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何故ここにこの人が居る?

***←これは時間経過って事でお願いします。

誤字脱字…yes!スルーディングッ!OK?

私がウキウキしながら、食堂に向かっていると近くの部屋から、突然かな切り声がした。私は足を止め、声のする方に耳を傾けた。マオカとリグレットは、私の好きにさせてくれている。


「ちょっと?どういうことなの?いきなりあたしにこの本邸から出て、離れの邸に移れって何なの?アルに言い付けるわよ?いいのかしら?」


「どうぞルル様のお好きになさったら宜しいのでは?アルビオレ様が、本日結婚して正妻をお持ちになられたのは勿論知って御座いましょう?あなた様はいわば妾…その様な方がこの国の三大侯爵家の本邸に居座るのは…正直如何なものかと…」


あら?この声は…一人は知ってる声ね、バカ息子に睡眠薬を飲ませる様に指示をしていた、侯爵家家令だわ。

名前は…ラハグローさんだったかな?

もう一人は話の内容から、バカ息子の噂の愛妾ね?名前はルルさん…覚えたわ。


後は…興味が無かったからずっとバカ息子としか、呼んで無かったけど名前が判明したわね…アルビオレ…様という名前だったんだ~。ま、呼ぶ機会も公式な場所以外では無いわね…きっと。そもそもこんなに広い邸の中じゃまず、遭遇しない筈よね?


「……何よっ!以前まではあたしの言う事には逆らわなかった癖にっ!」


「ええ、貴女がこの邸で好き勝手に過ごせたのは、アルビオレ様に正妻が居られなかったからです。現在は神儀庁より派遣された神父の元、アルビオレ様はツェツィーリア様との結婚を神に誓って居られますので、貴女には離れに移動して頂く他無いのです」


「あたしを…追い出す口実を作る為に、アルに結婚をさせたって事みたいね?」


「流石に時勢は読めますか…その通りで御座います。貴女には離れの邸でお過ごしして頂きますので、移動のご用意をお願い致します」


おお~私が嫁いで来た理由が、確定したわ。やっぱり情報通り妾を本邸から追い出したかったのね?妾を追い出す為の正式な理由が欲しいから、私と結婚させたのね?解りやすいっ!


「………アルには今日は離れの邸に居ると、伝えておいてちょうだいっ!行くわよノヴァ!!」


やばっ。ルルさんが部屋から出てきそう。マオカとリグレットに目配せをして、急いでこの場を後にした。途中ドレスの裾を踏んで転ぶというアクシデントがあり、私が裾をたくしあげて走ったのだが、マオカとリグレット両方からお説教されたのは、割愛しておく事にする。




***



食堂に着くまでに色々あったが、やっとご飯が食べれるっと思いながら、ドアを開けてもらうとそこには不機嫌顔のバカ息子……もとい、アルビオレ様が座って居た。

この人…不機嫌な顔がデフォルトなのね?その表情しか見てませんが?食欲が無くなりそうな………いや、無くなりませんが。


「おいっ!何をボケッとしているんだ?早く席に着け。お前が遅いから食事が始められんのだぞ?」


バ…アルビオレ様がイライラしながら話しかけて来るが、何故居るの…この人?


「アルビオレ様は何故ここにいらっしゃるのですか?」


「何故も何も…ここは俺の邸だが?」


……ですよね~。でも何故私とご飯を食べるのかしら?ルルさんとご一緒すれば宜しいのでは?ご飯を楽しめなくなりそうなので、退場してくれないかしら?


「ふぅ…いいから、早く席に着け………」


おっと。考え事をしていて席に座っていませんでした。

慌てて私は席に座る。勿論マオカが椅子を引いてくれるのだが、普通は男の役目よ?仮にも夫なのだからアルビオレ様が引くべきなんですけどね……。

これだか貴族のバカ息子は………。舌打ちをしたくなるのを我慢していると、


「ではやっと食事が始められるな。リグレット!」


「かしこまりました。坊っちゃま……」


「………坊っちゃまは止めてくれと言った筈だ!俺はもう十八歳だぞ!成人の儀も終了している!」


このハスハルゼ王国では男女共に十八歳で成人とし、大人と認められるのだ。結婚も十八歳になってから出来るようになる。


「…わかりました。そこまで申し上げられるなら、以後は旦那様とお呼びいたします。ツェツィーリア様…奥様がいらっしゃるのですから、この侯爵家の旦那様はアルビオレ様で御座いますからね。勿論侯爵閣下は大旦那様になられますね。……それではお食事を始めましょう。指示をして参りますので、しばしお待ち下さいませ」


