俺ら二人のパーティ
俺とリーネは捕らえられるエルとイリアを見ていた。最初のころから扱いが酷くて恨んだけど、こうも最後が惨めだとな…。
「ロッド、気にする必要はない。あいつらは許されざる行為をしてその報いを受けただけだ。そして、あいつらは重罪を犯したからと言って死罪になるわけじゃない。良くて階級が3個下がる。悪くても冒険者の資格を剝奪されるだけでそこまで酷い扱いは無いはずだ。」
とリーネが励ましてくれる。俺はそれを聞いて少し安心し、
「そうか、なら正式にパーティ申請しに行くか。」
「ああ。そうだな。」
俺とリーネは冒険者ギルド受付へ足を運ぶ。俺は一人の受付嬢のとこへと迷わず向かう。
「こんにちはサーラさん。」
「ん?あ、ロッドくん!よかった~!無事で!『獣王の双牙』のお二人が帰ってきてロッドくんとレオンさんが居なくてものすごく心配したんですよ!」
とサーラさんが迎えてくれる。彼女はパーティ内で貶されてた俺をいつも慰めてくれた。だから俺はこの人のことを信用している。だから毎回ここで依頼を受注する。まあ、サーラさんにはキモいとか思われてるかもしれないけど…。
「心配ありがとうございます。そこのリーネが助けてくれたおかげで生き残れましたよ…。」
と伝え息を吐く。今思うと、ホントリーネいなかったら、俺死んでたよな?本当にリーネには感謝しか無いな…。そしてそのリーネとパーティ組めるって、もしかして、俺結構運良いのか!?
「……あの、それでロッドくん、今日は何の用でこちらに…?生還報告ならもう終わりましたし…。」
とサーラさんが不思議そうに聞いてくる。そう聞かれ俺は頭の思考を切り替え、
「あ、そうそう、実はもう一つしたいことがあって、実は、このリーネとパーティを組みたいからパーティ申請、許可してください!!」
そう言うと、サーラさんは手に持っていた書類を全て落とす。何かあったのかな?
そう思っていると、
「な、ロッドくんが女の子と二人でパーティ…!?前はあのバカリーダーが居たから許可したけど…。でもロッドくんの意見も尊重したい…!」
とこそこそ何か独り言を言っている。何だろう?今日は体調不良なのかな?
「あ、あの、サーラさん?今日疲れてるんですか?なら今日はゆっくりした方が…。」
「い、いや!全然大丈夫ですよ!パーティ申請でしたね!ではまずこちらのパーティ解散書類に名前を書いてください。」
と紙を棚から取り出し俺に渡してくる。俺は書類をもらい、そこに名前を記入し、サーラさんに渡す。
「はい、これで今ロッドくんはフリーの冒険者です。そして、こちらがパーティ申請書です。どうぞ。」
と微笑みながら渡してくる。俺はその笑みを見て頬が緩み、俺も笑いながら、
「ありがとうございます。」
とお礼を言い受け取る。俺は先ほどと同じ感じで字を書いて、
「ほいよ。リーネ。」
そういって渡すと、
「うむ。ありがとう。」
と言い、受け取り名前を記入する。……え?何か、僕より字ぃ綺麗なんですが?
「……リーネって字ぃ綺麗だな。やっぱり神殿騎士って何でも出来る人がなるもんなのか?」
そう聞くと、
「な、何の話だ?私は神殿騎士などでは無いぞ?」
と、リーネが慌てて軽くごまかしたため、あ、今言っちゃダメなやつか。と悟り口を閉じる。その後リーネがすぐに書き終わり、
「ロッド、書き終えたぞ。」
と言い、俺に紙を渡してくる。俺は、大丈夫だと思うが字の確認をして、サーラさんに渡す。サーラさんが受け取り、確認が終わると、
「はい、これで手続きは終わりです。今日からパーティとして行動してもらって大丈夫です。」
そう言われて、パーティ申請が終わったのであった。