めるでしょう。
「忍先輩、また速くなりましたね!」
「たりめーだろ?全国もそうだが国体だって控えてんだからよ!日々是精進だぜ!お前だってそうだろ汐月?」
「……はいっ!」
そんな遣り取りを遠目から他のメンバーも微笑ましく眺めます。
「汐月もすっかり競泳の選手ね♪忍も楽しそうで何よりだわ。」
「わたしもあの2人を見てるともっと頑張ろうって思います!」
みちると潤がそんな言葉を交わしていた時でした。俄かに空が曇り、強い風が吹き始めたのです。小雨もパラ付き出したかと思うと、直ぐに雨脚も強まり始めました。
「不味いわね。降って来たわ!皆、練習は中断よ!」
突然の雨を受けてみちるは練習の中断を発表。リラ達は更衣室に戻ります。雨と風は更に勢いを増し、ともすれば嵐の一歩手前と言う程の荒れ模様です。
「酷ぇ雨だな……。」
「そう言えば漕艇部の子達は大丈夫かしら?」
「安藤さんや秋穂達、大丈夫かな?」
突然の悪天候の仲、忍とみちるは龍涯川で練習している漕艇部の面子を心配していました。真理愛に至っては、クラスメイトや友人と思しき部員の名前まで出してその身を案じる程です。
「多分、皆もう練習止めて岸まで戻ってる頃だとは思うけど……。」
「って言うか天気崩れるなんて予報聞いてないんですけど……。」
瑠々と水夏がそう呟いた時です。不意にコバルトブルーの水滴が更衣室の中心に集まって来たかと思うと、飛沫が弾けて人間態となったテミスが現れました。
「テミス?」
「リラ、大変よ!このままじゃ漕艇部の子達が危ないわ!!」
「えっ!?大変ってどう言う事!?」
テミスの話によると、何時もの様にヤマメ達漕艇部が龍涯川で練習していたら、それまで晴れていたのが突然の悪天候で川が荒れ狂い出したそうです。
既にヤマメ達霧船女子は勿論、他の高校や大学の漕艇部も練習を中断して岸に戻ったのですが、未だ岸に着いていないヤマメの同級生の子達の乗るボートが波に煽られて転覆する事故が発生したのでした!
「何ですって!?」
「マジかよ……!!」
まさかの事故に驚愕する霧船女学園水泳部の水霊仲間達。彼女達を代表してみちると忍の3年生コンビがそう声を挙げるや否や、リラは直ぐに立ち上がって言いました。
「た、大変だわ!!今直ぐ助けに行かないと!!」
既にアクアリウムの能力で身体の水を取り除いていたリラは直ぐ様制服に着替えると、大急ぎで更衣室を出ました。
「汐月!?」
「リラ!?」
「リラちゃん、今から学校出て行って間に合うの!?」
瑠々と葵と潤が口々にそう叫ぶと、テミスがリラの手を掴んで言いました。
「落ち着きなさいリラ!先ずはプールサイドに行って頂戴!最短ルートで現場へ向かわせてあげます!」
言われるままにリラがプールサイドに向かうと、テミスが無数の水霊達を集めて何と蛇か龍の様にうねるチューブスライダーの様な水の道を作っていたのです。
外は依然として土砂降りでしたが、リラはアクアリウムの力で一切の水を寄せ付けない為に全く濡れていません。
「おいおい、何だよありゃ?」
「えっ?テミス、もしかしてこれを通って行くの!?って言うかこんなの作って誰かに見られたらどうするの!?」
忍が唖然としている中でリラがそう尋ねると、テミスは水の道の根元を指差します。其処に居たのは何とVサインをするプラちんです。然も仲間と思しき同じ姿の個体が3匹もバックに立っています。
「プ、プラちん!?」
「やだ!何あれ可愛い!!」
名付け親の深優が驚く横で、プラちんを初めて見た瑠々が葵の時と同じ小並感…もとい女の子らしい正直で素直な感想を述べる中でテミスが説明します。
(心配しなくてもこの水妖達の認識阻害の力で私達の水の道も、その上を移動する貴女の姿も葵さん達以外誰にも見えないわ。さぁ、これを使いなさい!)
