プロローグ/第一章 第一話
??「はい、始まりました〜第三十七回光翼閃輪偽天争!参加者はどういった日々を過ごすのでしょうか!」
プロローグ、
「人類っていつ滅亡するとおもう?」
一人の少年がそんなことを尋ねる。
「あ〜?そりゃ、滅亡するときに滅亡するんじゃねぇのか?」
もう一人の少年はどうでもよさげにテレビ画面を眺めていたのだった。
同時刻、
「ん〜!ん〜!!ん〜!!!」
ゴミ箱から二本の足が生えており、その二本の足は何かを求めるようにふられており、どうやら助けを求めているように見えたが、近くには誰もいない。
同時刻、
「今年も始まりましたね?」
輝く翼を持っている清楚な女性が椅子に座っている女性に話しかける。
「そうね、第三十七回だったかしら?」
さして興味もないように女性は本に手を伸ばして呟いたのだった。
同時刻だが、まったく別の場所でそれぞれの思いは交錯しており、まったく関係ないものと言っても良かったのかもしれない。しかし、続いていく日々は永遠とあり、地球は存在する限りまわる……………
一、
幼馴染の友人、石井誠の家から帰ること、数分……
「ん〜!!!!!!ん〜!!!!!!!」
なんかいた。
何故、ゴミ箱に頭からつっこんでいるのか?何故、自分で出ないのか…………様々な疑問を抱いたのだが、とりあえず助けてやることにした。
「おい、ちょっと動くのやめてくれないか?引っ張ってやるから」
「ん?んん〜♪」
どうやら声は聞こえたようで…………俺はその人物の足を掴もうとすると、声を聞いた。
『いいのかしら?』
「え?」
目の前にいたのは…………女性で、美しかった。ただ、彼女は俺から見たら反対………つまり、ゴミ箱に入っている人物みたいに天へ足を向けている。その姿が透けて見えるのは彼女が人間ではないからだろう。
刹那の間にそんなことを考えた俺は急に現実へと戻された。
『助けるということは多かれ少なかれ影響を受けるの』
「え〜と、助けるなって忠告してくれてるんですか?」
気がついたら敬語になっていたのだが、そこはあれだ、相手が年上みたいだからな。
『あなたの自由よ。だけど、このままこの子が足を振りまくっていればいずれ役立たずになるわ』
「…………どっちなんですか」
暗に助けろと命令されている気がしてならないのだが、まぁ、その、あれだ。
俺は不安になってきているであろう足を掴み、引き抜いた。
すぽん!
それはまるで封印されていた聖剣のように一瞬だけとても輝いたのだが…………次の瞬間には輝きは消えてそこにいたのは俺よりちょっとだけ幼そうな顔をした女の子だった。びっくりするぐらい軽いのは片手で彼女を持っていることだ。
「いや〜びっくりしました!あ、助けてくれた人ですか?ありがとうございます」
「あ、いやいや………」
まるで風船を持っているような感覚に襲われたのだが、とりあえず、相手を下ろすことにしよう。
「なぁ、助けた側としては一つ聞きたいんだが…………ちょっといいか?」
「?はい、なんですか?」
「…………なんで、ゴミ箱に入っていたんだ?」
――――
ゴミ箱に入っていた謎の少女はバレル・バレットというそうだ。バレルは天使になるために人間界に来たそうで………こっちにやってくる過程で座標ミスをした結果がゴミ箱に出てしまったそうだ。
「天使って人間界にこれたら天使なのか?」
「いえいえ、違います」
俺のふとした疑問にバレルは一つ咳払いをして答える。
「………期間があって、その間ずっと人間界にいれば天使になれるんですよ」
「成る程………意外と簡単なんだな?」
そうでもありませんとバレルは口を開く。
「女神様が悪魔を雇って私たちを襲うようにと命令しちゃいましたし、それらを撃退するか逃げるかのどちらかをとらないといけません」
「何でそんなことするんだ?」
たずねると彼女は首をかしげる。
「え〜と、私は一度も女神様にあったことがないんですけど………きっと、ドジな天使を作らないようにドジな天使候補生を落とすためじゃないでしょうか?」
「ふ〜ん?」
なら、ゴミ箱に出てしまったバレルはアウトじゃないのだろうかとおもいながらも、ルール上は悪魔に連れて行かれたらいけないのだろう、きっと。
「それで、人間界の協力者をこれから探さないといけないのです」
「あ〜成る程な〜」
所詮は他人事………俺の右耳の穴から左の耳穴からその言葉は通り過ぎていったのだった。
「それなら、俺がその協力者の家を探すの手伝ってやろうか?人間界、はじめてなんだろ?」
俺は別の場所に言ったりするとすぐに迷子になったりするのでやはり、必要だろう。
「え!いいんですか!?」
目を輝かせながらそんなことを言ってくる……
「まぁ、暇だし、ちょびっとばかりそういう世界にあこがれてたからな。そういうゲームも結構持ってるし……」
「へぇ、ゲームですか?私も人間界に来たらゲームやってみたかったんですよ」
ニコニコしながらそんなことを言う。うん、可愛いなぁ、とおもいながら俺はバレルと一緒にバレルの協力者を探しに言ったのだった。
―――――
「で、バレルの協力者ってどんな姿をしているんだ?」
「え?知りませんよ?これからそれを探しにいくんですから…………」
どうやら、語彙があったようだ。俺の中では既に明確となっている協力者の家までバレルを連れて行くだけだとおもっていたのだが、彼女の中ではその協力者さえ決まっていなかったようだ。
「…………なぁ、一ついいこと教えてやろうか?」
「え?何ですか?」
お花畑をイメージさせるような笑顔をこちらに向けるが、こいつはあれだ……
天然だ!!
こんな天然が人間界で過ごせるとは絶対に思えない。人間界をなめるなと俺はバレルに言いたかった。
「………絶対にお前、協力者は見つからないとおもうぞ?」
「え?大丈夫ですよ、あなたみたいにいい人、絶対にいますから…………」
俺はこのとき悟った…………こいつ、間違いなく女神とやらが放った悪魔たちより先に路頭に迷っておじゃんだろうなぁ………と。
「まぁ、なんだ、とりあえず………休憩しようぜ?」
まだつかれてませんよ?と言っているバレルを引っ張って俺は自宅へと向かった。




