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白亜の町に死す ドラマツルギー  作者: 若庭葉
第二章:ザ・サギヌマ・マーダー
12/42

花の絨毯

「ま、そらそうか。どうにか想像で補うしかなさそやな。──てなわけで、もう少し詳しく聴かせてもらえますか? 事件当時の様子について」

 二本目の煙草を唇に挟み、田花が言う。どうやら松谷とは違い、本気でこの謎に取り組むつもりらしい。

「まず確認なんですが……事件当時、屋敷内には久住さんと紫苑さん、それから家政婦さんの三人しか、いてへんかったんですね?」

「そうです。元々、別荘にはご家族みなさんで滞在されてはったんですけどね。あの日はそれぞれ、ご用事があったそうで……私たち三人で、留守番をすることになったんです」

「で、久住さんと紫苑さんが二階におった時、犯人が押し込んで来た、と。そういえば、事件の直前に悲鳴を聞いたそうですが、それはやはり、家政婦さんの?」

「はい。高部さんは、それまでリビングで編み物をしてはったそうで……突然、キッチンの方から物音が聞こえたので、様子を見に行ったところ、鉢合わせてもうたわけです。勝手口の鍵を壊して、屋敷に侵入したあの男と」

 家政婦の高部は、すぐさま非常事態を報せるべく、紫苑たちの元へ向かった。「勇気がありますね。自分が撃たれるかも知れんのに」と、松谷は素直に感心する。

「ですね。当時まだ二十歳(はたち)そこそこやったはずなのに、立派ですよ」

「お二人のところへ向かった家政婦さんの後を追って、犯人も二階に上がった。そして、紫苑さんの姿を見つけると、躊躇うことなく頭を撃ち抜いた──紫苑さんは、額を撃たれたんでしたね?」

「ええ。ちょうどおでこのど真ん中を……」

「一発で急所に命中させる辺り、犯人は相当拳銃の扱いが達者やったようですね。というか、全体的に手際がよすぎる。人を殺し慣れとったんか?」

 最後は独白するように呟き、田花は紫煙を燻らせる。この意見には松谷も同感であったし、実際間違ってはいなかった。

「そうやったみたいです。警察が犯人やと断定したのは、虻田(あぶた)幸男(さちお)という名前の筋者でした。虻田はアメリカに伝手があったとかで、拳銃の扱いにも長けとったそうです」

 虻田はその銃の腕前を活かし、殺し屋のようなことをしていたという。鷺沼家の事件の他、数件の殺しに関与したと目されており、それが事実であれば、人の命を奪うことに慣れた、凶悪犯だと言える。

 また、虻田は当時の日本人としても、小柄な部類だったらしい。が、膂力や身体能力には優れていたのだとか。後ろ暗い仕事を始める以前は、サーカスに所属していた時期もあり、空中ブランコや綱渡などの体を張った曲芸を、十八番(おはこ)にしていたそうだ。

「残念ながら、警察が虻田に辿り着いた時、彼はすでに、自ら命を絶った後でした。なので、犯行に至った経緯──誰かに金で雇われていたのか、それとも個人的に鷺沼家を恨んどったのか──や、どうやって密室から抜け出したんかなど、今もわからんことだらけです」

「先ほど、警察は虻田が犯人やと断定したと仰っていましたが、具体的な証拠はあったんですか?」

 あったのだろうとは思いつつ、松谷は尋ねる。案の定、依頼人は「ええ」と頷いた。

「虻田が拳銃を用いて自殺しとったこと、目出し帽やデイパックなんかの犯行道具を所持しとったこと──そして何より、紫苑お嬢様のものと思われる()()()()()が、虻田の自宅から発見されたことが、決め手でした」

 久住はわずかに顔を歪ませた。まるで、自分の体が切りつけられたかのように。

 発見された人体の一部とは、両の手脚だった。

「つまり、虻田は犯行後、持ち去った死体をバラバラにしとったわけですか。けど、そんならなんで、自分の家で保管しとったんや? わざわざ解体したのなら、どこか遠くに運んで遺棄するなり、隠すなりしそうなもんやけど」

 田花の言う通りだ。他の犯行道具もそうだが、多くの証拠を手元に残していた理由がわからない。

 あるいは、初めから死ぬつもりでいた為、隠す必要がなかったとも考えられるが……。それならば何故、死体の大部分が未だ発見されないままなのか。犯人がどこかに隠したからに他ならないのだが、そうなると、余計に手足だけを自宅で保管していたことに、疑問が生じる。

「さあ、何か意味があったんでしょうか?──虻田に関することや、当時の捜査状況については、私にもようわかりません。ですが、ちょうど話を聴くのに打ってつけの人がいてます」

