20話
オレの名前は五十嵐友祈
オレは今、ソウとマロンと一緒に紳士服店に来ている
ソウとマロンは、ヤクザに追われてガケから落ちたところを助けてくれたカミサマとアクマだ。ソウがカミサマでマロンがアクマ
ソウの家は神社だ。ソウは神社の仕事の他に居酒屋を二店舗経営している。いわば社長だ。そして、マロンはソウの秘書だ
ソウはオレに神社を継いでほしいらしく、K学院大学に四月から通うことになった
そして、入学式に着るスーツをソウが買ってくれる(ソウは、出世払いと言うことでって言ってたけど、オレが、出世するなんて、ムリなことなんだから、結局はソウから買ってもらうと言うことになる)と、言うので今、ここにいるわけだが、、
「いらっしゃいませ、ソウさま、マロンさま、お久し振りです」
丁寧に店員が、出迎える。前にスーツを買ってもらったときも、この店だったけれど、この人いなかったような気がする
「今日は、この子のスーツを、作ってもらいたくてね」
ソウが、オレの方をみながら言う
「ソウ、作るって?オーダーメイドってこと?」
「そうだよ」
「オーダーメイドでなくてもいいよ」
「ダイジョーブ、青田さんは、腕の良い職人さんだから、ボクとマロンのスーツもいつも青田さんから、仕立ててもらっているんだ」
「でも、高いんじゃないの?」
オレは、青田さんに、聞こえないように小声でソウに聞いた
「値段は既製品と、さほど変わらないよ」
前に買ってもらったスーツは既製品だった。なんで今回はオーダーメイドなんだろう?
「前は、急いでいたからね、でも、、今回は入学式までまだ日数があるし、それに、良い物を一着持っていれば、長く着られるからね」
「入学式なのですか?」
青田さんが聞く
「この子、四月からK学院大学に通うんだ」
「そうなのですね」
「うん、だから、青田さんから、スーツ作ってもらいたくてね、あと、ボクとマロンの分も一緒にお願いね」
ソウが言うと、今まで、黙って聞いていたマロンが、
「ソウと、トモキのスーツは必要だろうけど、オレのはいらないだろう」
と、言った
「何を言っているんだよ、マロン。君もボクと一緒にトモキの入学式に参加するんだよ」
「はあっ?オレも?」
「そうだよ、忘れたの?K学院大学の入学式の参加条件?」
「あっ、」
ソウに言われて、マロンは何かを思い出したようだった
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紳士服店の帰り道、オレはソウに聞いた
「入学式の参加条件ってなんなの?ってか、入学式に参加条件とかあるの?」
「ああ、入学生には必ず二名付き添い人が必要なんだ」
入学式の案内にそんなこと、書いてあったかな?オレが見落としてだけなのか?
「じゃあ、入学式にはソウとマロンがオレの付き添い人として、参加するってこと?」
「うん、そうなるね」
言いながら、ソウが、急に立ち止まった。見ると、寿司屋の前だった。高級そうな店構えだ。オレは話しに夢中で、帰り道が、全然違うことに気づかなかった
「マロン、ちゃんと手配してあるよね?」
「モチロン」
「?」
マロンが、ドアを開けると、
「いらっしゃいませ、ソウさま、マロンさま」
と、和服を来た綺麗な女の人が出迎えてくれた
そして、ソウとマロンとオレは個室に案内された
「ソウ、ここって?」
「トモキ、心配するな、ここはソウの馴染みの店だ」
マロンが言う
「合格祝いするって言ったでしょ」
ソウが言う
「合格祝いって、、だって、スーツ作ってもらったし」
「あれは、出世払いって言ったでしよ。だから、スーツはトモキが自分で買ったものなんだよ。ボクとマロンからの合格祝いはここでの食事」
「心配するな、トモキ、ソウとオレはオマエが思っているより、金持ちだ」
「いや、そんなことじゃなくて、だってオレ、回らないお寿司なて、」
「ここの、お寿司はこの世界一美味しいから、トモキにいつか食べさせてあげようと思ってたけど、今までなかなか連れてこられなかったからね」
「えんりょしないでたくさんたべろ」
ソウと、マロンはやっぱり優しいな
「ありがとう」