リグレットは扉の向こうに消えていった。現在この場に居るのは私と、マオカ…そしてアルビオレ様の三人だけになると途端に静まりかえる空間…。

気まずい…。だから私はアルビオレ様を居ないものとして扱う事にした。


「今夜のお食事のメインは何かしら?マオカは知っていますか?」


マオカに質問して時間を潰そうかと思ったが、上手くいかない。そう、アルビオレ様のせいだ。

マオカが答えようとすると…


「……それはリグレットが料理を持って来たらわかる。それより最初に言っておくが、結婚はした…だが俺には他に惚れた女が居る。お前とは公式な場所以外では、一緒に居ないからそのつもりで居るんだな?今日だけ特別に一緒に食事をする事をラハグローと約束してしまっから、今日だけだからなっ!」


どうだっ!と、言わんばかりの顔で腕を組みながら言って来ますが、私は想定内…といか内心ではヨッシャー!と拳を天に上げたい位にテンションがアップしていた。なのでつい…余計な一言を言ってしまう。


「ええ、私は一向に構いません。それにルルさんがアルビオレ様をきっと待っていらっしゃいます……よ……」


私のその発言で再び静まり返る食堂…。


「何故ルルの…俺の女の名を知っている?」


やっ…やばい…さっき立ち聞きした愛妾の名を、喋ってしまった。父の事をどうこう言えない…。私もウッカリミスをやらかしてしまった。

とっさの言い訳すら、浮かばない始末…そんな状況の中でマオカが助け船を送ってくれる。


「ご歓談中に失礼致します。奥様にルル様の名をお伝えしたのは、私めで御座います」


「……何故伝えた?」


「広いお邸で御座いますが、絶対にルル様と会いまみえぬとは言えませぬ。ルル様は自由を尊ぶ方…。その為に先んじて奥様には私めの一存ではありますが、アルビオレ様には好いた方がいらっしゃる事、それからお名前もお伝え致しました。突然邸で事情を知らない奥様とルル様が鉢合わせ致しますと…騒ぎになってしまったりするかと思い……出過ぎた真似をして、大変申し訳御座いません」


頭を下げたまま動かなくなるマオカに、アルビオレ様は少し気まづそうにしながら、


「そうか…そうだな二人が出会うことは考えて無かった。マオカには嫌な役目であったな…花嫁に対してその事を伝えるのは…大変だったろ?俺も軽く考えて居た…すまなかったな?」


あら?バカ息子の癖にメイドに謝ったりもするのね?流石に私と愛妾が鉢合わせるのは、よろしくないと思っては居るみたいね…。私はどうでもいいけれど、ルルさんの方がね~。しょうがないけどね~。


アルビオレ様は少しはバカの汚名も返上出来たんじゃない?それにしても…マオカ…とっさに私の失言を華麗にフォローするなんてっ!リグレットが絶賛する気持ちがわかるなぁ…。

私はマオカに《ありがとう》と視線で目礼をした。

マオカは、私の目礼に気付くとニッコリ微笑んだ………のだが、その顔がちょっと怖かったのは一生の秘密だ。




その時扉が開かれ、料理の乗ったカートを押してリグレットが部屋に入って来た。待望の食事が始まるのであった。




















食事は次回に続きます。マオカは外見がまんまゴ○ゴサーティーンです。その微笑んだ顔……凶悪ですよね、きっと。で、私のファイアーエ○ブレム熱がまだ続くので………次話は…何時になるかは不明ですが、見捨てないで下さいましっ。

後は分かる人には、分かる?登場人物達の名前とかに、ある漫画のキャラの名前が使用されてます。私が大好きな漫画です。いい名前が浮かばず、拝借してます。新刊は何時出んだろうか…。Orz

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