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三巻(二十三)
通過儀礼(五)
初冬[一月]二十日、法務監どの[トオドジエ・コルネイア]の発議により、薔薇園[執政府]で執政官[スザレ・マウロ]の大公任官について評議があった。
執政官は再三固辞したが、大公任官が国主[ダイアネ五十五世]の求めるところであることを聞かされると、三月に入り、ついに折れた。
同時に、執政府の中で、法務官どのが執政官の後任に押され、執政官スザレ・マウロは控えめに反対したが、鳥籠[宮廷]の意向もあり、法務監どのが次の執政官に内定した。
執政官の大公任官について、遠北公[ルファエラ・ペキ]は積極的に、近北公[ハエルヌン・ブランクーレ]と東州公[エレーニ・ゴレアーナ]、[タリストン・]グブリエラは消極的に賛同した。内心、思うところがあったかもしれないが、苦境に立たされていたグブリエラには、西南州と事を構える余裕はなかった。
遠北州のゼルベルチ・エンドラは、その同意を求められなかった。
近西州に入れないでいた、薔薇園の傀儡の近西公[ウリアセ・タイシェイレ]は、当然、賛同した。