そう言ってテミスは何処から出したのか、サーフボードをリラに手渡します。意図を察したリラがサーフボードを持って水の道の近くに来ると、プラちん達がリラからサーフボードを受け取り、そのまま下から支える形で水の道に飛び込みます。
更にテミスがリラをボードの上に仰向けに寝かせて言いました。
「しっかり掴まりなさい!」
「大丈夫、分かってる!」
テミス達の意図を完全に理解したリラは強く頷くと、そのままサーフボードを握り締めます。アクアリウムを発動すると、リラの周囲には無数のグッピーやプラティ型の水霊達が集まって来ます。或る者はボートの左右の側面に、また或る者はボードの後ろ側にそれぞれ密集し、更にテミスが自らコバルトブルーの水のカーテンとなってリラの正面を覆うバリアとなり、彼女を衝撃から守る準備を整えました。
プラちん達河童も、先ずサーフボードの舳先の下にプラちん、左右の側面と後ろ側の真下に残る3匹がそれぞれ位置に就き、下からリラを支えながら泳ぐ態勢を整えます。
準備が出来たのを見計らい、真下からボードを支えるプラちんが同族3匹に号令を出します。
〔じゃあ皆、行くゾッ!!〕
そしてボードにしがみ付いたリラは葵達が見守る中、水霊達によるフルパワーの水のジェット噴射と、プラちん達の圧倒的バタ足による凄まじき推進力により、そのまま高速でテミス達が作った水の道を大驀進!一気に現場へと向かって行きます!
街の中空に作られたこの水の道も、水妖のプラちん達の認識阻害の力が働いている為にリラも含めて誰の目にも認識されず、全てが終わった後の余計な混乱も起こりません。リラはそうしたテミス達の意図を分かった上でこのウォータースライダーに臨んだのでした。
一方、こちらは龍涯川で練習をしていた霧船女子の漕艇部です。
「どどど、どうしよう……千川原さんと阿部さんが………!!」
「荒巻!三原!鈴木!義武―――――ッ!!」
引き返すのに遅れて強風、そして“一発波”と呼ばれる通常の倍近い大きな高波に襲われ、ダブルスカルとクォドルプルの部員6人が投げ出された事を受けて霧船女子の部員達は混乱していました。彼女達とて曲がりなりにも蒼國市民で泳ぎも得意だし、こうした事態に備えてライフジャケットだって着用していますが、こんな激しい暴風と荒波が渦巻く海の入り口に投げ出されたら命の保障なんて有りません。
加えて河口にはそのまま“河口流”と言って、河川の水流と波の働き、そして潮の干満によって発生する海潮流が複雑に入り混じる事で生じる、速くて危険な流れも存在します。
更にこの激しい雨による河川の増水ともなれば、その流れは沖合にまで達する恐れだって有るのです。こんなのに呑み込まれたが最後、放り出された部員達に待っているのは沖合にまで流され、そのまま溺死すると言う最悪の運命だけ!
「と、兎に角急いで海上保安庁に連絡を……それと救急車にも……!!」
居合わせた顧問の教師がスマホを取り出して電話を掛けようとした時です。突然その場に居合わせたヤマメ以外の漕艇部の部員達や、更にその場に残っていた他校の漕艇部のメンバーを含めた一般人達が次々と昏倒して行ったでは有りませんか!
