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第一章 第四話

??「え〜と、私が出てくるまで非常にまだ長い道のりですが、この??ちゃんをよろしくお願いしま〜す!感想とか、特にメッセージなんかを期待していますので!」

四、

 誠は手を振って去っていった。

「実にいい人材だ………雪人、彼女のようになると世界が楽しく見えるに違いないぞ」

 たとえ世界が汚く歪んでいようとも、俺はこの天然になろうとは絶対に思いはしないだろう。

まぁ、俺たち二人は再び、街中を歩いていると…………なにやら電柱から人が一人現れやがった。

「あ、あらゆゆゆ、雪人、偶然ね」

「マスター、この人誰ですか?何で、電柱から現れるんですか?ああ、そういえば宇宙人が人間を引き込みそうになっている映像を見たこと、私ありますよ?」

 俺の目の前に現れた女の子………名前を東舞という。俺のことが嫌いなのか、毎度毎度奇抜な登場をしたり、けってきたり、暴力万歳なことを考えているであろう、危険度Sランクの怪物である。ちなみにだが、俺は一度たりともその暴力的な幼馴染のけりに当たったことはない。

「…………いちいちおぼえなくていい名前だ。登場人物A子さんで構わんぞ」

「何よそれ!あたしの名前は東舞よ!で、あんたにべっとり引っ付いているその子は誰?まさか、手を出したとか、そういう奴?えっちよね〜男って」

 ああいやだいやだと舞は呟いていたが、そんなの無視してバレルは相手の質問に答える。

「えっと、足なら出しましたよ?」

「足?」

 当然のように疑問符を浮かべる舞。

 ああ、成る程…………ゴミ箱から足を出したということを言っているのだろう………そこまではわかったのだが、何故バレルがそのことを言い出したのか理解できなかった。

「ええ、足を出していたら雪人さんが私の足を掴んで、引っ張ってくれたんです」

「あ、足?へ、へぇ、雪人ってあ、足が好みなんだ?」

 メモ帳になにやら書き込んでいるようなのだが、おいおい、それは何だ?変態リストの好みでも書き込んでいるのか?そして何だ、ミニスカートから太ももを伸ばしてみたりしているが、それは俺が本当に反応するかどうかの実験か?

「…………よくわからんが、それは勘違いだぞ」

「え?そうなの?」

「…………俺の周りにはこんな奴ばっかりなんだな」

 ねじが取れすぎ、もしくはつけすぎ。可もなく不可もなくという言葉を俺のまわりは知らないのであろうか?

「でも、舞さんの足、綺麗ですよね、マスター?」

「ん?ああ、確かにな」

 すらっとスカートから伸びている二本の足は洗練されており、とても綺麗である…………重ねて言っておくが、俺は足にはあまり興味がない。

「そ、そう?」

 舞はほめられたのがそんなに嬉しかったのか顔をちょっと赤めに染めると俺たちのほうを見てきた。

「じゃ、じゃあお二人さん…………私はこれから用事があるから…………」

 そういって出てきた電柱の影に再び隠れる。面白がってバレルがついていくが………

「い、いませんよマスター!」

「…………そうか、いちいち気にしてたら気が持たんからな………それより、そろそろ帰るか?」

 結局、町案内とか言いながら変な連中二人に会って時間がつぶれちまったな………俺はため息を一つ出すとバレルと共に家に戻ったのだった。

――――

「「ただいま〜」」

 間の抜けた声がはもってしまったことについてはあれだ、ちょっと肉体的にも精神的にも疲れていたからだとおもいたい。

「……………お帰り」

 冷たい視線を俺へと向ける妹、なぜだ?

「え〜と、あなたが雪人さんの妹さんですよね〜?」

 バレルが妹をひきつけてくれている間に俺は母さんにたずねることにした。

「春華、何で機嫌が悪いんだ?母さん?」

「ん〜?ああ、あれはね〜あんたよりも先にバレルちゃんに会いたかったんじゃないかしら?」

「そんな子どもな………」

 あれか?誰もまだ踏んでいない雪道を自分が真っ先に蹴散らしたいとか、そういうくだらないことで怒っているのか?俺の妹は?

「まったく、ガキだな?」

「ガキって言わないでよ!兄さんとは一歳しか違わないのに!」

 妹に背中をけられ、俺は見事に前に倒れた。

「ほら、ここで暴れない!暴れるんなら外で暴れなさい!」

「マスター、大丈夫ですか?」

「ああ、大丈夫だ…………」

 バレルに助けてもらって立ち上がっているあいだに春華はさっさと自室に戻ってってしまった。

「難しい年頃だな〜」

「そうね、面倒よね〜」

「面倒なんですか?難しいんですか?」

 バレルがそう呟くが、まぁ、難しいな。何考えてるかわからないし…………父さんなんてこの前目があっただけで舌打ちされたって嘆いて家出しちまったからな。未だに帰ってこないし………相当傷ついたんだろうな。

―――――

「で、部屋なんだけど………雪人の隣ね?」

「わぁ〜い!」

「…………」

 部屋割りは夕食時に決定。俺はその光景を黙って味噌汁を飲みながら見ていた。

「あら?春華は何か不満でもあるの?」

 母さんの一言に妹は面白くなさそうに呟いた。

「別に………ただ、兄さんがバレルさんを襲わないか不安だったから…………


ぶふぉあ!


「あら、雪人………図星かしら?」

「ゲホ………いや、ただ、気道のほうにはいっただけ…………」

「だから、バレルさんと私は同じ部屋のほうがいいと思うわ」

 妹はそんなことを言い出した。

「けどねぇ、あんたの部屋、二人も寝るスペースはないわ」

「そ、そうだけど………」

「なら、春華と雪人で一部屋って言うのは?」

 それを別にしても構わないのだが、春華は部屋をめちゃくちゃ汚くするのだ。だから、俺は小学六年生の時点で妹といわば別居状態になっている。

「そ、そんなことするわけないじゃない!」

 何故か怒ってそんなことを言う妹。うん、こいつも自分の散らかし癖が迷惑をかけているということをやっと知ってくれるような年頃になったか?それにしてはまれに俺の部屋が勝手に荒らされているようなのはなぜだ?

「ま、やっぱりバレルちゃん雪人の隣でいいわね?」

「ああ、俺はそれで構わないから…………」

「ええ、私もそれでいいです」

 結局のところ、はじめ言っていたことで収まった。

「やれやれ、何でいちいち春華は口出しするのかね?」

 将来議員にでもなるつもりだろうか?これまで口げんかで勝った記憶がないのはしょうがないのだが、口が達者だとどうもいかんな。

 俺はため息をついて次にのほほ〜んと食事をしているバレルを見、そして最後にぶすっとした妹を眺めたのだった。


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