始まり
奇妙な男と出会う貴方。
彼のテレビで見るお話を、貴方はどう思うのだろう?
歪んでしまった虚しい人々のお話。
貴方の前に男が立っている。
男の容姿は、左に白髪と
右に黒髪が分かれる奇妙な髪型をしており、
瞳はぐるぐると線を描いた金色の目。
そして男の後ろにはテレビが本のように、
たくさん並べられており映像が映し出されている。
貴方は戸惑う事だろう。
それを見た男が口を開く
[ようこそ。観測室へ]
ここを観測室と呼んだ男は続けて話す
[ここへ来るのは初めてかな?]
これは貴方が分かることだ。
[それとももう来た事があるのだろうか?]
[では改めて観測室ルールを教えよう]
男は人差し指立てて優しく笑う
だが
実際は気味の悪い顔に見える事だろう。
[私の観測室から出ない]
私のということは彼の場所ということだろうか?
[君が来たことは他の者達知り得ないのだよ。
君を追い出す者も、いるだろう。]
男は一呼吸置き
[用心する事だ。]
男が改めてこちらに目線を向け優しく笑った
2度目の笑みはとても柔らかいものだった
[しかしそこには私の友もいてね]
、、、、やめてくれ。
[もしも会ってしまった場合は仲良くしてほしい]
[彼女は孤独になってしまった、私は彼女と仲違いしてしまってね、、少し心配なんだ。]
男の笑みが消える
[さぁそろそろ観測しなければならない、、が]
男は貴方を安心させるため少し笑う
[戸惑うことはない、見て慣れるよ。]
男の後ろのテレビがぷつんと切れた
そして映像が切り替わる
映像では女の子がベランダに座っている。
そして男の声がするーーちゃん。ご飯できたよ!
この子の親だろうか?ご飯ができたと女の子を呼び出しているようだ。
女の子が分かったと返事をし、、、
女の子がいなくなった。