「な、何が起こってるの……?って言うか先生、どうしたんですか!?早く電話を……」
「お待たせヤマメちゃん!」
「リラ!?どうして此処に!?って言うか皆が寝たのって、リラの仕業!?」
そう、ヤマメ以外の一般人達が次々と昏倒したのはリラのアクアリウムによる物だったのです。水其の物である水霊達を、降り注ぐ雨の水や大気中の水分を介してヤマメ以外の一般人達の体内に侵入させ、副交感神経に強烈に干渉する事で相手を強制的に昏睡状態にする――――これぞアクアリウムの術法の1つである『ヒュプノハイドロジェン』!他のアクアリウム同様、霧でも雨でも、水さえ有れば何処でも使える汎用性の高い術法です。とは言え、基本的にリラは他人を癒やす目的にしかアクアリウムを使わない為、流石に夜に眠れない時に自分に使う様な事はしませんがね。
更に気付けば先程まで降り続いていた土砂降りの雨も、龍涯川周辺だけ降り止んでいました。そして周囲の景色にも、何時かの様に青いオーバーレイが掛かっています。リラのブルーフィールドです。
「取り敢えず他の人達には眠って貰ったわ!雨もテミスがこの辺だけでも止めてくれた!さぁ、力を貸してヤマメちゃん!逃げ遅れた子達を助ける為に!!」
「皆を助けるって、そんな事リラに出来るの!?って言うかテミスって……」
「詳しい説明は後!あっ、丁度良い所にナックル艇が有るわ!あれ借りよ?」
何が何だか訳が分からない中、取り敢えず先程までの現象がリラのアクアリウムと呼ばれる魔法みたいな力による物である事はヤマメも理解しました。とは言え、こんな海と川の境界線に投げ出され、最悪沖まで流されてるかも知れない部員達を助ける事が出来るかと言われても、葵達程深く水霊と関わっていないヤマメには俄かに信じ難い話でした。
ですが、今のヤマメにはリラを信じて動く以外に道は有りません。
眠った周囲の一般人達が、彼等の身体に憑依した水霊達に肉体を操られる形で土手の斜面まで運ばれている頃、2人は近くにあったナックル艇のボートを抱えて川辺に浮かべます。
「ねぇリラ、本当にボート漕げるの?私、リラが更紗と体験入部の時にダブルで1回漕いだ所しか見た事無いわよ?それにオールだって付いて無いし、第一こんなので皆を助けに行けるの?」
確かに体験入部の時、ヤマメはリラが更紗が初心者向けのナックル艇を漕いでいる所を1回見ただけで、それ以来リラがボートを漕いでいる所なんて見た事が有りません。技術的に未熟な子を相方を乗せても仕方無いですし、何よりこんな人力で漕ぐ様なアナログなボートで既に沖まで流されたかも知れない子達を救助出来るなんて到底考えられません。それ以前に漕ごうにもオールだって無いし、ヤマメからしたら不安しか無いのも無理からぬ話でした。
「…そうね。普通に考えたら確かに無理だけど、水霊士としての力が加われば話は別よ!皆、お願い!」
リラがそう言うと水霊達がボートの底部を覆い、プラちんとその同族3匹もボートの先端と左右側面、そして後部を支えます。
「こ……これってもしかして、リラの言ってた水霊!?」
「先ず行きは私達がボートを漕ぐ必要は無いの。水霊とプラちん達が連れて行ってくれるから!時間が無いから急ぎましょ!それと、乗ったらしっかり掴まってて!」
「う、うん!!」
リラに促されるまま、ヤマメは彼女とナックル艇に乗り込みます。因みに先頭にはヤマメが乗って後方はリラです。するとテミスを含めた水霊達と、プラちん達河童がそれを持ち上げたかと思うと、ボートは水霊達の水のジェット噴射とプラちん達のバタ足による推進力による猛スピードで龍涯川を疾駆します。人力で漕ぐ漕艇競技用のボートがまるでジェットスキーの様です。
「す、凄い……こんな事が出来るなんて本当に凄いよ!リラのアクアリウムって……!!」
「もう直ぐ皆が流された辺りに辿り着くわ!ヤマメちゃん、ブレラを借りるね!」
そう言ってリラがヤマメの中からブレラを取り出すと共に、水霊達とプラちんに操られたボートは部員の子達の居る地点に辿り着きました。其処はもう既に龍涯川から離れて沖合に出るか出ないかと言う危ない場所でしたが、時速90㎞に迫る猛スピードでリラ達はあっと言う間に現場に駆け付けたのです。
「あっ、見つけた!千川原さん達だわ!!」
「良し!皆、ストップ!ブレラ、貴女の出番よ!漕艇部の皆を助けて!!」
