後後8 王様の本音
快晴。
だから少々肌寒い。
まぁ、馬に乗れば暑くなるだろう。(普通、少々暑くなるだけ。だが、ガクは下手なのでえらく体力使うから)
昨晩、夕食時に俺が王様に、軍で話したことを説明した。
人員を増やし兵として訓練し、その後、ローテで軍と生産活動を行き来する。生産活動の場を作る。
ということ、全て王様は認めてくれた。
「軍の募集も受けやすくなるな。で、入隊した場合の満期は今は決めていないのだが、今後はそれではいけなくなるな。仕事のベテランになったらはいそれまでよ!あーばよっつ!とかじゃ、キリが無くなる。程よい年季も考えといてくれ。案が出たらまず教えてくれな?」
(やっぱ王様ですね。)俺
(おう、、俺ら、なんか今まで彼を舐め腐ってたな?やっぱ本業は王様だな、、)泉さん
というか、社長と新人管理職みたいな感覚に似ていそうな彼らである。
泉、ガクからすると自国ではなく他国である。自国よりも小さく弱い。王がとてもフランク。そして、一種のオマヌケなので、易く見てしまっていたのは、仕方がないっちゃー仕方ないだろう。
「泉さん、今日は何処回るんですか?」
「まぁ、、この王都も何処がどうなのか全く知らんので、やつらの知識を借りながら、どこで何をやればいいか、をみんなで検討してみよかな?と思っている。」
そーか、そうだよなぁ、ここのことをわかっている者達が考えるように仕向けるのがベストだよなー、流石敵軍が自壊する方向に導く泉さん。
駐屯所前には馬が2頭繋がれている。
よしよし、となでてから中に入る2人。
皆もう集まっていた。
「お、偉いな!流石あの王様の部下だな」
流石に隊長達はわかっているようだが、副官達は数人がわかっているようだが、他は「何いってんの?」みたいな顔になっていた。
「隊長達、おまえらの部下で ”わかっていない者たち” がいるぞ?」泉さん
「はぁ、、まぁ、あーゆーのはおいおいわからせていくのが一番かな?と、、」王宮警備隊長
「・・・おまえんとこ、一番難しそうだな、、、」
「ええ、まぁ、、毎日もろ見ちゃってますから、、」
(まぁ、若いし、気づきにくいっちゃーそーなんでしょう。ある程度人生経験多くないと理解不能でしょうし、、)俺
(そうだが、、まんまと乗せられているよな、、、。でも隊長達がわかってくれているのが幸いだわな)泉
(じゃないと、今日の話もてきとーになって無駄ですからねぇ)
(そういうことだ)
実は、
王がボケツッコミを好きなのは本当だろう。素質はかなりイマイチだけど、好きなのは仕方がない。
で、そういう中身のない単純な笑いが、その一瞬だけでも人を幸せにするというのは事実でもある。
ただ、貧困ではない生活が出来、日々笑い声が街のあちこちである世界は、もっと受け入れやすい環境なのでよろしい。
更に、
軍が弱いのは、今まで王一匹で敵を殲滅していたから。
なので、幹部数人達が軍を率いることができるように、まず軍を縮小。精鋭部隊になったらジョジョに拡大させようと思っていた様子。
政治も同じである。
王が長生きなので部下たちはどうしても仕事上大先輩でもある王に頼りっぱなしになる。
なので、おまぬけで仕事をあまりしない王様だったら、部下たちも責任感を持つ者もでてきるだろう。長生きなので気長に待てばいいか。
と、
王がオマヌケになったら国がまともになった件作戦
を、彼は父親である前王崩御直後に決めた。
前王(父)の苦労を見ていたし、前王王妃(父母)が「オマヌケ楽しめなくってストれる!!!(ストレス溜まる)」と毎日の忙しさを嘆いていたのを見ていた。
もとから両親の影響か、おまぬけ好きなので、その作戦は自分にとって必須だな、とさえ思っている。
だから、どっちが本心なのか、王自身でさえよくわかっていなのだが、
