第三章 人生
私のくだらない小説を三章まで読むなんてすごい方ですね
私の人生は本当に真っ暗で不快なものであった。私には江戸川乱歩のような飛び抜けた頭脳も、芥川龍之介のような文学の才も無かった、だが、私は周りとは悪い方向で違っていたようだ。
私は空を見るのが好きだった、夜空は綺麗で鳥は自由に羽ばたき飛び立った、私は空を見る度に「私も飛べたらな、何処へでも逃げられるのに」と思った、実際には死ぬのに夢中になり、1度くらい、生きるのに必死になりたかったと言う願望だった。
「ねぇ、私は死ぬ時飛び降りがいいと思うんだ、どう思う?桐生」
「空を見ながら言うのはよせ、本当に死ぬかと思うだろ」
「桐生」
ふと彼の名を呼んだ、彼と会ったのは桐の花が咲き始めた雨の日だった。綺麗な花は散っていき、一緒に私も散ろうとした。そんな私に、彼は「生きろ」と私に言った。私は震える手で彼に触れた。桐生、その名前の響きが大好きだった。
彼の声は桐生と言う名にピッタリな声だった。他にも綺麗な目も、翼も…彼は、私の欲しかったもの全てを持っていた、私がいくら頑張っても手に入らなかったモノを。自由な空に羽ばたくための翼も、美しい声も瞳も、私が欲しかったものだ、あぁ、神様、なんで私に何も与えてくれなかったのですか?私は欲しかった、幸せになるための鍵が、ただ、欲しかっただけなんだ。
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