するとリラは同伴していた水霊達をブレラに吸収させます。するとブレラは巨大化し、UFOの様に宙に浮いたかと思うと、そのまま流された部員の子達を体内に吸い上げました。まるでキャトルミューティレーションです。
更にプラちん達も散開し、離れた場所に流されていた部員達を拾ってブレラの真下に運び込んで吸い上げさせます。ついでに彼女達のボートも回収しておきました。
「皆……。」
同じ部の仲間達が助け出されると言う目の前の光景に、思わずヤマメは涙が出ました。況してやそれが自分の内なる水霊の力ならば猶更です。
吸い上げられた部員達はそのままブレラの中でクラリファイイングスパイラルによる癒しを受け、気こそ失っていた物の心身共に快癒して行きました。それが証拠に先程まで冷たく白くなり、血の気が無くなっていた肌にも温もりの色が戻って来ています。
「さて、じゃあ帰ろっか。ヤマメちゃん、一緒に漕ご?」
「行きはジェットスキーなのに帰りはアナログで漕ぐの?って言うかオール無いのにどうやって…?」
「有るよホラ!水で出来たオール!」
「何でも有りねアクアリウムって……。」
全てが終わった後、リラは水で生成したオールをヤマメに手渡し、自身も同じ物を持って一緒にナックル艇を漕ぎました。因みにボートには救助した部員6名全員も同じ様に2人で乗って来たボートに乗っています。
彼女達の身体には他の水霊達が憑依しており、一緒にオールを漕いで岸へと帰りました。無論、プラちん達も真下からボートを支えてバタ足で岸へ誘導しますが、先程までの緊急時と比べてゆっくり程良い速さでした。因みに回収したボートはプラちんの同族2体がそれぞれ運んでいる為、リラ達の乗るナックル艇は先端部をプラちんが支えて後部を残る同族1体の合計2体で支えて泳いでいます。
帰りの道すがら、ヤマメとリラはこんな会話と繰り広げていました。
「やっぱり漕ぐの下手ね、リラは。」
「ごめんね~、ヤマメちゃんと違って私素人だから。」
「……ねぇ、皆が事故に遭った時、どうしてリラは此処に駆け付けられたの?その時リラも部活の練習中だったんでしょ?」
「全部水霊達のお陰!テミスって言う水霊から事故の事聞いた後、急いで制服に着替えたの。水霊士は水霊の力を借りて水を操れるから、それで濡れた体の水分も直ぐに取り除いたの。それと、水霊達がプールのウォータースライダーみたいな水の道を作ってくれて、プラちんって言う其処に泳いでる河童の子達が此処まで連れて来てくれたのよ。」
「えぇっ!?このカモノハシみたいなのって河童だったの!?」
「驚くの其処!?…まぁ良いけどその子、水の精霊の水霊と違って妖怪なんだって。って言うかテミスは嫌いみたいだけど、良く一緒に協力出来たって思う。」
リラの最後の言葉を受け、テミスが姿を現して説明します。
(其処の水妖とは利害の一致で今回手を組んだだけです!)
「うわっ、出た!」
突然シクリッドとグーラミーを足して2で割った姿をした、大きなコバルトブルーの水霊の出現にヤマメは驚きました。
「あの…えっと……貴女がリラの言ってたテミスさん…ですか?」
(改めて初めましてヤマメさん。その通り、私がテミスよ。水霊の中でも上級水霊と呼ばれる存在で、リラの保護者役を担っているわ。)
「そ、そうなんですか……。」
ヤマメがそう唖然としながら答えると、次に口を開いたのはプラちんでした。
〔オイラ達、其処のリラって言う精霊使いの子に興味が有ったから、今度一緒に何かやりたいな~って思ってたンダ。そしたら今回の事件が起きて、それで協力したンダヨ!〕
「だからあの時プールに居たのね……知らなかったわ。」
あのウォータースライダーや今回のジェットボートでプラちんが何故協力してくれたのか、リラは気になっていましたがその謎が漸く解けて彼女も得心が行った様です。
何だかんだ言ってテミスもプラちん達とお互い上手くやって行けるんじゃないか?そんな風にリラは思いましたが、それが泡沫の泡の様に儚い期待である事を次の瞬間、テミスが思い知らせに掛かります。
(確かに其処の水妖はリラ、水霊士の貴女に興味が有ってしかも悪意の手を出さない奇特な存在だから、この先も何か有ったらこちらから手を借りるのは良いでしょう。但し!幾等持ちつ持たれつの関係を築いた所で、それでも私は水妖等と言う獣の延長の様な存在と馴れ合う心算は有りません!同じ事は他の水霊達も考えてるから、それだけは忘れないで頂戴ね!?)
