一話 : かの子
初心者が作った作品です
どうか悪しからず
【 一人の少女と一人の少年
彼等が出会い、戯れる
その様はまるで月と太陽
二つの神が 出会った奇跡
この様子を見た誰しもが
「 あぁ、ありがたや 」
と答えよう 】
< …幼い頃からそう例えられてきた
別に嫌ではないけれど、そんな大したものでもないの
に。と、六つになる前から思っていた >
「♪〜♪〜
…この花、光丸は喜んでくれるかな?
喜んでくれたら嬉しいなぁ 」
そんな独り言を言いながら、友の来訪を池のほとりで待つ。
水面に反射した自慢の銀髪と紅水晶の様な瞳を見つめていると、いくらでも時間を潰せる気がする。
…流石に自身を褒め過ぎかな?
何て思うと恥ずかしくなり、気を紛らわす為に目的である花を摘む。
この花は、ある人へのささやかな贈り物。
この国で一番、同じ時間を過ごして来たと言っても過言では無い友への贈り物。
『 ふーん
月夜の姫は相変わらず、お綺麗な事でっ 』
「 はぇっ! 陽光…様… 」
気が付くと、贈り相手が真横にいた。
情けない声を出してしまった事が恥ずかしい。
彼の名は光丸。
この辺りを治める方のご子息、そして私の大親友。
『 そんなに改まらなくても良いと言ったろう? 』
「 そっ、それは陽光様も同じ事ですっ!
貴方だって…私の事を名で呼ばず、"月夜の姫"と呼
ぶでしょう? 」
『 う"っ…
それはまぁ…父上達がそうしよと言うからで… 』
なんて言い訳を述べているけれど、結局はお互い恥ずかしいだけ。
出会った時からずっと、父上から " 必ず陽光様とお呼びしなさい " と言われて来た。
多分、彼処も同じ様に言われたのだろう。
そのせいで、この謎の空気が出来上がってしまった。
" 様 " なんて付けているけれど
彼は領主のご子息で、私は帝の遠い親戚。
身分立場はあまり変わらない。
『 …!
月夜の姫、その花はどうしたんですか? 』
「 え、あぁ…その…
陽光様が喜ぶかな、と思いまして… 」
改めて言うと恥ずかしい物がある。
つくづくそう思った。
『 私に? 』
「 だって陽光様、この時期のお花が好きだとおっしゃっ
ておられたので… 」
『 …!
では 、ありがたく頂こうかなっ 』
嬉しそうに笑う姿を見ていると、やはり何度も思う。
彼の笑みは…
私にとって、一番の宝物だ…と。
『 …さて、そろそろ帰ろうか 』
一日中蹴鞠をして息の上がった彼女にそう伝えた。
月夜の姫…魅夜は、他の女子とは少し違う。
普通この年頃なら、貝合わせや雛遊びをする年頃なのに、俺のような男子と、男子の遊びをする。
その反面、彼女はお付きの者よりも出来る事が多い。
琴、川柳、物語を作るのだって上手い。
大人が溜め息を漏らす程の実力だ。
…そのせいで、家では良く思われていないみたいだが。
「 あれ…もうそんな時間になってしまいましたか
急がないと、獣が出てきてしまいますねっ… 」
『 あははっ
それだけは勘弁したい物だ
私の様な元服もしていないただの幼子は、兎一匹を倒
すだけで限界だからな 』
何て長々と話しながら歩いていたら、何時も別れる場所まで来ていた。
『 では、また明日っ 』
「 はいっ…!
また明日、お会い出来る事を楽しみにしています 」
そう述べた後に彼女はお辞儀をしばらくして、急ぎ足で帰っていってしまった。
『 …私も、明日お会い出来る事を楽しみにしています
月夜の姫っ 』
夜空に向かって呟いた後、俺も帰路についた
昔ながらの言い回しを用いています。
もしかしたら意味間違っているかもしれない…




