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異世界転生したのでPMCはじめます  作者: 天津風
第1章 幼少期編
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第9話 拳銃

前回までのあらすじ


ケビンに勝った。



▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼



俺はなんだかんだでケビンに勝った。

だがなんだろう、せっかくの剣と魔法の世界なのに、魔法使ったのはいいが、とどめが自衛隊格闘術って・・・

周りのやつらも俺の回避あたりでせっかく「おぉ!」みたいなか感じになっていたのになっていたのに、最後の最後で「あぁ・・・。」って感じになってたぞ。

まぁ、これでケビンからこの小銃を守りぬくことができたんだ、これで良しとしようじゃないか。


ケビンたちが立ち去った後に俺はいつもどおりに小銃の射撃訓練をしていた。

この試作品2号の方の89式小銃は主に空挺団などで使われているタイプを元にしている。

そのため、銃床は折曲式になっているのだが、なにせ作るのが初めてなために強度が足りなかったようだ。

何回か撃っているうちに銃床の付け根が緩んできてしまった。

これは改修する必要があるな。


そんな事を考えながら他の箇所を点検しているうちに、気がついたらもう夕方になっていた。

いつもなら家に帰っている時間なのだが今日は喧嘩もあったし遅くなってしまった。

あんまり遅いとラーナやログナンに怒られそうなのでそそくさと帰ることにした。

自分はこっちではまだ6歳なのだ、帰ってこなければ親が心配する。

そして家の方へ歩いて行ったところ、ラーニャと遭遇した。


「あ、いたアルバ兄、いつもより遅いからこっちに来ちゃったよ」


「いや、でもいつもより遅いって言ってもそこまで変わらないじゃない?」


「お母さんとかに暗くなる前に帰って来なさいっていつも言われているじゃん。

 それになんかお父さんが話があるって言ってたし」


げ!?話?なに、ケビンと喧嘩したことでも怒られるのか?でもまさか情報がもう入っているわけ・・・あり得るな。

急いで帰らないとまずそうだ、急ごう。



▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼



帰宅後、俺は親の様子を見て喧嘩のことが伝わっていないことに安堵した。

ログナン、なんだかんだ言って剣術がかなり上手いから怒ると無茶苦茶怖いし。

そしてリビングでログナンから話を聞いた。

話の内容は、ログナンが三ヶ月ほどの間家を留守にするからその間おとなしくしているようにということだった。


「父さん、三ヶ月も家を留守にするってどういうこと?」


「この町の商人からちょっと仕事を頼まれてね、王都へ商品の仕入れに行くからその道中の護衛をやってほしいそうなんだ、ここから王都までは片道が一ヶ月ちょっと、仕入れなんかで滞在することも考えたら、帰ってくるのは往復でどれくらいになる?ラーニャ。」


「え、私!?え、ええと・・・」


いや、どれくらいって、さっき三ヶ月って言ってたでしょ・・・

流石にその質問は馬鹿じゃないか?と思ったがラーニャは手を使って計算していた。

話聞いてなかったのかよ。


「えっと、一ヶ月が確か30日くらいで、それが二つあるんだから・・・えっと、何日?」


ラーニャも大概馬鹿だった。


そこで俺はふと思った。

この町の商人?


「父さん、その商人って誰?」


「ん?この町で商人って言ったら結構限られてくるだろ?」


「まさか、それってアルフレッド商店?」


「お、よくわかったな。」


アルバは、めのまえがまっくらになった。



▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼



ログナンはその三日後に出発していった。

あぁ神様、どうかケビンと喧嘩したことがバレませんように。


そんなことよりも、まずやるべきは銃の改良だ。

組み立て方が甘かったためにあちこち緩んできた。

まずはそれの修理だ。

俺にはその他にもやりたいことがある。

それは、新たに銃を作ることだ。

何を作るのかと言ったら、89式小銃のようなメインウェポンではなく、いざというときに使う拳銃だ。

なぜ作るのか、今の俺はまだまだ体が小さく、これでは小銃を使って何かするのは難しいだろう。

今小銃を使う時は伏せ撃ちで使っている。

それで精一杯なのだ。

それに比べれば、拳銃の方が遥かに使いやすいと思う。

要は体が大きくなるまでのつなぎとして作りたいのだ。

また体が大きくなった後もサブウェポンとして使用できる。

以上の理由で製作を開始した。



▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼



    二ヶ月後

二ヶ月で一応のところ試作品の製作が完了した。

小銃を作っていたせいもあって、部品点数の少ない拳銃は改良込で比較的早く終わった。

今回製作した銃は、SIG SAUER P220自動拳銃だ。

なぜこの銃を選択したのかというと、自分が一度使ったことがあり、イメージしやすかったからだ。

SIG SAUER P220を元にして制作されたのが自衛隊の装備する9mm拳銃だ。

本来普通科は装備していないのだが、俺は市街地戦訓練の際に一度使用したことがあったため、この銃をチョイスした。

そのまんま9mm拳銃を作らなかった理由としては、ライセンス生産の銃よりも元の方がいいと判断したからだ。

その他にも色々と作りたい拳銃はあったのだが、今回はこれで良しとしよう。


そして、俺はいつもどおりに射撃場へ向かった。

いつもなら300mほど離れたところから撃っているのだが、今日は的から20mほどの位置に立った。

というのも、拳銃というものは、距離が開くとめったに当たるようなものではないのだ。

拳銃の有効射程でよく言われているのが大体50mほど。

実戦ではそれよりもさらに短いと言われている。

それがおよそ20mほど、極度に緊張している場合は数メートル程しかない。


俺はまず、補助魔法で体を強化した。

そして、拳銃を構えて、銃口を的に向けた。

そして、引き金を徐々に絞っていく。

そして、引き金に力を加え、一気に絞る。


パンッ!