〔フン、何ダイ!オイラ達は別にあんた達と敵対する気は無いってのにサ!まっ、別に良いヨ~ダ!それはこっちだって同じダカラ!〕
互いに反目し合うテミスとプラちんを見て、人間の2人は「やれやれ」と言わんばかりに溜め息を吐くしか出来ませんでした。
「何か、精霊とか妖怪って言うのも色々有るのね。事情は良く分かんないけど……。」
「信用は一応しても、仲良くする心算は全然無いのね……。」
有事の時に協力する事は有っても、水霊と水妖は絶対に相容れず、お互いに馴れ合う心算は顕微鏡でしか見えないプランクトン程も無い様です。どちらも水に関する存在の筈なのに、両者の関りがこうも利害の一致によるビジネスライクな付き合いでしか無いとは、何とドライで水のミの字も無い関係でしょう。皮肉も極まる所です。
そんなこんなで漸く岸へ着くと、救助された部員達の身体から憑依していた水霊達が抜け出します。程無くして部員達は重い瞼を開けて目を覚ましました。
「んっ……!あれ、此処は……?」
「良かった!千川原先輩も阿部先輩も無事で!」
「えっ?三河?」
「結も朋美も今日子も麗良も無事で良かった……!!」
「もしかして私達、助かったの?」
突然起きた一発波に呑まれ、それから訳も分からず水中で意識を失っていた為、彼女達は自身の身に何が有ったのか全く知りません。
助かったクォドルプルの1年の子達に抱き着き、ヤマメは言いました。
「本当に良かった……私、皆ともう2度とボートに乗れないって思ったら怖くて…怖くって……!!」
すると助けられた部員の1人が言いました。
「そう言えば私、薄らとだけど覚えてるわ。意識が真っ暗で冷たい海の底に沈んで行くみたいな感じだったのに、急に明るくなって温かくなって、それでヤマメの声が聞こえたの。『皆生きて!!』、『頑張れ!!』、『一緒にボート乗りたい!!』って……。」
「あっ、それ私も夢の中で聞いた!三河の励ます声が有ったから頑張れた気がした!」
「えっ、先輩も!?私もなんですけど……。」
どうやら救い出された彼女達全員、ブレラに助け出された時の感覚を同じ夢で捉えていた様です。
すると不意に千川原と呼ばれた2年生の先輩がヤマメに言いました。
「三河……ごめんっ!!」
突然の謝罪にヤマメは面喰いますが、相手は気にせず続けます。
「私達、1年の時から結果出せなくって、自分なんてどうせ頑張ったって駄目なんだって思って、練習も良い加減にやってた!あんたは三河部長の妹だから全国行けて当たり前だって思って、ずっと諦めてた!!」
次いで口を開いたのは1年の同期達でした。
「私もヤマメに嫉妬してた!中学の時からボート乗ってて、ボートの凄いお姉さんまで居て狡いって思ってた!ヤマメに比べたら私達なんて駄目でもしょうがないって言い聞かせてた!!自分の努力不足を棚に上げて……!!」
「でも、ヤマメが私達と一緒にボート乗りたいって気持ち、意識が朦朧としてた時でもハッキリ耳に響いたの!大事なのは結果じゃないって!漕艇競技の選手としてベストを尽くす事だって……勝っても負けても皆と一緒に高め合って進化して行くのが大切だって!!」
実際、ヤマメは経験者として1年の同級生達に対して言える範囲でアドバイスしたりしていました。それと同時にヤマメは笑ってこう告げた事もあります。
「私、このチームで強くなりたいの!勝っても負けても皆ボートをもっと好きになって、今よりもっと強くなれたら最高だって思う!!」
そう真っ直ぐな眼差しで語るヤマメの姿を、その時の1年の彼女達は凄いと思う一方で妬ましく、同時に疎ましくも思っていました。そんなのは才能も有ってキチンと努力出来る人間の言う事だと言い聞かせ、練習もそこそこに怠惰の微温湯に浸かる。だけどそれは才能とかそれらしい物事を言い訳に、漕艇に対する自らの愛とか情熱と向き合えない自分の臆病さへの腑抜けた免罪符に過ぎません。
ですが今回の事故でヤマメの水霊に助けられた時、朦朧とした意識と共にブレラの中でクラリファイイングスパイラルに包まれ微睡んでいた時、彼女達が耳にしたのはブレラの中に宿るヤマメの強い想念でしたが、それはハッキリと彼女達の心に強く響き、伝わったのです。
救助された彼女達が此処まで素直になったのは、知らぬ間に穢れが堆積していたからでしょう。それが今回癒やされ、浄化された事によってヤマメの言葉を捻くれずに受け止める事が出来た。自分の漕艇を好きと言う気持ちと向き合い、再認識することが出来た!ならば彼女達が其処からやる事は決まっています。
ヤマメに謝って、漕艇が好きと言う気持ちと逃げずにこれから向き合い続ける事です!
