救いの神あらわる?
誤字脱字は無視して下さい。
ノヴァ少年と少し揉めたけれど、それ以外は特に問題は起きず、順調に厨房へ向かっていると私の鼻は判断した。そう、食欲を刺激する美味しそうな香りが漂って来たからである。
廊下の角を曲がると、複数の人の話し声が聞こえて来る。
「おいっ!新入りぃ~塩の残りが僅かだから、倉庫から取って来いっ!」
「分かりましたっ!」
「それからパウロ!盛り付けは美しく、華麗にしろっ!坊の奥方になられた方の食べ物だからなっ!さっきの奥方への膳の盛付け、直して来い!」
「了解でっす!」
次々に男の人の声で、厨房を出ていく人が居る。
「親方凄い張り切ってんな~。どうしたんだ?あれ…」
「ああ、昨日の夜の食事でアルビオレ様の奥方様になられたツェツィーリア様が、親方の作った料理を美味しそうに食べて尚且つ、お代わりまでして下さったのが、嬉しかったんだろ?」
「へえ、そりゃあ親方が喜ぶのも無理は無いな~!親方は美味しそうに食べて貰うのが、大好きだからな~。しかもお代わりまで……か。親方が気に入る訳だ」
何だか、聞いていて申し訳なくなるな…。食い意地が張ってただけなんだけど?
「いやあ、貴族の方々は澄ました食べ方をするからなぁ……後、食べ残しとかするだろ?ありゃ駄目だね」
「そうだな、俺達が一生懸命作ったものを残されるとか、嫌だよな…」
「おいっ!そこのデコボココンビっ!油売ってる暇があんなら、野菜の皮剥きでもしろやっ!」
「「へっ、ヘイ親方!!」」
私の近くで喋っていた二人組が、慌てて厨房の奥に去って行く。ナイスタイミング♪親方グッジョブ!
私が近くに誰も居ないのを確認しながら、食べる物を物色して居たら、背後から恐ろしいでダミ声で話し掛けられた。
「コルァァァ!てめぇ誰だ!」
「えっ…と…あの、わ…わた…ぼ…僕ですか?」
「あん?てめぇ以外居ねぇだろうがぁ!さっきから、チラチこっちを窺ってたろぉ?」
あうっ…。バレとりますがな。どうやって誤魔化すべきか?確かこのダミ声……親方と呼ばれてた人だよ。
親方って呼ばれてるからには、一番偉い人だよね?私の話を聞いてくれるかなぁ?
「あのですね……お腹が減りすぎて…ですね…その…………」
ヤバイ、上手い言い訳が思い付かない。焦る私のピンチを救ったのは、またもや私のワガママストマックであった。
ギョググググ~ガルルルル~……クキュウ~………。
親方は一瞬、驚いた後豪快に笑い出した。私は二度目なので、笑わないかわりに今度は恥ずかしくなってしまったのでした。
私が真っ赤になってうつ向いていると、親方は目の端に涙を溜めながら、話しかけて来ます。そんなに可笑しいのかしら……?
「ガハハハハ…口より俊敏に明確な意思を伝えて来やがるなぁ!ガハハ…しょうがねぇなぁ。ほれ、これでも食うかぁ?」
親方が取り出したのは、サンドイッチだった。肉厚のハムに、シャキシャキレタスが挟んである物と、卵とキュウリを挟んであるサンドイッチが、それぞれ三切れずつお皿の上に乗っていて、中々にボリュームがあった。
そう、あった………過去形である。
何故かと言いますと、私がサンドイッチを視界に捉えた直後、まだ親方がお皿を持って居るのにも関わらず、かぶり付いたからである。
それほどにも、私は飢えていたのである。
サンドイッチを飲み物を飲むようにゴクリと平らげて、人心地がついた私に親方は再度聞いて来ます。
「で、結局てめぇは誰なんだぁ?賊…とかじゃ、ねぇよねな?ガハハ…腹ペコの賊何て聞いたこともねぇしな…格好からして……領民かぁ?」
今度こそ大ピンチだったのだが、良いタイミングで先ほど厨房から出ていった人が、大騒ぎで戻って来た。
「おっ親方っ!大変です!」
「なんじゃいなんじゃい。そんなに騒いでよぉ…?どうしたんだぁ?」
「…………またあの愛妾が、親方の作った肉料理を食べたく無いと言ってます!本日は魚料理が良いと、騒ぎ始めました…」
「またかぁ!?この間は魚は嫌だとほざいてたじゃねぇか?あんのワガママ女ぁ~!!」
親方は拳を握ると、勢い良く降り下ろしていた。殴りたいけど、殴れないからストレス溜まりますな…。
私は親方の注意がルルさんの話題になったのを、良いことに厨房から、脱兎のごとく逃げ出した。
ルルさん…貴女は最高ですよ!私の女神か、救いの主か?
ただし、食べ物にケチを付けるのだけは、駄目ですよ!作ってくれた人にも、食べ物にも悪いですからねっ!もし会うことが出来るなら、バシッと言ってやりますよ、ええ。会えればですが…。
私は決意を新に侯爵邸を後にしたのであった。
3DSのステラ○ロウってゲームが、面白すぎます。
面白さを自重してくれないと、私の寝不足が続きます。仕事に行くのが、本当に辛いです…。




