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潜夢士  作者: 藤咲 乃々
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本部

4月6日、本部に赴いた。

ノックして総司令官室に入る。


総司令官 獏 良治(ばく よしはる)

BAKUの現トップ。

会社で言うところの社長だ。


「香織、久しぶりだな」

見たところ総司令官室には獏さんしかいない。

まだ奴は来ていないようだ。


「お久しぶりです、総司令」

「2人の時はやめてくれ。どうだ司令官になって3年目に突入した感想は?」


私が司令官になったのは3年前のこと。


「いやー大変ですね。私は現場向きだから見てるだけなのはウズウズします」


「香織のことだから抜け出して現場に行ってるんだろうな」

「よくお分かりで...」

察知した魘魔を1人で倒しに行ってるなんて口が裂けても言えない...


「後で報告が」

「ああ、私も聞きたいことがある」


総司令官室のドアがノックされた。

奴が着いたようだ。

時計を見ると1105を指している。


「失礼します。お、これはこれは教育の行き届いていない特攻部の八神司令じゃないですか」

入室早々、嫌味を言われる。


「5分以上の遅刻ですよー。総司令を待たせてるんだから、まずは謝るのが常識じゃないですか。機本さん?」

奴の方を振り返ることなく返事をする。


「そいつはすみません。いやー開発が大変でして...」

この人、本当に常識がない。

今度は忙しいアピールをし始めたよ、これじゃあアピールのついでに謝罪じゃん。


「大変ですねー、ロボット相手じゃ」

「人間のように規律を破らないので精神的には楽ですよ」

なんでこんなに突っかかってくるんだろうか。

それに対抗する私も私か。


「結局、動かしてるのは人間なので変わらないと思いますけどね」


メガネと機械に囲まれすぎて人間の世界の常識がわからなくなったのだろう。

それは仕方ないな、可哀想に...


「なんか失礼なこと考えてるだろ」

「ゴホン、機本くん報告してくれるかな」


獏さんが機本に報告を促したが、見事なまでにロボットの話しか出てこない。

微笑みながら聞いている獏さんだけど、絶対内容は頭に入ってないと思う。

獏さんも特攻部出身だから...



「次、八神」


「試験を実施して28名が入団しました。師団発表を4月3日に行った後、レベル3とレベル1の悪夢が出現しましたが死者なし」

ざっとこれまでの出来事を報告する。


「おいおい、大事なところが抜けてるじゃないか。潜夢していた新人が夢現者と接触したってな!」

やっぱり見られてたか...


「接触した新人は無事だったのか?」

「はい。ですが、新人1名と如月が負傷したと報告を受けています」

新人も叶人も大した怪我じゃないのが唯一の救いだ。


「そうか...」

「今後、新人合宿で規律の部分を叩き込んでいく予定です」

「ご苦労。今後もよろしく頼む」

獏さんからのお叱りもなく終わった。


「失礼します。あれぇ帰らないんですか?」

「まだ報告がありますので」


機本が部屋から出て行くと、一気に疲れが押し寄せてきた。



「部屋に2人分の食事を頼む」

獏さんが昼食の手配をしている間に私も連絡をいれる。


「あ、私。昼なしで...ごめんなさい」

寮の食堂に連絡しておかないと後から怒られてしまうのだ。

多分もう遅いけど...

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