???「おい作者ぁ! てめぇがクソみてぇな作品にしたのがわりぃのに俺に『ゴミ』だの『クソ』だの言って八つ当たりしやがってよぉ! 心行くまで抗議したるわ!!」
主人公のカウテルツリアの行動は作者がやってしまった愚行となっています。
自作を『ゴミ』『クソ』と言ってはいけない事を小さい物語として書きました。
自分の名前はカウテルツリア。カウテルツリアというのは自分のユーザーネームだ。
「ついに! できたぁぁぁ!」
5000文字程度の短編小説を作るのに1ヶ月もかかってしまった。何回も書き直してもっと良いと思う展開にしていたらこんなに経っていた。だが、これで完成だ。
100文字以上のしっかりとしたあらすじを書き、8種類のキーワードを書いて、前書きと後書きも書いた。そして、短編小説を投稿した。
投稿した後、活動報告に投稿した事を書き、Twitterにも投稿した事をツイートした。
どれだけPVが稼げるかな? どれだけポイントが入るかな? とか考えるとわくわくが止まらなかった。とても自信があった。
今の時間は午後7時。3時間後の午後10時に確かめよう!
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「10時になった! 見るぞぉ!」
まずはホーム画面。『感想が書かれました』という表示は――無かった。だが、感想が書かれないのはよくある事である。
投稿した短編小説のアクセス解析の画面に移動した。
PV数は――4。
「……え? えぇ!? 4!? たったの4!?」
投稿した午後7時から午後7時59分までの間に4回アクセスされただけで、午後8時以降のアクセスは0回である。
わくわくしていた気持ちは一瞬で強い不安の気持ちに変わった。アクセスしてくれた4人の読者が誰もポイントを付けてくれてなかったら【0pt】という忌々しい文字が小説情報に表示されている事になる。
恐る恐る小説情報のポイントのところを確認。
ポイント数は――0。忌々しい【0pt】である。
「…………」
ホーム画面で表示されてなかったので感想は無し。レビューは当然ながら無し。ポイントが付いていないのでブックマークは0。
活動報告の画面に移動。投稿した活動報告へのコメントは0。
最後の救いを求めて、Twitterに移動。いいねやリツイートがあれば少しは救われるからだ。
いいねの数は――0。リツイートの数は――0。ついでに返信は――0。救いのすの字も無かった。
「……ゴミ。……このぉ…ゴミがぁぁぁぁぁ!!」
絶望して狂った声をあげてしまった。1ヶ月かけて作った短編小説がゴミになった!
0ポイントでもPVが二桁あればまだマシというものだが、このゴミのPVはたったの4。総じて少ないのだ。
「ゴミというよりクソゴミだな。こんなクソゴミは削除するに限るな!」
小説情報編集の画面に移動。削除を押してクソゴミを消そうとした。
「……いや。ただ消すだけじゃ物足りねぇ! これが正真正銘のクソゴミである事を公開してやろう!!」
小説情報編集にて、キーワードを【ゴミ】【カス】【クズ】【クソ】【ゲロ】【ウ◯コ】【汚物】【クソゴミ】【ゴミクズ】【ダメダメ】にした。
次に、あらすじを『ゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミ』にした。
さらに、活動報告を『クソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソ』にした。
さらに、Twitterの投稿のツイートの返信として『クソゴミクソゴミクソゴミクソゴミクソゴミクソゴミクソゴミクソゴミクソゴミクソゴミクソゴミクソゴミクソゴミクソゴミクソゴミクソゴミクソゴミクソゴミクソゴミ』にした。
「クソゴミには当然の報いだ!」
ほんの少しだけ憂さ晴らしができた。だが、嫌な気分はほとんど変化しなかった。ということで、拗ねて寝入った。
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なんか爆睡してしまったようで翌日の午前7時になっていた。
時間が経ったのでせめてPVだけでも少し変化しててほしいと思い、アクセス解析を確認。
合計PV――4。一切変化していない。
「……チッ」
こんなクソゴミには何の価値も無い。もういいわ消そ。
そのままクソゴミを削除した。
バイバイクソゴミ! 地獄にでも落ちてろ! 一生転生せずに苦しんどけ!
そんな事を考えながらまた拗ねて寝た。
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起きたら午前10時になっていた。ベッドから降りて部屋から出ようとした。その時、扉が開かれた。部屋に入ってきたのは――ヤクザのような格好の男。
……や、ヤバい! 寝てる間にヤクザが入ってきたのか!?
