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セーフティエリアに近づくと馬車がいまにも盗賊に襲われそうになっていた。


「クエスト、インスフィア王国を受注しますか?」


ポップアップが現れ私は迷わずはいを選択した。


「手伝います!」そういって私は駆けていく。

「王国…嫌な予感しかしませんわ」

「厄介ごとに違いない…です」

「んっ同意…」

「まぁさっと助けてやろうぜ!」

「みなさん、お気をつけて」


馬車の中には冒険者をすぐに信頼してしまうちょっと頭の足りないお姫様が配置されていた。

しかし、リディアが盗賊の討伐に訓練用の大剣を選んだ際にNPCが切り替わる。

疑いぶかいお姫様とお人よしの王様に、そして想定以上に早い段階で盗賊が討伐された為、自分の身を守るために姫様に剣姫という設定が付与された。

そして、今に至る。

「大丈夫ですか?」私は馬車をのぞき込む。

剣が私の頬を掠めた。私は馬車から飛びのいて戦闘体制に移行する。

「私達に取り入ろうとしても無駄ですわよ!」

そういいながら一人の少女が馬車から飛び出した。

「私は剣姫スフィア・インスフィア!いざ尋常に勝負なさい」

少女は双剣を構え切りつけてくる。それを大剣で弾き飛ばす。

体制を崩したかと思いきやそこから蹴りが飛んでくる。大剣を訓練用のものと認識するとそれを足場にさらに追撃を加えようとする。だけど、私はその動きを知っている。ミリシアなら更に軌道を変えてくる。

取り押さえることに成功した。

「くっこれで屈したと思わないことね。利用されるくらいなら止めを刺しなさい」

「いえ、私は助けに入っただけです。」そう言いながら開放する。

「ほら、言わんこっちゃないですわ…」

「予感してた…です」

「私たちの出番なかったな」

騎士のみんなも王様も私を擁護してくれる。

「お父様騙されてはいけませんわ。だって、盗賊たちはほぼ無傷ではありませんか?結託していたに違いありませんわ」

「だが、盗賊たちと違ってこの者たちの身なりをみてみるがよい」

「確かに王宮でもめったに見れない豪華な衣装ですわね」

「下手をすれば我らより高貴な出かもしれんぞ」

「確かに…疑って申し訳ございませんでしたわ。それで望みはなんですの」

「我はこの街での経営権が欲しい」

「こらっオルタナ!!」

「あぁもう余計なことを言わないでほしいですわ!」

「経営権…よろしいですわ。」そう言って羊皮紙に一筆したため、王家の紋章を焼き付ける。

「言ってみるものだな」

「それでは、盗賊たちの連行頼みましたわ」

盗賊たちはミリシアの糸で拘束されている。街まで護衛を務めることとなった。

そのとき唐突にアナウンスが流れる。それは言わば子供のわがまま。

聞き終わった後、静寂が流れる。

思考リンクしている状態で私は思考する。言わなくても伝わっているだろうが、一言だけ

「私が絶対に倒してあげる…待ってて」

「当然、私もですわ。退屈なんてさせませんわよ?」

「よかろう!楽しみである。その時を待っている」

街に到着し、盗賊を引き渡す手続きを終わらせる。既に姫様と王様は引き上げている。


私達はせっかく経営権を手に入れたのだから店舗を探すことにした。運よく中央通りに空き店舗を見つけ契約を済ませた。


「我は以前から自分の店を持ちたいと考えていた」

「冒険はどうするの?」

「なに分体を街に配置する事にする。」

「分体?」

「一言でいうならば我の分身だな。思考をリンクしている。このように動かすことが出来る。慣れは必要だがな」

そう言って実践して見せる。二人のオルタナがそれぞれ別々に行動していた。


「一人でも大変なのに…二人も…」

「二重の意味で頭が痛くなりそうですわ…」

「私も経営のお手伝いしたい…です」

「んっ依頼があれば素材を集める」

「それで何の店にするんだ?」

「ふむ、一言でいえば何でも屋だな。いったであろう?何をしても発展すると、言わばこれは王国の育成ゲーム。戦争に備える必要もある。お主たちも存分に楽しむがよい!」

「分かった。色々と試してみるよ!」

「戦争…出来れば避けたいですわね…」

「んっ争いはよくない…」

「出来れば王国と親密な関係になりたいところ…です」

「その時は私を傭兵として雇ってくれよな」


どのような発展を遂げるかはまだ分からない。それでもみんなが笑顔で過ごす事の出来る世界を私は作りたいと思う。


全て救うんだから!そう意気込んで私は再び管理者を目指すことにした。


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