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新作って言うか一話だけ昔書いてたからそれをだらだら書いた。
「ほぁ~あ、退屈だわぁ……」
学校の屋上で一人ため息をつく、最近は面白いと思うことが何一つとして無いのだ。
彼の両親は同時小学生だった時に他界し、親戚も居なかったのでそれからは一人で残された遺産を使いココまで育ってきた。
勉強も運動も人並み以上に出来るため、授業も毎度毎度眠くなってしまう。ただ勉強や運動は出来ても、他人に興味を示さないため友人と呼べるものはいない。
そんな彼が退屈しのぎに屋上から下校中の生徒達を見ると数センチ浮かび足を動かさずに下校している女子生徒、高らかに声を上げながら普通は飛べないような高さを軽々と飛ぶ女子生徒……
そう、妙な力を持っているのは全員が女子なのだ。男子生徒の方を見てみると、普通に歩いて下校をしている。
これは数年前から突如発生したもので未だに原因は不明だが、小学校高学年辺りから高校生までの女子の間に発症し、寿命まで変わらないもので、不思議な力――異能力に目覚めることが出来るようになった。
それらは千差万別で一人一人全く違うとまでは言わなくとも多少は違う能力に目覚める。そのせいで男女の力関係は圧倒的女性優位となり、そのせいで警察や消防等の女性職員率は上昇し、専業主夫の数も上昇した。
ただ異能力の悪用も当然あるので、政府は全女性市民に異能力のデータベース登録を義務づけ、危険な異能力者にはそれを封じる専用の道具、封魔石を作り、着用を強制させた。
「帰るとするか……」
一通り帰宅する生徒を見届けた後自身も帰路につく。所詮暇潰しだったので特に目的もなかったためだ。週末になったらやってみたいこともあるからだ。
「……」
辺りを警戒し、人がいないかを確認する……どうやらいないようだ。
「交換」
生徒達が登下校していた道を見ながら呟くように静かに言う。
すると彼の体が丁度視線を向けていた位置、生徒達が通っていた道に一瞬の内に移動していた。
「帰って準備でもするか……」
全ては己の……深黒狂也の退屈しのぎのために・・・
・・・
帰り道でホームセンターに寄り、一通り必要なものを揃えるとそのまま家へと帰る。
そこそこの大きさの平屋の一軒家だ。両親がいた頃はもっと大きな家に住んでいたが、自分で管理できる自信がなかったため有り余った金で比較的管理しやすく生活に必要な物だけで十分な平屋を購入したのだ。
「ただいまっと」
誰もいない家に向かって一人帰宅の挨拶をする。別段意味がないと言えばそれまでだが習慣となっているため一人でも行える食前後や出発帰宅時には声を出すようにしている。
ちなみに『おはよう』なんかは例外だ。
エコバッグをそのまま放り投げ登校用に使用しているカバンも下ろす。ほぼ置き勉のためこちらはほぼ空っぽだ。
そのままリビングへと向かい、冷蔵庫から適当なものを取り出し料理を始める。そこまで凝ったものは作れないが食事として満足できるだけのものは作ることが出来る。
しばらく時間をかけ料理をし、数日分の作り置き用のものを冷蔵庫へと詰め込み後片づけを終える。夕食に使う皿なんかも洗う必要があるので料理をするのに使ったフライパンなどを水に漬け込んでおくだけだが。
「いただきます」
テーブルに運んだ料理の前に座り込み、両手を合わせる。これも昔からの癖でなかなかに抜けない。まぁ別にあって困るものでもないからいいのだが。
ちなみに今日の献立は白米、豚汁、漬物と焼き魚とシンプルなものだ。昔からの癖というのか栄養バランスをある程度考えたメニューになってしまう。
そのまま何事もないまま食事を終え水道で水に漬けてあった料理器具と合わせて今使った箸やら皿やらを洗い、そのまま水気を吹き飛ばし食器棚へと戻す。
自動で沸かす設定にしておいた風呂に入り、洗濯機の電源を入れて今日の所は布団に入り睡眠に着いた。
拙い文章やな




