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ぶっちゃけ考えてたのは前話までだからこの先はだらだら

「……」


私は桜ノ宮未来、今は先日起きた事件の資料を見返しているところだ。具体的に言うと監視カメラの映像や部下がまとめた紙なんかを。


私はこの事件の対策本部長から直々に命令されこの作業をしている。なんでも私の優秀さを買ってくれたとかでだ。まぁ二十代の若いうちにそう言われて悪い気はしない。


それに今回の事件は絶対に犯人を逮捕しないといけないと上層部も躍起になっているらしい。今回の被害者の死因は心臓を引き抜かれての変死だ、それに身体からは引き裂いた後などは見られないかったため間違いなく能力でやったんだろう。


で、問題はその能力でやったというところだ。わが国ではほとんどの女性が封魔石をつけることを義務付けられており、間違いなく人の心臓を引き抜くことのできる能力などその対象になっているだろう。


にもかかわらず今回の事件が発生したということはその封魔石を違法に外す手段を持っているか今まで発見されなかった能力が強まったということだろう。どちらにせよその謎を解き明かす必要がある。


「ん?」


丁度出口に向かう人々を映していたはずの映像が急に途切れた。そういえば何故か一個監視カメラが壊れたって報告があったな。ちょっと考え事してて見てなかった、映像を戻してっと。


そこにあるのは普通に出口に向かって歩いていく人々の姿。だが一点、というか一人だけおかしなことがあった、何やらこちら(カメラ)を軽く笑いながら見るとその瞬間に映像が途切れた。


もしかしたら偶然かもしれないしカメラの範囲外から破壊されたのかもしれないが私の能力がこいつが怪しいと警報を発している。


私の能力は第六感(シックスセンス)。その名の通り五感とは違う勘みたいなのが鋭くなるような能力だ。この能力で今までの捜査でも怪しい奴なんかを見つけることができてそのおかげで認められたといっても過言ではないと思う。


まぁとはいっても事件に関係のある奴は発見できるけど目撃者だったりもするから一概に能力が反応した人物が犯人だとは言えない。彼女もその線なんだろう、これで反応したのは三人目だし。


「お疲れ様です未来さん」

「お疲れ」


ある程度一区切りついたところで私の部下の一人が話しかけてきた。


「丁度良かった。この三人について調べておいてくれる?」

「わかりました、調べ終わったら報告しますね」

「ありがと」


そう言って私は能力が反応した三人の写真を渡す。反応したのはさっきの女性と高校生くらいの男子、それから大学生くらいの女性だ。写真を渡すとお辞儀をして自分の席に戻っていった。


さて、私もほかに反応する人物がいるかを調べないとな。


・・・


「未来さん今いいですか?」

「大丈夫よ」

「はい、三人を調べ終わったのでその報告に来ました」

「そう、お願い」

「わかりました。まず一人目のこの女性ですがこの大学に通っている三年生らしいです。この日は友人と遊びに来ていたようです」


大学生くらいの女性は本当に大学生だったようで、距離も私の家からそこまで遠くない。


「そう、その女性には私が当たるわ」

「はい、それでこの男の子ですがこの高校に通っている二年生らしいです。このテーマパークに来た目的はわかりませんでしたが男子ですしおそらく目撃者じゃないでしょうか」

「そうでしょうね。この高校は私の妹が通ってたはずだし協力してもらいましょうか、あの子将来は私と同じ職に就くって言っているの」

「はいはい、そうですか」


適当な感じで流されてしまった、確かに今のは私が悪いかもしれない、妹自慢をしそうになっていたし。


「そして最後の女性なんですが……わかりませんでした」


なんですって?


「それは本当なの?」

「はい、間違いありません。少なくとも女性としては登録されていません」


こう見えて彼女は優秀だ、そんな彼女が言うんだから間違いないだろう。


「となると女装……とか?」

「可能性の一つではありますね、もしくは変装用のマスクをつけたりしているのかもしれません」

「この女性については仕方ないわね、それじゃほか二人に早速当たるとしましょうか。妹にも連絡しておくわ」


私も早くこの事件が解決できるように動かなければ。


にゃー(いうこと無い)

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