後後56 小館、一時の休息
旗艦艦隊は、中型蒸気船2隻、大型蒸気船1隻(旗艦)、中型蒸気船と同程度の大きさの帆船29隻。
帆船には砲は無い。兵士と馬と物資を運ぶ。
先遣隊は帆船6。全て砲を搭載している。両舷側に6門づつ。船首と船尾の甲板の砲は、小館の迎賓館の物資用滑車式エレベーターと似たようなもののデカイので、使用時に船倉から甲板に出す。航海中の重心下げるため。
この甲板で使う2門だけは砲身が長く尾栓式の口径80mm程度の砲。椎の実形状の弾頭を押し込んで、パッケージ化された装薬を押し込んで尾栓を閉め、プライマー穴の上のハンマーを引き上げてトリガーにロックし、プライマー穴にプライマー突っ込んで、
トリガーのヒモを引っ張ると、ハンマーが落ち、プライマーの中にある雷管を発火させ、装薬に引火し、爆発、砲弾が発射される。
装薬する場所の尾栓付近を強化し、何度もの爆発に耐えられるようにしてある。弾頭は、弾頭尾部中心から円錐状に凹んでいて、爆発の威力を得やすいように。また、砲内を密封しすぎると砲強度に対しダメージが強いので、少ないライフリングは深くし、ガスが抜け、砲内の爆発圧をある程度抑えている。
だったらガス抜けを抑えさせ、装薬量を減らせば長持ちにもなりいいんじゃないの?と聞いたら、海上なので初速を稼ぎ命中精度を上げたかった、とのことだった。ふーん??わからんww
舷側の砲は前込め式のもの。射程距離が短いもので、接近された場合に使用する。砲の熱を冷やす道具を効果的なものにし、増やしもしているので、5分程度で再装填可能。いままでなら10分程度。
とのことだった。
レクチャー師は大田さん。建造から旗艦出港までずっとこっち(港)に詰めていたそうな。
「え?んじゃ、領主様んとこは?」俺
「今までの部下たちだっているんだぞ?」と領主様。
あーそうだよね、、
大体、福田さんや大田さんは、イレギュラーなことばかり担当だったもんな、、
普段の、地味だけど領地運営の基盤となる日常の仕事の処理は、今までの人たちがやってるんだよなぁ、、
今更ながらに。
でもその人たちも、今回のように戦争となると、物資の件やらも担当になり、嬉々として徹夜で仕事を進めていたな。事務方の戦闘狂w
「あー、でもやっと一安心だなっ!!」将軍様
ほら!将軍様だってもう半分終わった感じシャン!!
「あとは、あっちで戦うメインディッシュだけだ!!」将軍
・・・・・・違ったよ、、、
ーー
領主様は俺らと一緒に小館に来た。領主邸の領主様の部下達は先に小館に入っていた。
一段落ついたここで一休みしようというわけだ。
小館の領主邸は小さいので、入りきれない者達はそんちょ宅に入る。
皆、川に釣りに行ったり、温泉に入ったり、シューレの処に飯食いに行ったり、将棋をしたり、オセロをしたり、ごろごろしたり、モフ☆モフっ子達と遊んだり、と、数日を過ごし、のんびりを堪能してから領都に帰っていった。
皆を見送って、ほぼ見えなくなった頃、
「なんか、はじめて小館が役に立った、って感じましたね」俺
「ああ、わしもそう言おうとおもってたところじゃわい」そんちょ
「なんか、今までは領主様や将軍様のおもちゃ状態だった感じですよねー」俺
「ああ、全くもってそのとーりっ!」そんちょ
「あっはっは!おれんとこ(いずみ村)なんか、おもちゃにされないぞ!見習え!」泉さん
・・・
ひそひそひそ
(面白くないからな、)そんちょ
(ええ、真面目過ぎるんで敬遠されているんでしょうね)俺
「・・・・・・・・・・・・・」泉さん。
聞こえているよね?
