西宮の反応
「中邑くんは香織に弟子入りを申し込んだそうだね」
総司令官にいきなり名前を呼ばれた。
八神さん、こんなことまで報告してんのかよ。
「はい。しました」
断られたけど...
「この任務が無事終わったら、私が君達の稽古をつけよう」
なぜ総司令が?
どちらかと言うと八神さんに見てもらいたいんだけど...
「あ、ありがとうございます!!」
隣の西宮が大きな声を出しながら直角になるほど頭を下げた。
つられて俺も頭を下げたが、俺には分からないことがあった。
西宮はなんで嬉しそうな顔してんの?
はっ...!
もしかして俺のペアは“枯れ専”というやつなのでは⁉︎
「え、大丈夫ですか?予定とか...」
「まあ、なんとかなるだろ」
団長も珍しく慌てているように見える。
四辻師団長と目が合ったと思ったら勢いよく顔を背けられた。
「香織、説明してやって...中邑がすごい顔してるから」
窓の方を向き、肩を揺らしている。
八神さんはそんな四辻師団長を見て呆れたように肩をすくめながら「獏さんは私達の師匠なのよ」と言った。
総司令官が幹部達の師匠であり、その人に稽古をつけてもらえる...⁉︎
そんなの、つけてもらうしかないじゃん!
西宮が嬉しそうなのも納得だった。
「俺も頑張るんでお願いします!」
「獏さん...ちなみに私も...」
「ん?香織は自分の身を案じなさい」
総司令官に笑顔で断られてショックを受けている八神さん。
八神さんも受けたいと思う稽古なんて強くなれるに決まってる。
この時は任務を遂行させることしか頭になくて、総司令官が八神さんに言った言葉なんて気にも留めていなかった。




