表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/7

白刃取りじゃあ!!

俺は一縷の望みをかけ、ステータスウィンドウを開く。


====================================

ロッド 16歳


職 業:冒険者


個人スキル:万里一空


      白刃取り

====================================


「し、『白刃取り』…?何だそりゃ…?結局、訳の分からないスキルじゃねえか…。」

そう絶望していると、ドスン、ドスンとミノタウロスがゆっくりと近づいてくる。……クソが。わざと焦らしやがって。

「でも、お、俺はもう…このスキルに賭けるしか、ない、んだぁ!」

そう叫び立ち上げる。

〈BUMOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!〉

ミノタウロスはもう斧を振り上げていた。もう避けることはできない。クソ!

そうしてミノタウロスが斧を振り下ろす。

「『白刃取り』!後あんま必要ないと思うけど…!『万里一空』!」

そうスキル名を叫ぶ。すると、手が勝手に動き始める。

「え!?ちょ、待っ!!」

そう戸惑う。すると斧が俺の手の真上に。俺はヤバい!と思って止めようとするも制止出来ない。

「死ぬ!」

そう怖くなり目を瞑る。すると、ずごおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおん!!!!

と音が鳴る。が俺の手には痛みがあまりない。痺れている…?

……もしかして、痛みを感じないまま吹き飛ばされた…?いや、でも、斧が俺まで届いてない…?

俺は閉じていた目を開け、手の部分を見てみると、

「な、何だこりゃあ!?な、な、何で…!?」

俺は今ある状況に驚愕していた。そりゃあそうだ。何故なら……ミノタウロスが振りかざしていた斧が、俺の手に挟まっているのだから!

「これが…俺の新スキル…?『白刃取り』…。わ、訳分かんねえ…。」

そう唖然としていると、気付く。

「あ、あれ!?これ俺どうすれば…!?」

そうして両手で斧を挟んでる俺はその状態のまま今も命の危機を感じていた。また斧を振り上げ、振り下ろされたら次は防げるかどうかわからない。そう思っていたら、

〈BUMOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!!!!!〉

と今までよりも一際でかい声で鳴き叫ぶミノタウロス。そして動こうとする。俺はさせるものか!と思いなけなしの俺の腕力で目一杯に抑え込む。すると、斧が俺の手から離れず、ミノタウロスも動けなくなる。

「こ、これはどうすれば…!?俺もここから動けないし…。というか、何で俺が斧抑えられてんの!?」

そう驚きつつ、怒り狂っているミノタウロスに怯えつつこれからのことに対して考える。原理は分からないがどちらも膠着状態。

このままじゃジリ貧、ってかメチャ貧で死ぬ!

そう絶望していたら、

「少年!そのままそこで耐えてて!」

と後ろから女性の声が聞こえる。俺は後ろを振り向けないし、俺に行ってるかどうかも分からないため無視する。すると、

「我求む。汝を守れるほどの力を。神よ、我が願いを聞き、魔力を贄に力を貸したまえ!!『聖剣(ホーリーセイバー)』!!」

そう女性が叫ぶ。その瞬間、変異種ミノタウロスの首が一撃にして吹き飛ぶ。

俺は斧の重さに耐えきれず斧に潰されそうになる。それを誰かが支えてくれる。そして、

「よく頑張ったな。少年。」

と笑みを浮かべる美少女。その顔を見ると俺はなぜか、俺とあまり歳が変わらなさそうな少女に凄く安堵したのであった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