 そう言うと、久住は上着のポケットから財布を取り出し──その中からさらに、破り取ったメモ帳のページを一枚出して、田花に渡した。

「当時、この事件の捜査に参加しとった刑事さんの住所と、連絡先です。私も少なからず面識のある方なので、調査にも協力してもらえると思います」

 元刑事の名前は「梶間」というらしい。また、メモの下の方にはもう一組、住所と電話番号が記載されていた。先ほど話に上がった、高部という元家政婦のものだ。

「ありがとうございます。こんだけお膳立てされとんのやから、ビシッと解決せなあかんなァ。なあ、パイセン」

 容赦なく二の腕を引っ叩かれ、松谷パイセンは思わず舌打をしかけた。確かに、それなりにバックアップしてもらえているようだが……だからと言って、五十年も前に起きた事件を今更解決できるとは、少しも思えない。

「引き受けた以上、可能な限りやってみるつもりです。……ただ、できればこれだけは、教えてください。久住さんは、どうして今になって、事件を調べ直したいと、お考えになったのでしょう? 先ほどは『お嬢様の無念を晴らしたい』と仰っていましたが……たとえ事件の真相が明かされたところで、その望みが叶うとは思えません」

「それは……」

 松谷の問いに、依頼人は何故か表情を翳らせる。どうやら、答え方に悩んでいるらしい。

 松谷は、久住の言葉を待っていた──のだが、それは同僚に引ったくられてしまった。

「んなもん、密室の謎を解き明かす為に決まっとるやないか。ね? 久住さん」

「まあ、そっちも気にはなりはします」

「ほれみろ。──じゃ、そろそろその辺の話を伺いましょか」

 どうやら、田花が本当に興味を抱いていたのは、密室の謎──もっと言えば、その奇妙な状況を作り出したトリックであったらしい。明らかにこれまでにも増してハイになっており、松谷にとっては、不快なことこの上ない。

「現場になった部屋で、犯人が出入りできたんは、二箇所──廊下に出るドアと、ベランダに繋がる扉だけやった。そうですね?」

「え、ええ。他にも窓があって、()()()()()()()()()()()んですが、そちらから逃走したとは、ちょっと考え辛いので」

「はァ⁉︎ 窓開いとったんかい!」

 田花が頓狂な声を上げる。

 しかし、あながち大袈裟なリアクションとも言い切れないだろう。密室殺人のトリックに手をつけようとした矢先、全ての前提を否定するような事実が、告げられたのだから。

 田花の声量に圧倒されたのか、何故か久住の方まで戸惑った様子で、

「は、はい。私たちがお部屋の中をもう一度確かめた時、二つある窓のうちの一つが、()()になっとりました」

「……ほんなら、密室でも何でもないやないですか。絶対そこから逃げただけやし。はっ、しょーもな。あーあ、やっとオモロそうな依頼が来たと思ったのに、これじゃ期待外れやわ」

 露骨に落胆する後輩を見て、松谷は呆れると共に安堵した。これで田花が興味を喪失(うしな)ってくれれば、何事もなくこの依頼を断ることができる。

 が、しかし……久住の次の発言により、松谷の望みはあえなく砕け散る。

「それが、そう簡単な話とちゃうんです。その窓から誰かが出入りしたとすると、矛盾が生じてまうんですよ」

「矛盾、ねェ……。ま、一応聞きますけど? あー、かったるゥ」

「すみません。──矛盾というのは、窓のすぐ外に花が咲いとったことです。確か、ブーゲンビリアという名前の花で、それはそれは見事な咲きっぷりでした。ベランダの端にプランターが置かれとったんですけどね、そこから伸びた幹がベランダの大半を覆い尽くして、手摺りから溢れ出しとったほどです」

「いやいや、そんなバカデカい花なんて……あるんすか?」

 これには松谷も半信半疑だった。その為、依頼人に断りを入れてから、スマートフォンで調べることにする。

 ブーゲンビリアは、種類や育て方次第で、七メートルにまで成長することもあるらしい。検索結果に上がった画像の中には、民家の屋根や壁を覆い隠してしまうほど、茎を伸ばすものもあった。久住の口にした「溢れ出す」という表現も、決してオーヴァーな物ではないようだ。

「……なるほどね」横から松谷のスマートフォンを覗き込んでいた田花が、得心したように呟く。「これなら確かに、久住さんの言うような状態に育つ、かも知れませんね」

「納得していただけてよかったです。──それで、話を戻しますが、窓から外に出ようとすると、どうしてもそのブーゲンビリアの上に、下りなくてはならないんです。にも拘わらず、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

