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潜夢士  作者: 藤咲 乃々
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本物

最終日にもなると特攻部での仕事に想いを馳せる期間だったと悟りを開いた。


現在3時間の集中タイムが開催されているが、いつもの生活が戻ってくると他の隊員達も浮かれているのが伝わってくる。



突然、科学部の扉が開いた。

扉の方を見ると全身黒づくめで顔を隠している男が数人入ってきた。


「大人しくしろ」

手には拳銃の様なものが握られている。

最初はみんなが注目した。


しかし、麻子の拳銃を見慣れているので“どうせ偽物だろ”と誰も本気にせず普通に業務に戻った。


「ここは一般の方の出入りは禁止と「うるせぇ!」」

バンッ

女性隊員が話しかけると男は上に向かって銃を発砲した。


天井に弾丸がめり込み穴が空いている。

銃が本物であると証明されたことで変な緊張感に包まれた。


「全員席を立って手を挙げろ」


隣に座っていた隊員と目が合ったので無言で頷いた。

指示通りに手を挙げながら、緊急ボタンを押すために目の前の机との距離を少しずつ詰める。


「なに動いてんだ!」

「ゔっ...」

身体を机に押し付けられ、後ろで手を拘束された。


「また変な動きをしてみろ、本当に撃つぞ?」

背中に銃口が当てられているのを感じる。


「分かった...あなた達の目的はなに?」

そのままの状態で男達を刺激しないように質問した。


「特攻部の師団長もしくは八神香織を出せ」

「...⁉︎」

ここは科学部。

なのに、なぜ特攻部と私の名前が出てくる...?


「最近、昼間に特攻部が出入りしてるってことは知ってんだ。いるんだろ?さっさと出て来い」

その情報も外には出回ってない。

なのに男達は知っている。


隊服か?

いや、特攻部と科学部の隊服のデザインはほとんど変わらない。

一般の人が見分ける事なんて出来ないはず...

嫌な考えが頭をよぎる。


「こ、ここに師団長はいません!」

隊員の誰かが叫んだ。


その言い方は、

「師団長“は”か...おい八神香織を探せ!特徴は茶色い髪と瞳、写真と見比べていけ」


そうなるよね。

襲撃といった思い切ったことをする割に冷静な犯人だ。

隊員の発言が墓穴を掘ったのを聞き逃さなかった。


私の特徴もバレてるし、写真まであるなら逃げられないか...

ここにいる女性隊員は私を含めて5人。

1人ずつ確認されて残すは私のみとなった。


「残ってるのはお前だけだな」

髪を掴まれて顔を上げられる。

〈胡蝶...〉


「どうだ?こいつは八神香織か?」

「...ボス、違います」

ボスと呼ばれた私の後ろにいる男は焦ったように私の身体を反転させた。


「お前、その目...」

よっぽどショックだったのか、私に触れていた手が緩み腕が解放された。


「残念ね。八神香織もここにはいない」

手首をさすりながらボスと呼ばれた男を見た。


今、私の目は胡蝶の目が反映されていて白と紫が混ざったような色になっているはずだ。

顔の作り自体はそのままだから間違える方も間違える方だけど、今は騙されてくれてよかった。


犯人達に携帯を没収されて一つの袋にまとめられた。

手には手錠がかけられて他の隊員達と一緒に床に座らされる。


さらに、隊員達が所持していた剣や武器も取り上げられた。

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