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脳内電脳ゲイム  作者: 月神
2/10

第二話 デッキ、仲間探し…。

『……良い…です…。俺に出来るのであれば。』 


こうして、契約の儀式を終わらせたアキとイルは、一休みつこうと闇に飲まれながら赤く染まり輝いている月を見ていた。アキは、晴れている日は大抵月を見るのが日課なのだ。


「それで、了承したのはいいですけどこの後どうするつもりなんですか?。」


いつのまにか疑問に思った事を無意識のうちに聞いてしまったアキ、イルは目を丸くし、何かを考え込んでいた。


「…うー…ん…今は特に…。」


「そうですか…。」


そしてアキはゲームにおいて一番大切な事を思い出した。急ぎながらイルに言う。


「女神さん、ゲームの女神って言っていますけどゲームにとって一番大切な事を忘れていませんか?。」


これを聞いたイルはどこだか間抜けな顔になり、考え込んだ。どうにも考える時間がかかり過ぎたのでアキは呆れた顔をして、


「デッキ、一緒に戦う仲間。」


「ああっそれですそれっ…いやぁ…私もそう思ったんですよ〜あはっ…あははー…。」


イルのその発言は嘘にも関わらず、アキは分かっていながらもツッコんであげない事にした。こうしてアキとイルは仲間達を探す旅へと出かけたのである。


 また、赤き月の日が来る頃、アキとイルは何度も崩壊したゲーム内を探し回ったが、一向にキャラはおらず、二人共疲れ果て、休憩を取っていた。


「めっ女神さん…あの…この世界、そもそも崩壊しているのでキャラなんていないんじゃないですかね…。」


「はあ…そっそうですよね…。」


それでもどこだかこの世界を楽しんでいるアキは、諦めきれなかった。そして、やる気に満ちたアキは勢いよくイルにこう聞いた。


「女神さん、休憩は終わりです。早く仲間を探しに行きましょう。」


「いきなりやる気になりましたね、アキ。」


アキのこの言葉に納得したのか、イルもやる気を出し始め、


「そうですよねっ、ここで詰むとかゲームとしても楽しくないですもんねっ。よしっこうなったら…。」


「こう…なったら?。」


疑問を抱くアキ、そして、『付いてきて下さい。』と言ってくるイル、アキは頭の上にクエスチョンマークが浮かんだまま、イルの後をついた。


 しばらく荒れた地面の上、イルの後をついていたアキ、のちにイルは止まり、笑顔で、


「ここです。来たかったのは。」


「ここは…。」


アキが目にしたものは何か、それは、大きなワープホールみたいなものが辺り一面に広がっていた。


「ここは、ゲームを司る所、つまり、他のゲームと行き来できるところです。そして、今回、別のゲームの世界に行き、仲間を増やそう。ということです。そうと決まれば早く行きましょう!。」


