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薔薇咲く庭でプロポーズ

お読みくださりありがとうございます


「あの、殿下、どちらまで行かれるのですか?」

「アルムが言った中央の庭園に。2人きりになりたい!」


 そう殿下が言うと、リナの位置からは表情は見えないが、殿下の耳が赤くなっているのが見えた。

 リナもそれを見て、体がボッと沸騰する。


 手をしっかりと繋いでいる。

お茶会からずっと繋ぎっぱなしの手汗は大丈夫なのかと心配しながら、足早に進んでいるのだが、 さっきから不思議と誰一人としてすれ違わない。


 あっという間に到着した中央の庭園にも、ひとっこ一人見当たらなかった。

 おそらく先発隊が蹴散らしたのだろう。


 色とりどりの薔薇の咲く庭園に足を踏み入れる。

 まずは、咲き誇る花をゆっくりと歩み、眺めた。


 一通り見終えると、エドワード殿下はリナを屋根の付いた白いガゼボまで案内する。

 中にはお茶が出来るように、テーブルセットが用意されていた。


 殿下は、机から少し離し椅子引き、リナを座らせた。

 エドワードが向かい合うように立ち、外套を払い、跪く。


 片手を伸ばしリナの右手を取り、ジッと真剣な目でリナを見つめた。


 貫くような殿下の瞳に惹かれ、リナはこれまでで一番早く心臓が脈打つのを感じ、自然と見つめ返していた。



「リナ、これからの人生、いや、これまでの人生も含めて、君だけを愛し続けると誓う。ずっと君の隣で、君と笑顔でいたい。僕と、結婚してくれないか?」


「はい、末永くよろしくお願いします。」


 エドワードが瞬時に立ち上がり、座っていたリナの腰へ手を回し、フワッと引き寄せ、優しく抱きしめた。


 大切なものを包み込むように、力を入れすぎないように。


 エドワードが、リナの耳元で、ありがとうと何度も呟く。



 ふいに殿下が少し離れ、リナの顔を覗き込む。

 リナは耳元での殿下の声に恥ずかしさでいっぱいで、頬を真っ赤に染め、はにかんでいた。

そんな様子に、殿下の口許が緩む。


 2人の視線がからみ。

 熱く見つめあう。



 殿下の顔が近づき。

 リナの唇に、そっと口づけをした。


 1回、2回、3回。

 

3回目は、少し長めに。

名残惜しく唇が離れた。


目が合い、リナが微笑む。


恥ずかしくなったのか、殿下は、ふたたび自分の腕の中に、リナを抱き寄せた。



 そんな殿下の背中に、リナはそっと腕を回した。



 カタンと、テーブルの上にあるティーセットに置かれているスプーンが、お皿から転がり落ちる音で、2人はここが庭園であることを思い出した。


 少しギクシャクしながら、リナを名残惜しそうに殿下は離し、椅子を引きリナを座らせ、自分も向かいの椅子に腰を落ち着かせた。


 スッと、侍女が庭園の端から紅茶とお菓子を持ってやってきて、新しいカップに温かいお茶を注ぎ、垣根へと消えていった。

 その作業は自然で空気のようであった。


ふたりはその様子を無言で眺める。


お互いに温かい紅茶を一口飲み、目を合わせて表情を緩めた。



「そうだ。これを、受け取ってください。」

 殿下がそう言ってテーブルの上に差し出したのは、リングケースであった。


 リナは恐る恐るケースを受け取り、蓋を開ける。

 中には、大きなイエローダイヤモンドの付いた指輪が入っていた。

 あまりの煌びやかさにリナは驚く。


「兄上に、ブローチだとドレスのデザインによってつけて貰えないだろうから、指輪やネックレスにしろって言われて、これを用意したんだ。きちんと、リナが僕の婚約者だと、皆に知らしめたいから、着けてくれるかな?」


「はい、着けます。」

 はっきりと答えたリナに、殿下はパーッと晴れやかな笑顔を浮かべた。


「それでは早速。」

 と言い、殿下は指輪をケースから出し、リナの左手の薬指に殿下が嵌める。

 そして、その指輪の付いた手に軽いキスをした。


「僕の婚約者殿。」

 エドワードは顔を上げて、そう言い満足そうな笑みを浮かべている。


「はい、なんでしょう、私の婚約者様?」

 そうリナは尋ね返す。


フフッとふたりで笑い合い、手を握り合ったまま、しばらく2人だけの甘い時間が流れるのであった。



 それから、しばしの時間が流れ、王妃様のお茶会が終わった事と、陛下から殿下への呼び出しを、侍従が知らせにやって来た。


 それならば、自分は帰らなければと、リナが考えた時だった。


「あっ、言い忘れていたのだけど。」

エドワード殿下がそう切り出した。


何やら、伝え忘れた事が、あったようなんです。




無事に、くっついた。良かった。

R無しだから、ラブシーンこんなもん?悩みました。

このあとエドワードsideを挟んで、最終話です。

次回は、エドワード視点です。


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