それからシューレのところ(お店側)に行って、飯食いながらおつかれ会。
「これからどんな感じなんですかね?」
と俺が泉さんに振る
「あー、一月くらいで農国艦隊と南部諸国艦隊と海上で合流し、それから半月経たずに西の国の艦隊と海戦になるだろうという予想だ。
いくらなんでも西の国は気付いて艦隊を出してくるだろう。
もし海戦なくても、(海戦あっても勝利しかないから、)そのまま奴等の艦隊母港に襲撃に行き、艦砲射撃で船と砲台を殲滅した後、兵士上陸。
なので、、、まぁ2ヶ月もあれば向こうに広い陣地確保し、将軍様用ゲートをつくれるんじゃないか?」
「俺らは?」
「ひと月後くらいに領主様と王都に行って、待機だろうな。」
ふーん、、、、
「艦隊戦、見てみたい気もするけど、、どうせこっちが蹂躙して終わるんで、めんどくせー、艦隊が向こうに着いて港を蹂躙し始める前に旗艦のゲートで旗艦に移れりゃいいかな?とかも、思いますねぇ」俺
「ああ、海戦なんか、見てるだけだろうからなぁ、、」と戦闘狂泉さん
「向こうで殲滅し終わったら、どうするんじゃ?」そんちょ
「・・・・・・?帰る?」泉さん
「いや、ほら、西の国の支配下になっていた小国達があるって話じゃないですか、、独立復興させるんじゃないですかね?」俺
「あー、、めんどくさいから俺らには・・」
「甘いっす。攻国の連中を旨く処理し、まともな者達だけ残して頂いちゃった♪、っていう実績が東武領には有るんですよ?」
・・・・・・・「まじか、、、」泉さん苦虫頬張ってる感じに
「帰ったら、ゲート使って農国に行こうとかおもってましたね?特にブートッチが美味しい!とか?」俺
「なぜわあかったあ??!!」
いや、わからんほうがおかしいわな?
「そんなに、うまいの?」そんちょ
「領都の”ゴルダのパンケーキ屋”ってお店に行ってみてください。あそこが美味しいケーキの基準です」俺
・・・・・嫁と行ってくるかなぁ、、とつぶやくそんちょ
悪いが、多分奥さんは補佐と行きたがるだろう、修行であっちに居た時は多分毎日のように通ってたんじゃないかな?あのケーキ屋に。
で、「今度はケーキ作りよ!」とか密かに思っていることだろう。
美味いものをつくれるようになった者、基本が身についた者って、みなそういうふうに走っていくからなー
「おう、終わったのか?」
シューレが茶を持ってきてくれた。
「はい、一段落です。一ヶ月くらいは時間ができました。」俺
「ご苦労だったな。まぁ、ひとの世界は大変だなぁ、、面倒くさくって」シューレ
あはははは、、と一同
「研修の方は?」俺
「ああ、昼休みだ」
?多分、今向こう時間だと3時ころじゃないかな?
「切りがいいとこまで進めないとならんからな」
とおれの心を勝手に読んで答えるシューレw
「ときに、そんちょ、お主の嫁も目覚めたようではないか?」シューレ
「???めざめた?」
「うむ、料理の基本、心構えと言うか、それが持て、基本的なことができるようになると、何を作っても今までとは比べられないくらい旨くつくれる。なので、更にうまくなりたい、といろいろなことにチャレンジしたくなるんだ」
「・・そうなの?」とこちらを向くそんちょ
「ええ、多分、奥さん、そうなってますよ?」俺
「・・・なにそれ?いいことでしょ?」そんちょ、少しびびりながら
「・・・・あー、周囲の者達の食生活は向上し幸せでしょうね」俺
「奥歯になにか挟まってるな?」そんちょ
「・・・そんちょ、相手にされない感じになってません?」
「・・・まさに、そんな感じ、、、」そんちょ
「あっはっは!仕方ないわなそれは。ある程度になったら余裕ができるから、それまで待て」シューレ
「・・はぁ、、、、で、、どんくらい?」
「んー、、人にもよるが、、お主の奥方だと、、10年?」
OTZ、、、、わし、墓にはいってんじゃん。。。。。 つぶやくそんちょ
「いや、そんちょは殺しても死なないタイプなので、100歳まで元気いっぱいでしょう!!」俺
「おう、オレもそう思うぞ!安心しろ!」泉さんも肯定!
そうかなぁ、、とか、
まじがっくり来ているのか、まともなそんちょらしい反応が無いそんちょ
「まぁ、、飯がうまくなると、酒の肴もうまくなっているからな、そっちに期待しろ!」シューレ
「!!!そうかっつ!!!」そんちょ
・・・・・・・・・
「うんまいケーキと、酒は、合うぞーー!!」泉さん
どうにか変態な酒飲み同志を増やしたい様子
苦虫はシューレの口に移ったようです。