焦りが止まらない。すると、男が胸ぐらを掴んできた。
「おいカウテルツリアァ!!」
「はいぃ!!」
あれ? なんでこの人自分のユーザーネーム知ってるんだ? 誰にも教えてないのに……。まさか!? 特定された!?
「安心せぇや。特定したわけやない」
特定してないならなんで自分のユーザーネーム知ってるんだよ! てかこの人自分の心読んだよ!!
「俺はてめぇが3時間前に消しやがった作品や!」
はぁ!? 何言ってんのこの人!! 3時間前!? あのクソゴミ――
「クソゴミはてめぇじゃおらぁ!!」
「ひぃぃぃすみません!!」
「1ヶ月の時をかけててめぇに作られた俺はよぉ!! 読者様にほとんど読まれなかったとか全く評価されなかったとかいう理由でてめぇにクソだのゴミだの言われたあげく読者様にはそれのせいで避けられる始末やぁ!! どう落とし前つけるんじゃおらぁ!!」
な、なにぃ!? あのあらすじやキーワードのせいで読者から避けられた!?
「そうや! あんなクソみてぇなやり方のせいで読者様から避けられたんや! あんな事してなけりゃあとPVが2増えた!」
……たったの2か。なら問題はな――
「おおありじゃごらぁ!!」
「すすすすみません!!」
「作者にとってたった1や2のPVがどれだけ大事か分からんのかぁ!!?」
「分かります分かりますぅ!! 読まれたという証ですぅ!」
まぁ読んだだけでポイントは付け――
「ポイント付けねぇのは普通の事じゃぁぁぁ!!」
「はいぃぃぃ!!」
「読者様にも色んな方達がおるんや! 読んだらとりあえずポイント付けてくれる読者様もいれば、ある程度気に入ったりしなかったらポイントを付けてくれない読者様もおる! そしてだいたいの読者様は後者や! 分かるか!? ポイントなんて滅多に付かんのじゃ!!」
……そ。たった一つの星すら付けてくれないのか。読み終わったらただただブラウザバックするだけか。なんて残酷なん――
「読者様が残酷だとぉ!? ポイントやPVをただただ貪るてめぇが言えた事かぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「はいぃぃぃぃぃぃ!!」
「残酷なのはてめぇだぁ!! たかが一作の作品がほとんど読まれなかったからってクソだのゴミだの言ったあげく消しやがった! その作品である俺はこの世から消滅させられた!! 自作をある理由から消してしまう作者様も大勢いる! だが! てめぇの理由はとても単純だがとびっきり残酷だ!! ポイントやPVが無ければ作品としての価値は無いと言っているような物!! それはつまり!! 多くの作品! そして多くの頑張っている作者様を侮辱した事に他ならねぇ!!」
「…………」
「もう何も言えねぇか!? ならさっさと態度を改めろぉぉ!!」
「改めろぉぉ!!」のタイミングで男は自分の頬を殴ってきた。
「ぐえっ!!」
……自分が…なさけねぇ。
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ベッドの上で自分は目が覚めた。時間は午前10時。
「……え!? 10時!? ヤクザみたいなあの男は!?」
自分は思わず慌てた。とりあえず深呼吸し、落ち着いて考えた。
……もしかして…夢か? 夢の中で殴られて目が覚めたのか?
「……もしかしたら!」
投稿済み小説を確認。あのクソゴミ、ではなく短編小説は無かった。午前7時に起きた時は夢ではなかったようだ。
……さっきの夢のヤクザみたいな男は自分に消された作品で、自分のやり方があまりにも悪かったから夢に出てきて怒鳴ってきたのか…。
自分はとりあえず、風呂に移動。服は着たまま、頭部だけ冷たいシャワーを浴びた。
……ちょっとすっきりした。自分は自作をゴミとかクソとか言う態度を改めなければならないようだ。
髪と顔をタオルで拭いて、手を洗った後、部屋に戻った。そして、別の執筆する小説のネタを考え始めた。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
作者が去年の12月に投稿した【駄異世界物語】はカウテルツリアがやったような愚行により著しくPVが少なくなっています。
自作を『ゴミ』『クソ』と言っても良いことは一つも無い事を作者は小説家になろう、Twitterで教わりました。