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10話

オレの名前は五十嵐友祈(イガラシトモキ)


二十一才無職


ではなくて


今はソウとマロンの家の家政夫


そして、ソウの助手?


家政夫は職業だけど助手って職業なのか?


まあ、どうでもいいか


ソウとマロンはヤクザに追われてガケから落ちたオレを助けてくれた


ソウはカミサマでマロンはアクマだ


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


昨日突然夕飯後にソウが


『トモキ、明日は休みにするから』


と言い出し、今朝も


『今日はボクとマロンで家事もするから、トモキはゆっくり休んで。そうだ、この世界のこと知るためにも、街を散歩したり、ウインドウショッピングとかもよいんじゃない?出掛けて来て』


と、言われ家を追い出された


散歩とか、ウインドウショッピングとか言われたって正直あまり気が進まない。なので家の近くの公園のベンチでオレは今、ぼーっとしている。これからどうしようかなあ。などと考えていると、


「こんにちは」


と、声を掛けられた


声の主はモモちゃんだった。モモちゃんは、前にソウに連れられて行った神社の宮司さんの娘さんだ


「こんにちは、モモちゃん」


「どうしたんですか?こんなところで」


「ソウとマロンに追い出された」


「えっ?」


「あっ、ゴメン、言い方悪かった。今までずっと働き通しだったからってソウが今日休みをくれたんだ。ソウとマロンで家事もするから出掛けて来てって、でも、特に行きたいところもないし」


「そうなんですね、あっ、じゃあ、今日一日ワタクシとデートしてください」


「デート?」


「はい、実は今日お友達と映画を観に行く約束をしていたのですが、そのお友達は用事が出来たからって来られなくなったんです。だから、ワタクシもこれからどうしようかなあと思って歩いていたら、トモキさまがここにいらっしゃったので声を掛けたんです。だからワタクシと一緒に映画を観に行ってくださいませんか?」


「じゃあ、そうしようかな」


あれっ?モモちゃんって高校生じゃなかったか?


「モモちゃん、今日学校は?」


「今日は創立記念日で学校休みなんです」




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


結局オレはモモちゃんと映画を観たあと、モモちゃんの買い物に一日中付き合わされた。まあ、それで時間つぶしができたから、結果オーライなのだが、、、


「ただいま」


玄関を開けると、


「ハッピバスデー、トモキ」「ハッピバスデ」


ソウとマロンがクラッカーをならしながら言った


「えっ?何?」


「お誕生日おめでとう、今日トモキの誕生日でしょ?」


誕生日?すっかり忘れてたよ。ってか誕生日は元々あまり好きじゃない。両親が事故で死んだのはオレの誕生日だった。あの日はオレの誕生日だからって家族三人で久々のお出掛けだった。それなのに楽しい誕生日のはずが一瞬で悪夢に変わった。あの日からオレは自分の誕生日が嫌いだ


「ボクとマロンでご馳走作ったんだよ」


見ると、テーブルの上には、誕生日ケーキや、ご馳走が並んでいた。そー言えば死んだばあちやんもいつも誕生日にはご馳走作ってくれてたな


「ありがとー」


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