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四巻(十二)

南衛府監(三)

二、スラザーラ式目の発布


 コステラ=デイラにて生活するうえで、守るべき事柄を明文化し(※1)、公女[ハランシスク・スラザーラ]の名で広く平民に知らしめた。また、役所に行けば、だれでも式目を(えつ)(らん)できるようにした。

 サレは、最初から完璧な式目をつくろうとはせず、まずは、慣例をなるべくそのまま明文化して、なにをすればどのような罰を受けるのかわからず、不安がっていた平民を安心させた。その後、実際の運用の状況を見、また、平民の代表の意見も聞いて、式目の加筆修正を行った。その際は、近北州のブランクーレ式目を参考にした(※2)、



※1 守るべき事柄を明文化し

 ムゲリ・スラザーラも様々な決まりを定めたが、それまでの慣習に従い、明文化はしなかった。このため、コステラ=デイラの民は、どのようなことが罪とされ、それに対して、どのような罰を受けるのか、全体を把握することができないままでいた。

 また、裁判をする者によって、刑罰の軽重がばらばらなうえ、権力者の介入も日常茶飯事であった。これもサレは改めた。


※2 近北州のブランクーレ式目を参考にした

 この行為は、「法が趣味」と公言していたハエルヌン・ブランクーレを大いに喜ばせたが、逆にスザレ・マウロの感情を大きく害した。

 このようなサレの行った法の整備に、スザレおよびモウリシア・カストは感心を抱かず、コステラ=ボランクの法整備は旧態依然のまま放置された。

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