「っく」


小銃と違い、乾いた音がした。

そして、連続で引き金を引いていく。


パンッ!

パンッ!


そして、1マガジンを撃ち切り、マガジンを交換して、また撃った。

2マガジン分撃ち切ったところで射撃をやめた。

的には18個の穴が、ほぼすべて中心付近に開いていた。

実銃が優秀なので、どうやら精度は相当高いようだ。

さらに俺は魔法で身体能力を強化してあった、それもかなり影響しているのだろう。

少なくとも、この結果から、今回の拳銃製作の判断は正しかったようだ。

しばらくはこの拳銃を使用していくことになるだろう。


その後、俺は徐々に距離を開けていき、最終的に50mの距離でも十分に命中させられる事を確認した。

ただし、それは静止した的に対しての結果なので、実際の戦闘ではやはり20m前後での時ぐらいしか当てることは出来ないだろう。



▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼



俺は、拳銃を作った後、前々から考えていたことを本格的に考え始めた。

それは、俺がこっちの世界へ飛んできてから間もないころに考えていた《この世界でPMCを作る》ということだ。

それについて、まず思うのが、武器をどうするかということだ。

現在、俺は銃を土魔法で製作し、弾薬も火や風系統の魔法を使って制作している。

だが、それだと製作に相当な時間がかかる。

年生産10丁とかだとそれこそ兵器とは呼べない工芸品だ。

自分含め4、5人ほどでやるのであればなんとかなりそうだが、その程度の人数では流石にPMCをやるのには無理がある。

少なくとも30人、一個小隊ほどの人数がいれば良いのだが、その分の武器を制作するのはかなりきついし時間もかかる。

その量を確保するためには今とは違った生産方法、かなりの効率化を図って生産をする、いわゆる大量生産の方法が必要になってくる。

機械を使ってまでとは言わないが、せめて自分以外の人が作れるようになってほしい。


しかし、その方法を編み出すのにはかなり時間がかかりそうなので現状は魔法で良いとするか。

でも他に魔法を使える人が何処にいるのか、流石に母親に武器を作らせるのは不味い。

それこそどういった構造なのかを教えることになり、この銃の威力を知った途端に開発禁止を食らうだろう。

魔法が使えてあんまり頭良くないのは誰か・・・

うん?心なしか身近にいるような気がするぞ?

ラーニャにでも頼んでみるか。


ラーニャなら頭良くないけど記憶力は良い。

つまり考えるのが苦手なのだ。

実際、計算なんかがあんまり出来ない。

だが、歴史なんかの、変わらない事を記憶するのは出来る。

それならば自分が説明してやってもらったらいいか。

でもそれでは駄目だ、馬鹿だから理解できないだろう。

じゃぁどうしたら良いんだ、馬鹿なラーニャに記憶させる方法はなにかないのか。


「・・・さっきから、誰のことを馬鹿だっていってるの?お兄ちゃん」


突然背後から女の声がした。

どうやら考えていたことが口から漏れていたようで、話を聞かれたらしい。

しかし誰に聞かれたんだ?

・・・お兄ちゃん?さっきお兄ちゃんって言ったよな。

自分の事をお兄ちゃんって呼ぶのは一人しかいない。

俺は、ゆっくりと後ろを向いた。


そこには、いわゆるジト目とよばれる目をしたラーニャが立っていた。

ジト目を見るのは初めてだな。

・・・どう考えても突っ込みどころはそこじゃないな。

ラーニャの右手の上には、メラメラと燃える火の玉があった。

そして、その火の玉をこっちに投げつけてきた。


(激流ですべてを流しされ、水壁ウォーターウォール!)


俺はとっさに無詠唱で水壁ウォーターウォールを作り、防いだ。

はずだった。

水で火を相殺して消したため、魔法のダメージはなかった。

そこには、一瞬で水が蒸発して出来た蒸気が立ち込めていた。

その蒸気の中から突然拳が飛び出して来た。

あまりの一瞬の出来事に、俺は防ぐことが出来ずにそのままパンチを顔面に食らってぶっ飛ばされた。

そして、意識がもうろうとする中


「私を馬鹿馬鹿いうからこうなるのよ!」


とラーニャが子供がすねた時の感じの声で言っていた気がする。

攻撃はどう考えても6歳の子供のそれじゃないだろ。

その先は意識が途切れたのでわからなかった。


後になってわかったことだが、この時のラーニャはⅣ級魔術師クラスの魔法と、神撃流上級剣士並のパンチを使ったらしい。

どうも、貧血でぶっ倒れた天津風です。

新学期が始まり、定期試験などがあってなかなか執筆時間を確保できず、投稿遅れました。

社会人ほどじゃないですけど、学生はつらいよ。

本来なら青春しているはずなんですが、なんでしょう、目から汗が。

ついでにリア充爆(ry

とりあえず次回は2周間以内には投稿します(公約)

誤字などがあればまたご指摘ください。

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