どうすりゃいいんだ
ギィはまだ悩んでいた。
もしアーデルハイドに魔法がきいていたらと想うと、恐ろしかった。
だから、そんなことはないというに(笑。
知らない方は真っ青になっておどおど。
ギィはかわいそうな憂き目と言うか・・・・・・。
「ああ、どうしよう、どうしよう! 僕の責任だ、僕のせいだ」
と悩んだかと想えば、ぐっとげんこつをつくり、
「イヤ待て。そうだ、あのジジイのせいだ! まったく、いらんことをしてくれる!」
もとはと言えば、ギィがじいさんに関わったのが敗因なんだがね(笑。
カンテラ・ランプが開いている窓から侵入した夜風でなびく。
扉をとぎれがちにたたく音がし、ドアノブが回転する。
「だれ?」
ギィが遠慮がちに声をかけた。
「私よ。アーデルハイド」
ギィは口から心臓が飛び出るほど、仰天した。
「何しに来た!」
「忘れ物を届けに・・・・・・」
ギィは大学の本をうっかり公園に忘れてきたことを想い出す。
「そこにおいて、今夜はもう帰ってくれ!」
アーデルハイドは何も言わずに、足音だけを残して立ち去ったようだ。
ギィはゆっくり扉を開き、本を拾い上げ、埃をはらった。
「これからどうなってしまうんだろう・・・・・・」
ギィは、先を想うと不安だった。
手のひらで目頭を覆い、ゆっくり床にしゃがみ込む。
憂き目というか、かわいそうですがまあ、男の性というか。(何
魔法の粉を使うのは、諸刃の剣ですかね^^;