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真面目な彼は、何でもバカ正直に言ってしまう男だった!?

作者: 七瀬






“真面目な彼は、何でもバカ正直に言ってしまう男だった!?”





・・・つい3日前、彼から衝撃的な事を私は言われる。



『ごめん、“俺、南帆以外の女性と浮気した”』

『はぁ!? 今なんて?』

『“浮気したって言ったんだよ。”』

『アンタ、本当にバカなんじゃないの? 何、バカ正直に言ってんのよ!』

『俺は嘘がつけない男だから、どうせバレるなら今言った方がいいと思って。』

『このクズ男!』

『えぇ!? なんだよ、正直に言ったのに......。』

『そんな話を聞かされた私の方が辛いでしょ!』

『・・・でも本当の事だし。』

『だからアンタはクズ男なのよ!』

『・・・もう、怒り収まった?』

『うるさい!』





私は腹が立つやら悲しいやらで、涙がその日1日止まらなかった。

私は彼の事が本当に好きだし、こんなカタチで彼に裏切られるとは

思ってもみなかった。



・・・だからといって、そんなに簡単に別れられない!

でも? 彼を許す気にもなれない私。




気持ちの整理がつかないままでいると?

私が何も言わない事をいいことに、“彼は私が許したと思い込んでいた”




『なあ、南帆は俺のどこが好き?』

『アンタ、“バカなの?”』

『はぁ!?』

『“私はアンタを許したつもりはないわよ!”』

『でも別れる気もないんだろう。』

『・・・な、なによ! その自信満々の言い方は!』

『南帆は俺の事が好きだからな!』

『そのバカ面なんかもう見たくないわ!』

『えぇ!? 怒ったの? 悪かったよ、俺もバカ正直に言い過ぎた!』

『その言い方が、ムカつくのよ!』







・・・でも? 彼の読みは当たっている。

私は彼の事が好きだし、彼と別れられないと私自身がよく分かっていた。

彼はどこかで私が浮気したぐらいで別れないと高をくくっているのだ!

私も腹が立っているが彼と離れたいとか別れるといった考えにはなれない。

私の性格を知った上で、ひょっとしたら? 彼は浮気をしたのかもと考えたが

彼は何でもバカ正直に何でも私に直ぐに言う。

私の気持ちなんかこれっぽっちも考えてない彼。

どんな事でも私が受け入れてくれるとでも思っているのか?

なんだか無性に腹が立って、男友達に浮気相手のフリをしてもらい

彼に仕返しすることにした。




『ごめん、“私も浮気したの。”』

『はぁ!? それは俺への腹癒せか? 絶対に許さない! 今すぐ俺と

別れろ!』

『はぁ!? 自分が先に浮気しといて何都合のいい事言ってんのよ!』

『ふざけんな! “男の浮気と女の浮気を一緒にすんな!”』

『・・・やっぱりただのクズ男じゃん!』

『浮気した女が何言ってんだよ!』

『嘘よ! 私は浮気なんかしてないわ!』

『・・・えぇ!? 本当のなのか?』

『当たり前じゃない!』

『なんだよ、ビックリさせんなよ!』

『“今のでよく分かったわ! ただのバカ正直じゃなくて! 腹黒い性格の

男だってよく分かったわよ!”』

『浮気してないなら別れる必要はないだろう。』

『じゃあー私からアンタをフッてあげるわ!』

『浮気してないならもうこの話はなかった事でいいじゃないか。』

『アンタの腹黒さを目の当たりにして私も目が覚めたわ!』

『だから俺が南帆を許すって言ってんだろう!』

『私がアンタが嫌いになったのよ!』

『俺は別れないからな!』

『キモイんだけど。』

『俺は南帆じゃないとダメなんだよ。』

『私が無理! 今すぐ別れるわ!』

『そんな事言うなって。』

『私と別れたら好きなようにできるんじゃないの? 私はアンタの事なんか

ホントうんざり!』

『・・・南帆、』

『もう名前も呼ばないで!』

『そんな言い方するなよ。』

『じゃあね、ばいばい!』

『・・・・・・』









バカ正直なんだと思っていた彼は本当は腹黒い男だった!

私は彼をどこかで信じていたのに、完全に裏切られていた。

バカ正直に言うからといって決して“イイ人”という訳ではない!

彼は完全に悪い男だった。

彼と結婚する前に、彼の“本性”が分かって良かった。

次付き合う男性ひとは本当に“バカ正直”な男性ひとでありたい。



最後までお読みいただきありがとうございます。

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