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男と男の行き着く場所!?

後半腐ります。

 しばらく床の上で痺れる足と格闘していると、徐々に痺れが退いてきたので、やっとの事で私は立ち上がることが出来た。


 慌てながらもリグレットの方に目を向けるが、先程から位置が全く変わっていない。

 どうやら私が床に這いつくばっている間もリグレットは、固まったままであったらしい。


 恐る恐るリグレットに声を掛けてみる。


「リグレット……?」


「………………………………………」


 しかし一向に返事が返ってこない。


 リグレットの目の前で手を振っても、微動だにしない。


 私の脳内に恐ろしい台詞が木霊した。


【 返事がない………………ただの屍の様だ 】


 って、イヤイヤ流石に不謹慎すぎるっ!!


 しかしその可能性も若干拭いきれない。もしもこれでリグレットが亡くなってしまったら、私の責任だ。


 オロオロしつつも、リグレットの脈を確認するために私はリグレットの手首にソッと触れた。



 トクンッ………トクンッ………トクンッ………。



 微弱だが、確かにリグレットの脈はちゃんと打っていた。


 はぁぁぁぁぁぁ………。よ…良かった。私の寿命も縮みましたよ。


 私はリグレットを正気に戻すために、彼女の名を呼びながら両肩をガクガク揺さぶった。


「リグレットッ!ねぇ、リグレットッ!」


 すると、やっとリグレットの両目がパチパチ瞬き始めて、ユラリと私の方に視線を寄越した。


「………………あぁ……おっ…奥さ…奥様………。ああ、良う御座いました。先程見たアレはわたくしの幻か何かだったのでしょう……あの様な恐ろしい事を奥様がなさるわけ御座いませんから……」


 ううっ……。そんなに恐怖に怯え、幻と断ずる程の衝撃だったのでしょうか?

 でっ…でも、タイゾーじいちゃんの若い頃は、この土下座っていう謝り方がポピュラーだって言っていたし………若干ボケて来てるけど、嘘は言わない人だから間違ってはいないはずだけど……。


 土下座ってそこまで衝撃を受けるほどの事だったんだ。


 上流階級の人の間ではやって居ないのは、リグレットの態度で明白だけど…………うん、もう使うのは止めておこう。家族や村の人達にもちゃんと教えて上げないと……。一時期土下座ブームが来た時があったからね。

 誰それ構わずちょっとした事で土下座をしあっていたからね。


 うん、今冷静に一歩引いて考えると、アレは異常な光景だったかも。


 上流階級の人や、その人達に仕えてる人の動きを止める威力はあるって事だから、何かに役立つかもだけど、一応この土下座は封印しよう。心臓にも悪いし。


「ソウダヨ……リグレットー!マボロシカナニカヲミタンダヨー。キットー(棒読み)」


 私はリグレットにそう相槌を打った。

 物凄い棒読みだったのに、リグレットは安心したのか、うっすら微笑んだ。


 ヤバイ。リグレットの精神的なダメージが半端じゃ無い。これは休養を命じなければなるますまい。


「サッ……サァ、ワタシモスコシツカレタカラヤスムコトニニスルヨー。ダカラリグレットモスコシヤスンデキテー?(棒読み)」


「…………有り難う御座います。ではお言葉に甘えて、下がらせて頂きます」


 ペコリと私に一礼すると、リグレットは部屋から出ていったのであった。




 リグレットが出ていって暫く経った後、私はベッドに潜り込むと、安堵の吐息を吐き出しながらいつの間にか眠りについてしまった。




 私が次に目を覚ますと、既に日が暮れていて私のベッドの脇に座ったまま眠るアルビオレの姿があった。


 そしてそのアルビオレを見て思い出した。フラクタルとの愛の確認作業はどうなったのかが、物凄く気になった。


 私はベッドから這い出ると、アルビオレの身体を確認し始めた。


 フムフム……。多少傷らしきものはみてとれますが、それが事後の痕跡かは、外見からはでは分からんね。


 フンフン……。アルビオレの身体の臭いを嗅いでみるが、石鹸の良い香りしかしない。う~ん……これって事後………か?


 やっぱこれだけじゃ判別できんね。


 プチプチ……。アルビオレの着ているシャツのボタンを外してみる。事後ならばキスマークとかがあるのは鉄板よね?


 ジロジロ……サワサワ……。ツンツン……。


 はうあっ!!


 み……見付けたっ!!こ……こいつは間違いなく鬱血痕だ。右胸の上と、左腹部に数ヶ所…後は……なんと首筋にもかっ!?


 容赦ない……容赦ないな、フラクタルめっ!!


 自身の所有の証を残さねば、王子への牽制にならんことは理解するが………痕をつけすぎだ。馬鹿者めっ!!


 他にはっ……他にはもう無いのか?


 私が鼻息荒くズボンに手を掛けたその時であった………アルビオレが目を覚ましてしまった。



「うっ……うわあっ!!ツェリッ?おま……お前、一体何をしてるんだっ?」


 何故か顔を真っ赤にさせながら、アルビオレが後退するので私もズズイと前進しながらこう言い放ってやった。


「何って………鬱血痕キスマークの確認ですけど?」


「鬱血痕(打撃痕)の確認だと?まぁ、団長には何発か良いのを貰ってしまったが……」


「ふおぅっ!」


 な…なんですって?フラクタルに何発か良いのを貰ってしまったですって?って事はやっぱり何発かヤったんですね?そっかそっか。


「確認なんですが、棒……いえ、剣での打ち合いですか?」


「ん?いや、流石に剣では万が一があると不味いから、棒での決闘になったが……」


 ふぅ~ん。私が剣って言い直したのに、更に棒って言い直すのかぁ……ふふふ、随分とお楽しみでしたね?


「すまんな……。お前の名誉のためと最初は言ったんだが、途中からは団長に稽古を付けてもらっている感覚になってしまって居たんだ……。本当にすまん!」


 稽古……ですか?上手いこと言いますね。ラブレッスンって、ところでしょうか?

 むしろ私の方こそすまねぇ…。2人の本気のラブレッスンを覗き見しようなどと、不届きな真似をしようと考えていた件については、謝罪をすべきであろう。


 あっ!土下座は封印中だよ、学習したよ。


「私の方こそご免なさい!2人を止めるべきだったのに……(楽しんじゃって)」


「いや、ツェリが謝る事は無いっ!これは俺と団長との(男の)戦いだったからなっ!」


 アルビオレはそう力強く言い放つと、私の肩を強く掴んだ。


「アルビオレ…………。ボソッ…フラクタルとの(愛の)戦いだったんだー……スゲー……男と男の行き着く場所まで行っちゃったんだー腐腐腐…」


 私とアルビオレは見詰め合いながらも、お互いに決定的にすれ違っている事には全く気付いて居なかったのであった。





読んで頂きまして、有り難う御座います。


次回はアルビオレとフラクタルの(しょうもない)戦いを書こうかな……と、考えております。


あくまで書こうかな?なので、変わるかもですが、何卒宜しくお願い致します。

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