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三巻(十二)

蜃気楼(十二)

 サレの説得を受けた、バージェ候[ガーグ・オンデルサン]は態度を軟化させ、南州[西南州および東南州]軍の補給地として、バージェを使用することに同意した。

 また、自身は参加しないが、いくさに乗り気な長子ホアビウに一軍を率いさせることも約した。

 これらの約定を結ぶ条件として、道案内役としてサレの一隊をいくさに参加させることを候が条件に挙げたところ、[タリストン・]グブリエラやモウリシア[・カスト]は難色を示したが、執政官[スザレ・マウロ]が押し切り、サレの従軍が決まった。


 西征を行ううえで、遠西州のゼルベルチ・エンドラの動向が気になったが、こちらは法務監どの[トオドジエ・コルネイア]がエンドラとの交渉を成功させた結果、今回のいくさについて、遠西州に中立を守ることを約束させ、お互いに人質を交換した。

 なお、執政官はそのような交渉自体をエンドラと行うことに反対していたうえに、事後報告で人質の交換を知らされたので気分を害したが、交渉を担当した法務監どの自身が人質として遠西州へ出向くことを申し出たので、気勢をそがれ、彼への(しっ)(せき)は軽いものとなった。

 執政官のエンドラに対する(てき)(がい)(しん)、相手の存在を認めない心持ちはかくのごとしであった。


 みやこびとの目もあるため、候を通じて近西州に降服を勧める使者を送ったが、コイア・ノテの嫡孫ケイカを薔薇園[執政府]に差し出させ、ロアナルデ・バアニが州馭使となる条件は、バアニにより一蹴された。


 これらの動きにより、西征の実施が決定され、前回と同じく、盛夏[八月]二十五日に馬ぞろえを行い、公称十万の大軍が、近西州州都スグレサへの進軍を開始する手はずとなった。

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