「ははあ、言いたいことがわかりましたよ。つまり、この事件は『足跡がないタイプの密室』ってわけや」

 どうやらそうらしい。現場を取り囲む積雪や泥濘みの代わりに、敷き詰められたブーゲンビリアの花によって、密室状態が成立してしまったのだ。

 ──言うなれば、「花の絨毯」か。

「一応、ベランダに出る扉の前の、わずかなスペースだけは、花の侵食を免れとったんですが……問題の窓からは、一メートル以上も離れとりました。位置関係としては、窓の目の前にブーゲンビリア、そして窓から顔を出して左手を向いた先に、花に覆われてへん空間がある感じです。窓の枠に足をかけた窮屈な体勢になる以上、さほど遠くへは飛べんかったでしょう。──何より、扉のある方とは、フェンスで仕切られとりました」

 このフェンスは、ブーゲンビリアが野放図に伸び、ベランダに出入りできなくなる事態を防ぐ為、後から設置されたらしい。では、花の世話はどうしていたのかというと、フェンス自体にも扉が備わっており、そこから中に入って水をやったり、剪定をしたりしていた、とのこと。さながら窓の外に、小さな温室があるようだったと、久住は付言する。

「つまり、花に侵食されてへん場所まで、窓からジャンプすることもできんかった、と」

「ええ。ついでに言いますと、フェンスに飛び移ったという可能性も、考えられません。やはり、窓から飛び移るのは難しいでしょうし、屋根とフェンスの間に隙間はありませんでしたから、飛び越えることも不可能。それならフェンスにしがみついたまま、ベランダの手摺りまで、移動できたかというと……」

「無理でしょうな。いくら虻田が元サーカス団員やろうと、犯行道具の入ったリュックと、人間の死体を運びながら、そんな芸当できるはずあらへん」

「そういうことです」

 そもそも、そこまでして花を踏まずに逃げようとする意味がわからない。

「……なるほど。こら確かに、密室状態やと言えますわ」

 完全にモチベーションを回復したらしい田花は、「やるやないですか、久住さん。見直しましたよ」と、どこ目線なのかわからない賛辞を贈る。

 松谷の目論見は外れてしまったわけだが……まだ、諦めるには早い。どうにかして、この密室の穴を指摘できれば、今度こそ田花がやる気を無くしてくれる、かも知れない。

「久住さんたちが廊下に追い出されてから、宗介会長らが帰って来るまでの間、ホンマに誰も、現場に出入りしてへんのですか? 疑うわけやないですけど、たまたまお二人が気づかんかっただけってことは?」

「断言できます。気づかんはずありません。もちろん、視界が塞がてはいましたが……それでも、お部屋のすぐ真ん前に転がされとったんです。ドアが開いたかどうかくらい、さすがにわかりますよ。何より、ピアノの演奏が、ずっと続とりましたから」

『猫踏んじゃった』か。殺人現場で狂ったように鍵盤を叩く覆面男の姿を想像し、松谷は今更のように悪寒を覚えた。

「それと、あの演奏が録音されたものやった、ということも考えられません。これは私の感覚なので確かな証拠とは言えんかもですが、音の響き方が、カセットや何かに収録されたものとは、全然違っていました。テンポはめちゃくちゃでしたけど、その場で人間が演奏しとったことは、間違いありません」

「五十年前でしたら、録音できる媒体も限られとるでしょうし、生演奏さながらの音質を再現できるとは思えませんね。──窓がアカンのなら、廊下に出る方のドアはどうかと考えたんですが……見当違いやったようです」

 そもそも、何らかの音源が残されていれば、久住らが室内を見て回った際に、発見しているはずである。

 加えて、ピアノの音が鳴っている間にドアが開閉されたなら、音量が変わる──ドアが開かれた瞬間だけ、音が大きくなる──はずなので、やはり久住と家政婦が廊下に出た後で、現場に出入りした者はいないと考えるべきだ。

 松谷の頭の中で、白い旗が翻る。降参だった。ドアには鍵がかかっておらず、窓に至っては全開にされていたというのに、そこにピアノの音色とブーゲンビリアの絨毯が加わるだけで、ここまで堅固な密室になるとは。

「ピアノの音が鳴り止んでから、久住さんのお父さんが部屋のドアを開けるまでのごく短い間──せいぜい一、二分と言うてはりましたね?──に、犯人は煙の如く消えてもうたわけや。紫苑さんの死体を連れて。……ヒヒヒ、いったいどんな手を使(つこ)たんやろなァ」

 さも愉快げに笑いながら、田花はまたしても、煙草に火を点けた。

 それでも松谷は諦めきれず、ダメ元で尋ねる。

「ベランダに出る扉には、中から鍵がかかっていたそうですけど、見間違いなんてことは……」

「それもありません。私一人やったら自信を持てんかったと思いますが、他の人たちも確認していますから。──さっきも言いましたけど、サムターンのツマミはちゃんと横を向いとりました。外開きの扉やったんですけどね、ハンドルがあって、その上っ(かわ)にサムターンがついとるタイプでした。すぐ外はベランダなので当然ですが、鍵穴はなく、中からしかかけられんものです」

