16話
オレの名前は五十嵐友祈
ヤクザに追われてガケから落ちたオレをソウとマロンが助けてくれた
ソウはカミサマでマロンはアクマだ
ソウの家は神社だ。ソウは神社の仕事の他に居酒屋を二店舗経営している。いわば社長だ。そして、マロンはソウの秘書だ
そして、今オレはソウの家の家政婦兼助手として働いている
はずなのだが、最近は家政夫としてもソウの助手としても役割をはたしていない。食事は最近はソウとマロンが作ることが多いし、ソウの神社の手伝いよりも、西澤さんの神社の手伝いに行かせられることの方が多い。今日も西澤さんの神社に行って今帰って来たところだ
「ただいま」
「お帰り」
いつもだったら玄関までソウが出て来るのに今日はマロンが出てきた
「あれ?ソウは?」
「出掛けた」
「どこに?」
「知らん」
ちょっとキゲン悪いのか?
「ニ、三日留守にすんだとさ」
やっぱり、少しフキゲンだな
「これから、年末年始に向けて、神社の仕事も居酒屋の仕事も両方忙しくなるから、今のうちに羽でも伸ばしに、温泉旅行にでも行ったんじゃないのか、誰かと一緒に」
誰かと一緒に温泉旅行?そう言えば前にソウがカミサマの会議があるからって出掛けて帰って来た時のおみやげは温泉まんじゅうだったな。あの時もソウが帰って来るまで、ずっとフキゲンだったな
あれ?マロンってソウのスケジュール管理しているんじゃなかったのか?
「マロンってさ、ソウのスケジュール管理してるんじゃないの?ソウの予定とかは全部把握してるんじゃないの?」
聞いてから、この質問は不味かったかなと思ったが言ってしまったものはしょうがない
「ソウは最近、隠しごと多いんだよ」
「?」
「それに、スケジュール管理って、、確かに取り引き先との打ち合わせとか、ビジネスに関してはオレがスケジュール調整しているけれど、プライベートに関してはノータッチだ。だって、オレがソウのプライベートに口出す権利なんてないからな」
プライベート?カミサマの会議はプライベートなのか?
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ソウが帰って来たのは三日後だった。今回もおみやげは温泉まんじゅうだった。ソウが帰って来るとマロンはウレシそうだった。よっぽどソウのことが好きなんだな
ん?マロンは、ソウのことが好きなのか?それは恋愛感情として?ソウもマロンのことを好きだと思うけれど、ソウとマロンの、気持ちには少し温度差があるような気がするのは気のせいだろうか




