エドワードside : 僕の離宮に連れていきたい2
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エドワード視点の僕の離宮に連れていきたい1の続きです。
アルムがうまく逃がしてくれたし、俺達はフェードアウトしよう。
リナは、王女と親友が話しているから、チラチラと後ろを気にしているみたいだな。
「大丈夫、兄上が納めてくれるから安心して。」
リナの肩を寄せ、耳元でそう言うと、リナはコクンと頷いた。
か、可愛い!
可愛すぎるだろう、この生き物は……。
その時、
「ダメよ!ダメよ、イザベラ。それはいけないわ。」
もう一人の甲高い声が会場へ高らかに響いた。
会場の雰囲気が変わったので、何事かと歩みを止めると、第6王女が前へ出てきて、国の権力を利用して、兄上との婚約にこぎ着ける話をしていた。
こ、これは……酷いな。
兄上、呆れ通り越して、爆笑しちゃってるし。
あっ、提案受け入れちゃう?
まあ、そっちを選ぶのは当たり前だよね~。
むしろ、一択しかない質問を、あいつらは何故してくるのか?
もしや、隣国の状況を全く把握していないのか!?
マジでか、呆れるなぁ。
あっ、アルムが小馬鹿にしながら説明しだしたようだな。
あはっ、隠しきれてないぞ。
ん?え?まだわかっていないのか?
リナの親友、後押しサンキュー。
演技すげぇ上手いな。
あれ?何やら婚約者プレゼンをあいつらに始めたぞ。
情報凄いな、ちょっと面白いし、聞き入っちゃうぞ。
流石はリナの親友、兄さん好みの頭の良さ、狡猾さを持っているな。
ほら、兄上が獲物を得たって感じの、イイ顔になっているぞ。
うわっ、御愁傷様だな。
後でこっそり、リナに教えてあげなきゃな。
おおぉ、リナの親友すげぇ~王女達がソソクサと退場していった。
ブラボー!
リナの親友、マジ優秀。
兄嫁合格。満点!
まあ、リナの親友だからな。
うんうん、間違いない。
「ギ国、これから忙しくなるだろうな。」
ご愁傷様といった顔をして、俺がポツリと呟くと、
「……あんな奴ら、痛い目見ればいいのよ。」
あれ?隣で、リナが何やら不穏な言葉を呟いたぞ?
あの温厚なリナが?
後で詳しく話を聞く事象の様だ。
何かあるなら、潰さないとね……フフッ。
騒ぎがひと段落着いたようなので、俺はリナと2人きりになるために、中央の庭園へ移動することにした。
中央の庭園に着くと、誰も居なかった。
今の時期は王妃の手入れした薔薇が咲き誇っているので、鑑賞がてら、ここで休憩をしている者が多数いるはずだが、人っ子一人見当たらない。
さすが、我が侍従、侍女、近衛だ。
配慮が完璧ではないか。
俺、密かに感動する。
しばらく花を観賞し、これが前に話していた王妃様の薔薇だよとか話しながら、会話を重ねる。
心を落ち着かせなければ。
ぐあああー、俺の隣に、本物のリナが手を繋いで居るよ~とか、内心、震えまくってるけどねー。
実物と、こんなに親密に、接近して歩いてるんだよ。
話してるんだよ。
凄すぎるよねー。
両思いなんだよな~。
現実だよな~。
もうっ、最高ー!!!
テンション、最・高・潮。
ガゼボが見えたので、ヨシッと気合を入れて向かう。
リナを座らせて、いざプロポーズ作戦、開始だ。
「リナ、これからの人生、いやこれまでの人生も含めて、君だけを愛し続けると誓う。ずっと君の隣で、君と笑顔でいたい。僕と、結婚してくれないか?」
「はい、末永くよろしくお願いします。」
あああああ、マジか!マジか~受けてくれた。
受け入れてくれたよ~うううぅ。
幸せ過ぎる!!
そう思った瞬間には、リナを自分の下へと抱き寄せていた。
あぁ、俺の、俺の、俺の嫁、幸せにするよ。
俺の気持ちに答えてくれて、俺を好きになってくれて、本当に、ありがとう。
何度も無意識にありがとうと呟いていたらしい。
ふと、リナの表情を窺うと、はにかんで照れている。
ムキュ―!メッチャ可愛いやん!たまらん。
我慢ならん。
気が付いたらキスしてた。
あれ、俺、野獣だわ。
マズイ、がっつき過ぎって思われちゃう?
おちゅつけ。
もっとしたい、けど、バカっ、俺、静まれ!
これから何度だって、出きるんだぞ!!
うわぁ~染みる~グッとくるわ。
ほ、本物にキスしたんだな!
冷静になったら、なんか突然、恥ずかしくなってきちゃったじゃないか。
ああ、でも両思い……両思い……心底、嬉しいな。
無理やり落ち着いた後、ふたりでテーブルに着く。
そうだ!ジャーン。
新しい宝飾品、用意したのだ。
今度はいつでも、どんな衣装でも、着けていられる指輪をプレゼントだ。
お詫びの品じゃない、プレゼントだ。
いつでもどこでも、リナに着けてもらって、俺の嫁って皆に知らしめるのだ!
やっと、手に入れた。
俺の愛しい人。
一生、大切にするから。
あっ、そうだった、そうだった。
これからのことを伝え忘れるところだったよ。
「言い忘れていたのだけれど、再来週の王家の舞踏会で、リナを僕の婚約者だと発表するからね。間に合ってよかった。それから、半年後には正式に結婚して、国民に発表とお披露目のパレードもする予定だから、よろしくね!ああ、早くリナを僕の離宮に連れていきたい。もう、色々と揃えてあるんだ。それと、僕の事は、昔みたいに、テッドって呼んで。」
「へ?テッド?あっ、はい。あっ、え??再来週に婚約発表、半年後に、け、結婚!?いくらなんでも、早くありませんか??衣装を作る時間や打ち合わせとか、色々と決めることが多数ありますよね?」
「あっ、それは大丈夫。リナが僕の側近に就いた時から、婚約発表の手はずは、アルムと連絡取り合って、全て準備はしてあるから、あとはリナの返事次第だったんだ。リナの返事が間に合って、本当に良かった。」
「え?」
「ん?」
何か不都合でもあったかな?
「すすす、すみません。あの、私、あの、今日はこれで失礼いたします。」
そう言うと、リナは、あっという間に去っていった。
「ふふっ、ああいったお転婆なところも、本当に可愛いな、僕のお嫁さん。早く僕の離宮に連れて行って、隠しておきたい。」
そう小さく呟く殿下の言葉を聴き取る者は、庭に咲いている薔薇だけであった。
次でラストになります。




