30話
オレの名前は五十嵐友祈
ヤクザに追われてガケから落ちたオレをソウとマロンが助けてくれた
ソウはカミサマでマロンはアクマだ
ソウの家は神社だ。ソウは神社の仕事の他に居酒屋を二店舗経営している。いわば社長だ。そして、マロンはソウの秘書だ
そして、オレは、ソウに神社と居酒屋の経営を継いでほしいと言われている
その為にオレは大学に通うことになった
そして、大学の入学式でわかったことがある
ソウとマロンはオレが思っている以上にこの世界ではスーパーエリートだということだ
そして、ソウとマロンは死後の世界と行き来できるらしい
そして、オレは、今、衝撃の事実を知らされた
オレが巳之松さんの子孫で、正当な後継者だと言う
そして、オレのばあちゃんが、ソウとマロンの命の恩人で、ソウとマロンはオレの命を二度も救ってくれたと言うのも、驚きだったが、オレが一番驚いたことは、ソウとマロンの関係だった
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「マロンが浮気相手に、刺されそうになったのを庇って、ボクが刺されて死にそうになったんだけど、それを助けてくれたのがトミさんなんだ」
と、ソウが言った
刺されて死にそうになった?
カミサマって死ぬのか?
「あの頃のマロンは、この神社の宮司をしていた。その他にも会社を経営していて、イケメン青年実業家だなんて言って周りがチヤホヤするもんだから、調子に乗って好き勝手なことばかりしてさ…、ボクと言うハンリョがいるにも関わらず、オンナ遊びもオトコ遊びも酷くてね、沢山の浮気相手がいて、そのなかのひとりが、マロンを殺そうとしたんだ」
今、ソウはハンリョって言ったよな?
ハンリョってことは?
えっ?えっ?
「トミさんは、ボクの命を救ってくれて、その他の処理もしてくれた」
その他の処理ってなんだ?
「イケメン青年実業家が、浮気相手に命を狙われたなんてことが、世間に知れたら大変なことになるからね」
ばあちゃんがスキャンダルを揉み消したってこと?
「マロンは、この神社の宮司を解任されて、会社は没収された。そして、一生、ボクの忠実なシモベとして働くこと。それが、マロンに与えられ た罰なんだ。あっ、それから、死後の世界にも出禁になった。まあ、その出禁は、とっくの昔に解かれているけれどね、マロンが、この神社の宮司を解任されてから、ボクが、この神社の宮司になったんだ。トミさんの一声でね。なんせ、トミさんは巳之松さんの子孫で、この神社の所有者だから、この神社の宮司を決める決定権はトミさんにあったんだ。ボクが、この神社の宮司になったおかげで、マロンが、会社を没収されても、ボクたちフーフは生活に困ることはなかった。だから、トミさんは、ボクとマロンの命の恩人なんだ」
「ばあちゃんが、ソウとマロンの命の恩人だと言うことは良くわかった。だけど…いろいろ気になることばかりで…」
「いろいろ気になることばかり?あっ?カミサマって死ぬのか?とか、ボクとマロンがフーフだってこととか?」
オレは頷く
「カミさまも、アクマも、ニンゲンと同じで、いつか、必ず、死が訪れる。ただ、他の種族より、ちょっとだけ、寿命が長いだけなんだ。あと、ボクとマロンが、フーフってそんなにフシギ?」
「フシギとかではなく…」
「フシギとかではなく?」
「フーフだったら、やっぱり、オレ、ジャマだったんじゃないかなと思って」
「また、そんなことを言う。ジャマなわけないでしょ。ボクとマロンの恩人の孫なんだよ、それに、この神社は元々トミさんのものだし、トモキは正当な後継者なんだから、ここに住む権利があるんだよ」