それを聞いたアキは、イルを遠目から"馬鹿"と言うために、こう言葉を発した。


「すごいですね、女神さん、さすがデッキ組みを忘れるだけのことはありますね。」


「褒めてくれてありがとうございます〜。」


調子に乗ったイルは上機嫌のまま、他のゲームの扉を開けた。


「さて、行きましょうか。」


他のゲームの世界に行けるなんてことはもう一生無いと思ったアキは嬉しくてたまらないらしく、居ても立っても居られなくなり、とてもうずうずしていた。


「それで、どこに行くのでしょうか?。」


「RPGの世界です。」


アキは、ゲームに好き嫌いや、得意不得意は特にないのだが、RPGはその中でも結構好きな方なのだ。


 何分か経ち、行き着いた所は如何にもRPGっぽい所だった。アキは、目を輝かせて、


「ここはどういうゲームですか?。」


と聞く、イルは平然とした顔で、


「さっき言った通りRPGです。アキも知っているはずです。ゲームのランキングでは堂々の一位に輝いたゲームです。」


アキは、そのゲームをやっていたらしく、結構強かったのだ。アプリランキングでも3週連続一位を取り、いま、最も流行っているゲームなのだ。


「今流行りのゲームの世界…そうだ…このゲーム内の俺を探しても良いですか?。」


これを聞き、イルは何となくOKしたが、アキが何をしようとしてるのか見当も見当たらなかった。


「アキ、なっ何をするつもり何ですか?。」


「それはご自分でお考え下さい。」


イルは考えた。だが、答えが出ず、分からないままアキの来たかった目的地に着いた。

そこには、何も無い平原だったのだが、アキは、目を閉じ、何かをしているのだ。


「あっアキ…何を…。」


この動作を見たイルは、戸惑いながらもその様子を伺っていた。


「ログインっと…。お待たせしました。女神さん。」


「ログインって…アキ、本当に何をしたのですか?。」


「それは見てのお楽しみです。」


ドヤ顔がかったアキの顔に笑わされそうになったイルは、一つ咳をしてこらえていた。すると、一人の人が現れたのだ。


「けけけっ剣をもももっ持った人があっ現れましたぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ。」


「何をそんなに怖がっているんですか?大丈夫です。この人はこのゲーム上の俺のキャラです。…前回、ここで終わらせたので…。」


イルは残念そうな顔をしながら、現れた人間から逃げていた。


「それで、このゲーム上の俺、ちょっと俺に手を貸してくれないかな?。」


『現実の俺が言うんなら断れないじゃないですか、ぜひやらせてください。俺からもよろしくお願いします。』


話してる様子を見ていたイルは、とうとう、飽きてしまって寝てしまった。


 時が経ち、イルが目を覚ましたら目の前にはゲームキャラがいて、『これ、どうしたのですか?。』と聞くと、


「このゲーム上の俺に頼んで、ゲットしたキャラ達をもらったんです。彼のデッキを再確認したら、結構使えるキャラがいたので、そいつらをいくつか持って来ました。…それとも、俺がここに居てこういう行動するのが分からなかったのですか?。」


「わっ分かってましたっ…むぅ…アキったら…。」


アキは、ちょっとだけ不機嫌になったイルに『ごめんなさい。』と一声かけたらすぐ笑顔になり、『立ち直り早い』と思いながらもイルの方を見て、


「仲間も集まったので、そろそろ元の世界へ帰りましょう。」


 早速人気ゲームの世界から、崩壊したゲームの世界へと帰ってきたアキとイルは、それぞれ名を付けた。

猫の耳が特徴的で、メイド服を着た大変現実世界にもいそうなキャラを"るる"と名付け、格闘系の服を着たガタイの良さそうなキャラはもともと名前が決まってるらしく、その名は"五真"。そして、占い師の様な格好をした、女性を"奈瑠"と名付けた。


「近距離二人に遠距離三人…まあ最初にしては良い具合ですね。」


「そうですね…。」


二人の仲間も増え、五人になった。



––––––デッキ、仲間探し…。––––––




ーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜新キャラ自己紹介〜(番外編)


るる

「どうもこんにちは〜みんな大好きるるだにゃんっ‼︎宜しくにゃんにゃん〜。」


五真

「オぉスっっっつつっっ!俺は五真、目の前に立ちはだかる邪魔者は俺の拳でぶっ放すっ!。」


奈瑠

「…どっどうもぉ…なっ奈瑠です…いっ一応魔法が使えて…なっ何て言えばいいでしょう…え…っと…由緒ある魔法学校を卒業いたしまして…その…とにかく…宜しくお願いしますっ!。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

あとがき

どうも月神です、思ったよりも早く第二話が出来ました。そっそれで…一応今回仲間になったキャラ達の名前の読み方を分からない人達の為に教えますね、


るる→るる


五真→ごしん


奈瑠→なる


何気に"る"がつく名前の人が多い気がしますがそこら辺は気にせずいきます。

誤字る所も多々あるので、コメントなどで教えてくれると嬉しいです。

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