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もふもふにゃんこ ゴマくんの冒険記  作者: 戸田 猫丸
第3部〜ニャンバリアンの侵略編〜
86/138

第14話〜反撃〜


 リゲルの杖に埋め込まれた宝石が、怪しく光った。すると、マーキュリーさんが呼び出した水に渦巻きが現れて、少しずつ巨大化していく。

 ボクはまた目をつむってみた。


 メイルシュトローム

 水属性

 威力……95

 消費魔力……12

 特殊効果……()()(5%)


 おい、今、不穏な文字が見えたぞ……。

 ボクは思いっきり叫んだ。


「みんな、逃げろ! 飲み込まれるぞ! この渦に飲まれると、死ぬかもしれねえ! 即死だ!」

「ゴマくん! 技の効果が分かるのか!?」

「いいから早く逃げろぉーー!!」


 水の量が倍くらいに増えて、ボクの所にまであふれ出してきた。“暁闇の勇者・ゴマ”に“転身”している時は水に入っても平気ニャンだが、メンタル的には無理だ! トラウマがぶり返す!

 ってことですぐさま逃げようとしたが、ボクもソールさんたちも、みんなあっという間に、波しぶきを上げながらあふれる水に飲み込まれちまった。

 やめろ、溺れた記憶が……!!

 メルさん、じゅじゅさん、ルナは、ずっと遠くにまで逃げているのが一瞬だけ見えた。落ち着けボク。“暁闇(ぎょうあん)の勇者・ゴマ”は素早く泳げるから、溺れる心配は無えはずだ……!

 クソ、まずい。大渦が唸りながら迫ってくる!


「これで、星光団も終わりだ。やれ、スピカ!」


 デネブの低い声が聞こえたすぐ後、木の枝に立っているスピカが、持っている機関銃を水面に向けるのが見えた。


「へっへーん。ここにウチの【電撃銃】を撃てば、水は電気を通すさかい、一網打尽(いちもうだじん)やな。あはは、ほな、行くでぇー!」


 クソ! 早く母ちゃんたちを助けねえと!


「みんな、諦めるな!」

「手を握って! 水から脱出しましょう!」

「クソォ! 俺は水に弱い! 力が出ねえ!」

「無……無ーー理ーー!!」

「……諦めるんじゃないわよ」


 母ちゃんたち5匹は、激しい水流にもてあそばれている――。


発射(ファイヤ)ー!!」


 スピカが叫んだ。

 間に合わなかったか……母ちゃん――!

 

「【リフレクト・ガード】」


 ビシャアアンと、近くに雷が落ちたような破裂音が聞こえた。青白い光がビカビカと点滅し、視界を覆った。

 母ちゃんたちは――!


「うわ! 防がれてもうた!」


 ……無事だ。

 ヴィーナスさんのおかげだった。

 水から必死に顔を出し、金色に輝くステッキを構えたヴィーナスさんが、ステッキと同じ色の光の板を、空中に張り出している。光の板が、電撃を防いでくれたみてえだ。

 

 大量の水が、一瞬にして消えた。


「うおっ!?」


 ボクは地面に尻餅をつく。ソールさんたちも、ドサドサっと地面に落っこちた。

 見ると、リゲルの杖から光が消えていた。魔力が尽きたのか? リゲルは戸惑ってるみてえだ。


「……今だ」


 ボクは、リゲルとスピカに意識を向けて、もう一度目をつむってみた。


 大海の星 リゲル サバトラ♂ Lv.30

 魔法戦士

 属性……水


 体力 180/322

 魔力 18/68

 攻撃力 80

 防御力 110

 魔法攻撃力 102

 魔法防御力 95

 素早さ 75

 

 耐性……火

 弱点……雷


 必殺技……

 メイルシュトローム



 暁光の星 スピカ 種別不明♀ Lv.30

 狙撃手

 属性……光


 体力 140/220

 魔力 0/0

 攻撃力 75

 防御力 75

 魔法攻撃力 0

 魔法防御力 85

 素早さ 163


 耐性……無し

 弱点……闇


 必殺技……

 未習得


 よしよし、少しずつステータスを見るコツをつかんできたぞ。

 さあ、潰すか。もうボクは我慢ならねえ。周りを見て戦う? んな事考えてニャンか、いられねえぜ。

 ボクは、“暗黒剣・ニャインライヴ”を構えた。


「よくも、舐めたマネをしてくれたニャア……!」

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