「皆、私達未だ未だこれからじゃない!8月には1年生大会、9月には新人戦だって有るし、それを勝ち抜けば11月には選抜大会、来年3月には『ボートの甲子園』だって有るの!これからやる事一杯有るんだから、その1つ1つに向けて精一杯ベスト尽くそ?今より自分が大きく成長する為に!!」
その言葉に、救助された1年の子達も、未だ来年が有る2年の先輩も力強く頷きました。程無くして河原の土手で眠っていた部員と顧問の先生が目を覚まして、波に攫われた筈の6人がピンピン無事だったのを受けて大騒ぎする様子を、リラはフッと微笑みながら遠くから眺めていました。足元にプラちん、そして左頭上にテミス、そして上半身の周辺にグッピーやプラティ型の水霊達を纏い付かせながら……。
ヤマメの様子を見てリラは思いました。人間はそれぞれの人生の海路を征く船であると同時に、風を受けて誰かの背を押す帆にもなるのだと。諺でも“船は帆でもつ 帆は船でもつ”と言いますが、今回リラはヤマメにとっての帆になれたのでしょうか?少なくとも今はなれたと信じたい――――その気持ちを胸に抱きながら、リラは静かに葵達の居る場所へと戻って行きました。帰り掛け、リラのスマホにヤマメからのメッセージが届きましたが、その文面は以下の通りです。
『今日は有り難う。リラ、国体予選と関東大会頑張って!私、応援に行くから!今度は私がリラの帆になるよ!!』
さて、その週の終わりにリラ達は遂に国体予選に挑み、3年と2年は皆上位の成績で予選を通過。1年は深優と更紗が上位で、葵とリラも中の中若しくは下と、ほぼ危なげの無いのタイムで国体に進出する事が出来ました。これもミラーリングアクアリウムによって自分達の泳ぎの向上に必要な“答え”を授かった結果でしょう。続く下旬の関東高等学校水泳競技大会へ向け、霧船女子は気持ちを新たにするのでした。
一方、リラ達の水泳部より早くヤマメ達の漕艇部も、中旬に開催される国体関東ブロック大会を勝ち抜き、ヤマメはまたも3位の成績で国体へ出場が決まりました。順位こそ変わりませんでしたが、タイム自体は関東大会インターハイ県予選の時よりも短くなっており、ヤマメは自身の成長を感じながら全国へ向けて出発するのでした。更に関東大会で敗退した先輩の中からも、それからの頑張りの中で国体の切符を掴む者が出て来たのもまた、ヤマメにとって救いだったのは言うまでも有りません。
何とかタイトル回収出来ました。さて、後数話したら物語は急転直下の新展開を迎えます!
キャラクターファイル31
ブレラ
年齢 無し(強いて挙げればヤマメと同じ)
誕生日 無し(同上)
身長 無し(同上)
血液型 無し
種族 水霊
趣味 隠れんぼ
好きな物 深海散歩
ヤマメの身体に宿る内なる水霊。黄肌色の身体の円周上に青や紫の宝珠が付いたメンダコの様な姿をしている。
内気な性格で滅多に表に出ては来ないが、一度動き出すとUFOの様に高速且つトリッキーな動きで泳ぎ回り、相手の真上を取ってクラリファイイングスパイラルを下へ放出して一気に穢れを浄化する他、まるでキャトルミューティレーションの様に直接体内に取り込んで癒やすと言う荒業も出来る。また、宝珠からもクラリファイイングスパイラルのレーザーを発射する事が可能。
また、自身の分身を大量に作り出す事が出来る。ヤマメ以前にも人間の宿主を渡り歩いて来た為、実力もそれなりに高い中級水霊。