「え?本心?どっちでもいーことだろ?国や部下や国民がよくなるし、他国とまじで仲良くなって危険性ほぼゼロになるんだからな?」
だそーです。
そこらへんを泉やガクがすぐ気づいたのは、幾分似たような者達(武国将軍、東武領主)がそばにいるからだろう。
特に将軍はおもしろいこと、いたずらっぽいのが好きだからな。そのせいで側近や部下が育つ育つw
でも知らない者達は、ホントバカと韜晦の見分けがつかないだろう。
ここの王は、ほどよく良い部下たちを持ったものだ。と泉は思った。
「んじゃ、俺らはチームだ。日のいずる国の軍を良くするチーム。どうせやるなら、王都や国になんらかの貢献的効果があるほうがいい。立地だけでもそれが可能場合もある。そういった要因を見つけるために、俺らは、今までと違ったものの見方で、この王都を見ていく必要がある。
そういうことで、
今日は、王都外周をぐるっと周ってみる。よく観察しながらな。
昨日いったように、軍がなんか生産的活動をするとしたら、どこで何をやればどうよくなるか?くらいを考えながらな。それ以外に今までどうりの警ら的視線もわすれるなー」
一番近い裏門から出る。
遅いおれら2人に合わせてゆっくり走る獣人たち。
トラ、熊、豹、狼、大型犬、で飛んでるのが2羽。
2羽の小さめなドラゴンは総括の部下なそうな。総括はトラ。でかめのトラ。俺の知っているトラじゃないよね、倍あるよねー、って感じだ。変態した直後はもっと大きく、アジアゾウかよ?と思ったが、ジョジョに縮ませて今程度に収めたようだ。場面や使用に応じ大きさを変えられるんだなぁ、、便利。(太狼にも覚えさせたい!)
あ、あれに乗ったほうが、、、、物凄く酔うよな、、、
逆に手乗りサイズとかなw
諜報活動に便利w
などと、周囲を見渡すことを忘れて連中ばかり見ていた。
「よーし止まれー」泉さん
「おまえら、例えばだな、、ここいらには何もないのででっかい牧場をここに作ったら、どうだろう?」泉さん
「??いんじゃないですか?」副官A
「ああ、、でも、ああまりに近いと、城壁の手入れのとことかに邪魔だし、、軍の展開もしにくくなるので、、少し離してほしいですね」副B
ああ、そういうことね、と他の副官達もわかった。
副官達で喧々諤々始める。
で、時に隊長や泉さんが言葉を挟む。それによって、一時冷静に戻ったり、狭まった視野を元に戻したり、方向を開けたりする。
「いや、おもしろいですな、こういうのは、、本来自分たちで見つけてやってほしいのですが、なかなか機会がなさあそうならこうやって作ってやるのも、いいんですねぇ、、、」と感心する総括
ガクは泉に言われて書紀をしている。
だいたい漏らさず記載した。チートではない。ガクには昔からそういうへんなところで頑張るクセがあっただけだ。
たとえば他に例をあげてみると、、
例えばツッコミ命、いや、バイクのな?誰よりもコーナー深くぎりぎりまで減速しないんだが、エンブレとブレーキを使った減速のしかたが鬼で、思いっきそ、そこのみを追求していった結果で、でも、つっこんで減速して直後の車体のバンクさせ方がチキン杉、、おっせー、、、突っ込みが台無し。皆はいう、「普通にすてっぷちょこっと擦るくらいまででいいから倒せば、誰よりも速くね?」。でも彼の追い求めるのは少しでも先に突っ込めるようになることだけだった。
というのは、完璧なゼッテー無意味な!!、、、w
まぁそれほど無意味ではないがガクの速記。普通の文字を使った、そこまで極めようとした速記術!!w
自作の速記文字を使ったら、全く読めなかったので、ふつーの文字を素早く書く!の方向に固定されたのだった。
ということで、その速記した文は総括に渡す。
あとで、皆に自分で写させると、効果的だぞ、と泉さんが総括に言っていた。
で、外周一周。特に外周や城壁になんかあるわけではなかった。日々の警備ができている証でもあるかな。