 また、開け放たれていた窓についても尋ねると、こちらは一般的なクレッセント錠だという。

「ところで、部屋を出る前と後で、何か変化はありませんでしたか?」

 田花の問いに、久住は少しの間、考え込んだ。

「そうですねぇ、一番の違い言うたら、犯人の姿と、お嬢様のご遺体が消えとったことですが、それ以外ですと……。ピアノの鍵盤が、血で汚れとったことですかね。犯人の指先についとったもんが、演奏するうちに移ったんでしょう。それと、例の窓の方にも、同じように血が付着しとりました」

「窓のどこに、血がついとったんですか?」

「クレッセント錠と、手前の窓ガラスです。犯人が窓を開けた時についたんでしょうね。当たり前ですけど」

 ちなみに、カーテンは元々開かれていた為、そちらには血がついておらず、少々湿っていた程度だったらしい。

 ともあれ、鍵盤にせよ窓にせよ、ただ犯人が血のついた手でそこに触れたという証左に他ならない。さほど重要な手がかりとは言い難いと、松谷は断じた。

 ここで再び、田花が質問者を買って出る。

「他はどうでしたか? 部屋を出る前よりどこかが汚れとったとか、物の配置が変わっとったとかは?」

「いやぁ、特にそういったことはなかったかと。カーペットに濡れた足跡が一組残されとりましたけど、まあ、これはあの男が歩き回った時についたもんやろうし……」

「ピアノの音は、どれくらいの時間、続いとったんでしょう?」

「あの時は混乱しとったので、正確にはわかりませんが……おそらく二、三十分ほどやったと思います。これは、後になって高部さんから聞いたんですがね。元々、宗介様のご用事は、十九時頃に終わる予定やったそうです。そして、犯人がお屋敷に押し込んで来たんが、十八時半を過ぎた頃やったので、だいたいそれくらいの時間になるかと」

「その間、演奏は全く途切れんかった?」

「ええ。多少もたついたりトチったりしても気づかんかったでしょうけどね。低い音と高い音を行き来しながら、異常なテンポで弾き続けてましたよ」

 松谷は改めて考える。犯人は何故、自分が罪を犯した現場で、『猫踏んじゃった』を弾かなければならなかったのか、と。普通ならば、犯行を終えたのだから、即座にその場を立ち去るか、あるいは目撃者の口封じを優先しそうなものだ。

 ──高部って人と久住さんは、タオルで目隠しをされ、ガムテープで手足の自由を奪われた。すぐに警察に通報されんようにそうしたんたやろうけど、そこまでしてなんでピアノやねん。これが強盗目的の犯行で、金品を物色しとったんなら、まだわかるけど……。

 念の為、久住に確認してみるも、何かか盗まれていたという事実はなかった。そもそも、現場となった部屋には──グランドピアノを除いて──高価な品は、置かれていなかったそうだ。

 その後も、二人は幾つか質問を放ったが、新たな発見を得られるには至らず。ひとまず久住の連絡先と住所を控えさせてもらったところで、この場はお開きとなった。


 ※


 松谷と田花が元家政婦の住まいを訪れたのは、依頼を受けた翌日──四月七日の、午前十時頃だった。

 久住が帰ってすぐ──始末書の作成をさらに後回しにして──、高部と梶間に連絡を取ったところ、両名供、調査への協力を快諾してくれた。

 二人は松谷の運転する社用車──所長の美杉が知人から破格の値段で買い取ったという、古い型のセンチュリー──で、目的地を目指す。本当は電車を利用して移動する方が平易ではあるのだが、梶間の家にも向かわなければならない都合上、車の方がハシゴがしやすいと判断したのだ。

 ステアリングを握ること、四十分と少々。二上山(にじょうさん)の西側に位置する田舎町の一隅に、事前に聞いていた外観の家屋を、発見することができた。

 生垣に囲まれた庭を持つ年季の入った邸宅で、壁の所々がトタンで補修されていたり、屋根瓦の一部が剥がれたまま手つかずだったりと、広さは申し分ないものの、お世辞にも見映えがいいとは言い難い。

 適当な位置にセンチュリーを停め、二人は砂利の敷かれた庭へ降り立つ。そして、玄関の呼び鈴を鳴らそうとした時、松谷は傍らにある表札の文言を目にし、伸ばしかけた手を止めた。


 《神薇薔人教団 総本部》


 何と読むのか、その時にはわからなかった。

 しかし、厳しいその言葉が、何らかの宗教団体の名称であることだけは、松谷にも、瞬時に察せられた。

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