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アルビオレの杜撰な計画 ②

アルビオレ視点がもう一回位続く…予定。

誤字脱字…設定の甘さには目を瞑って欲しいデス。


結婚式が開始して、新郎の俺が先に結婚儀式の間で待っていると、厳かなパイプオルガンの音が鳴り響き始めた。

少し立つと教会の後方のドアがゆっくりと開かれ、花嫁のヴェールを被った女が父親であろう子爵にエスコートされ、シズシズと歩いてくる。

俺はその様子を苦虫を噛んだ様な顔で見つめる。ここで歩いてくるのが、ルルであったなら喜色満面の喜びで満ち溢れた顔で、迎えるのだが………会ったことも無い相手では盛り上がらん。



神父の誓いの言葉を聞き流していると、神父が「では誓いのキスを……」と言ってきた。その言葉だけハッキリと聞こえた。

ええっ?するのか?本当に?式の打ち合わせに出ていなかった俺は内心狼狽えて、ついラハグローを見てしまう。

するとラハグローは親指を天に上げ、サムズアップして来やがった………。ヤレって事だよな?花嫁とは打ち合わせ済みなんだろうな?若干不安だが、

花嫁も微動だにしてない様だったので問題ないと判断した。


誓いのキスをする為に、花嫁が被っているヴェールを上げるとそこには、とても清廉で美しい少女が少し緊張した面持ちで俺を見つめていた。


妖艶なルルとは対照的な少女の清廉な美貌に、一瞬で顔に熱が上がるのを感じた。

いや、俺は何を見とれて居るのだろうか?ルルという魅力的な女性が居るのに……俺って奴は……まさか…惚れっぽいのだろうか?不安だ。




少女は何だか遠くを見るような瞳で、俺の方を見つめて来る。

一体どんな心境なんだ?本当に大丈夫なのだろうか…………ええいっ!悩んでいても始まらんし、終わらんっ!やるしか無いっ!



チュッ…………。



予想より可愛い音が、辺りに響いたその時、少女が驚愕の表情をしているのに気付いた。

はあっ?何だその表情は?まるでキスをするなんて、夢にも思わなかった的な表情では無いか?……ということは、少女の同意は無いということでは?


そっと、ラハグローに視線を向けると、なんと奴は……口を押さえてブルブル震えていた。間違いなく笑ってやがる………。性格悪すぎだろ?


参列者達から割れんばかりの拍手を貰ったが、少女は驚愕の表情で凍りついたままであった。




***




式が終わると、少女とは別の馬車で侯爵邸まで戻ることになったのだが、その馬車の中で俺はラハグローに怒っていた。

式が終わるまで…いや、終わってからも少女は殆ど動かず、リグレットとマオカに抱えられて、馬車に

乗せられていた。

同意の無い相手に……キ…キスをしてしまうなど……どうすればいいのだ?





侯爵邸に戻ってきて最初にやった事が、ラハグローに説明を求める事になるとは……。はあ…。


「ラハグロー!お前っ!あの少女は同意などして無かったぞ?何故あのタイミングでゴーサインを出したのだ?」


ラハグローを問い詰めると、不思議そうな顔でこう言ってきた、


「私めはゴーサインなど、送っておりませぬ。」


「はあっ?サムズアップしてただろっ?」


「いえ、あれはアルビオレ様は大変ご役得だなぁと思って居りましたら、目線があいましたので……つい……」


「あいましたので…つい……じゃないぞ全く!これ以上は彼女に会わせる顔が無い……」


ん?このまま顔を会わせない様にすれば良いのでは?元々俺にはルルが居るから、公式な夜会や催し物以外は極力彼女と係わらない様にしようと思っていたのに、危ねっ。


「アルビオレ様?突然黙ったっきりで、いかがなされました?」


「いや、何でもない。それよりも俺は極力彼女とは、顔を会わさない事にするからな」


ラハグローが、怪訝そうな顔で聞き返して来る。


「はい?何を仰っておられますのやら。直ぐこの後にある、お夕食の時間が御座いますぞ?食堂にて、ツェツィーリア様が既にお待ちではないでしょうか?」


「なっ?何?彼女を待たして居ると?直ぐに食堂に向かわね………ば………」


俺は何を言っているんだ?先程彼女となるべく顔を会わさない様にすると、ラハグローに告げたのに舌の根が渇かん内に、イソイソと食堂に向かう所であった。

自分が告げた言葉を誤魔化すため、慌ててラハグローに違う話題を出す。


「ゴホンッ……そ…それで、この結婚で当初の目的の一つであった、父上からは何か言ってきているのだろうか?」


「…………………そうですな、アルビオレ様が正妻を迎えたのは大層お喜びであったと、奥様……いえ大奥様より伺っております」


「やはり父上の病状は、余りよろしく無いのか?」



「……………………………………………………」



その沈黙が答えなのであろう。ルルを侯爵家に連れてきてからの数ヶ月の事を考えると、申し訳無く思った。


「お前にも苦労を掛けているな……すまないとは、思っているのだ……これでも」


「アルビオレ様……本当にすまないと思って下さっていらっしゃるのですか?」


「なっ……疑うのも無理は無いが、俺は本気だ!」


「左様で御座いますか?ならばこの老いぼれのお願いを叶えてくださいませぬか?」


んんっ?願いとは?う~む……録でも無さそうなんだが?しかも、老いぼれと言うほど老いてないだろっ!お前はっ!


「………願いの内容にもよるが…言ってみろ」


「有り難う御座います!では本日だけは必ずツェツィーリア様とお過ごし下さいませ」


「それだけか?たが、式での事もあり気まずいし、それにルルが俺の帰りを待っているのでは無いか?」


「気まずいのは、我慢して下さいませ。自業自得に御座います。ルル様の方は私めが、上手く丸め込む……いえ誠心誠意を込めてお話をしておきますので!!」


不安だ。ああ、不安しか無い。ラハグローの奴…途中丸め込むとか言わなかっただろうか?こいつに任せて大丈夫だった事って、最近無いような………。

俺が考え込んでいる間に、ラハグローは部屋から消えていた。

奴の行動の速さについて行けん…えっ?これ了承した事になっているのか?一声ぐらい掛けて行けよな!全くっ!はあ……。




俺は重い足を引き摺るようにして、食堂に向かったのだった。















アルビオレの言葉使いは、とても侯爵子息とは思えませんね?こんなんで王子の近衛とか大丈夫だろうか?と心配になる今日この頃デス。

多分…王様とかにはちゃんと敬語使ってますよ……王子とは、悪友ッポイので、タメ口だろうけどね?



後、文章ガタガタですみません。ご都合主義でもあります……。(σ*´∀`)

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