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スフィア・ガーデンその中庭に魔法陣が描かれていた。


イベント終了日の翌日。今日は召喚の日だ。


リディアは、最後の仕上げとばかりに召喚石に血を一滴たらす。

すると虹色の輝きと共にそれが現れる。

「やっぱり…やっぱり私ですのね…!」

蜘蛛の上にはミリシアそっくりの少女が鎮座していた。

「そう!これが欲しかったんだよ!」

「可愛い…です!」

「んっ可愛いは正義…」

「まっ戦力が増える分に文句はねーな」

「名前は当然私が付けますわよ!ミニシアとクララ!文句はいわせませんわ」

「うん!よろしくね!」

そうして召喚の儀式は終わった。イベントが終了し、すぐにダンジョンに向かう気にはなれない。

私は家に帰宅し、ディア様の日記帳の続きを読むことにした。

「いよいよインスフィールの塔攻略開始だね!」

「あぁ敵が強くなっている。気を引き締めてかかれよ」

「うん!」

「ゴブリンエンペラーを倒したんですもの。そこいらの雑魚に後れは取りませんわ」

「私の出番は少ないほどいいなの」

塔の中へと進んでいく、そこには洞窟が広がっていた。

「塔の中なんですわよね…」

「これじゃダンジョンと変わり映えがないの」

「そりゃそうだ。各ダンジョンは各階層のチュートリアル」

「10層毎に同じ感じが続くよね。ちょっと退屈かな」

「そうなんだ…ちょっと残念…」

「その代わりと言っちゃなんだが、入手できる素材のレベルが上がっている。」

「まぁ低階層じゃあんまり変わんないんだけどね。とりあえずマッピングの仕方を覚えよう!」

塔は一か月ごとにランダムに階層が変化する。今日はその初日。その為、地図が市販されていない。

マッピングは冒険者にとって必須の技能といえた。

ロディとアイシャの指導の下、マッピングの仕方を覚えていく。新しく覚えるそれを楽しみながらリディア達は歩を進めていった。

塔の各階層には転移石と呼ばれるポータルが存在する。触れることにより登録され、続きから探索することが出来る。今日は2階層にある転移石を目指す予定だ。

道中に遭遇する敵は変わらず、ゴブリンとコボルト、リディア達は危なげなく魔物を撃退していく。

「それにしてもランクの高い二人がずっと付いているというのはずるいですわね」

「あぁそうだろうな」ロディが苦笑する。

ランクの高い冒険者を雇うにはそれ相応の値段が張る。それこそ貴族でもない限りそんな事が出来るものはいない。

そも、それ以上に高階層の魔物の素材を売った方が稼げるため、指導を行うものは少ない。

よくてランク3の冒険者が指導を行っているというのが現状だ。

既に100階層への到達の実績を持つ二人。そのうえ、ディアの体を自由に動かす事も出来るというとっておき。レベルさえ足りれば、100層攻略までは保証されている。破格であった。

「正直、チートすぎるなの…」

「あんまり手出ししないでねパパ・ママ」

「あぁ分かっている…」

「でも、危なくなったらいつでもいってね!」

そんな会話をしながら塔の攻略は進められていくのであった。

私はふと思う。このまま日記帳を集めていけばいずれディア様の体術を全て身に着けることができるのではないかと、私の肉体は表面上にこそ現れることが出来ないがリンクしている。しかも体形はほとんど変わらない。

訓練の時間などは得るものが多い。ロディ様・アイシャ様の体術も身に着けることが出来る。

私は何度も訓練している時間を読み直すことにする。

ミリシアにも伝える。が、既に実行している内容だった。すぐに思いつく事だった。リンクしている状態というのはチートなのだ。

アリシアは現在、剣聖と呼ばれている。糸で紡ぎだした多数の剣を用いた近接戦闘こそがクラウン家の真骨頂ミリシアも剣技を磨いている最中だ。あの領域は、私には無理ですわねと言っているが、肉体に嫌でも染みついてしまう。ある程度のところまではいけるのだろう。そこからは自分の鍛錬次第といえる。

私はミリシアが努力家なのを知っている。

模擬戦を行う際に、嫌というほどそれを思い知らされる。糸による阻害。そこから繰り出される剣技は並大抵のものでは太刀打ちできない。

私にとって一番のライバルはやはりミリシアである。早く次の日記帳が欲しくなる。

こうして休みの日だったはずが、鍛錬の日へと変わっていくのであった。







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