第3話 入学準備(前編)
願書提出の日から今日で2日。特殊戦闘員育成学校(SBTS)は全寮制の学校だ。SBTS新入生は明日、一斉に学生寮へと引越しをする。明日の為に準備をしていると、義父が
「レイくん準備は出来たかね?あぁまぁ気にせんでも必要なものがあれば送るさ!サキも準備が終わらないと悲鳴をあげてるよ。」
あぁさっきの悲鳴はそれか、、、まぁ、あいつも女の子だ。持って行きたいものは沢山あるのだろう。
「相変わらず君は持ち物が少ないな、、、欲しいものは無いのか?本当の家族じゃないにしても欲しいものくらい買ってやるぞ?」
確かに改めて自分の荷物を見て思う。洋服を抜きにして、ダンボール1箱とは確かに少ない。それにしても、、、欲しいものか。そう言えば剣の展開方法も自分の欲しいものやなりたいものだったな。欲しい物、、、自分の、、、欲しい物、、、欲しい、、、力が。また意識が飲み込まれてゆく。
「まぁ何にせよ、君の欲しいものが本当に手に入るかはわからんが努力はする。頼りたい時にいくらでも頼って来なさい。」
義父が何か言っている。だが、聞こえない。どんどんと飲み込まれてゆく、、、そんな中から助け出してくれたのはまたもやサキだった。
「レイ〜助けて〜!荷造り終わんない〜!」
そろそろ言ってくる頃だと思っていた。サキは少し僕を見習うべきだ。そう思いつつ先の部屋へ向かうとそこには自分にとっては異常な光景が広がっていた。洋服だけでダンボール5箱程。それ以外においてはダンボール15箱は下らない山が出来上がっていた。これでまだ終わってないのか、、、しかも予定ではまだまだ終わらない予定だと、、、こいつ断捨離って言葉を知らんのか
「なぁ、、、知ってるか?持って行けるダンボールの数って制限あるんだぞ?」
「え?何それ知らないんだけど?嘘言わないでよ」
「いやいや願書提出の時に貰った紙に書いてあったぞ?ほらこれ」
そう言ってサキに紙を見せてやる。そこには、学校には指定の制服があり、休日以外は常に制服を着用。と書いてある。つまり、服は最低限でいい。そして、積載量は1人につき規定サイズのダンボール10箱まで。それを超過した場合は、超過分は積み込みしない。と書いてある。要するに今のこの量じゃ多すぎる。減らすしか無いな、、、
「え?ごめん全く意味がわからなかったんだけど、、、要するに何?」
「簡単に言えば、多すぎ。10箱にまとめろ。ってことだな」
「え?え?それ辛い。無理無理!」
「まぁ頑張れ、、、どうしても無理だったら僕の荷物にして持ってってやるから、、、」
多忙を極めていたため更新が遅くなりました!ごめんなさい!