第9話 問おう。貴方が、私の天使か
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本当にありがとうございます!(語彙力ない)
今回は「ボールルームへようこそ」のInvisible Sensationを聴きながら書きました!
宜しくお願いします。
「宜しくなのじゃ!」
そうニカッと眩い笑顔ではにかむのは、ティナの腰ほどの身長しかない美幼女。オプションで角が付いているが。
状況と、本人の言う通りに先程からティナの袖を引っ張っていたのはこの子らしい。
「問おう。貴方が、私の天使か」
「ティナがおかしくなった!? いや、元々か!」
随分な言い様のルナだが、ティナは全く動じていない。
「えっと……ホオズキちゃん? 私達に何か用かな?」
気を取り直してルナが幼子に接するように優しく語り掛ける。
「妾をパーティーに入れて欲しいのじゃ!!」
「良いですよ! 採用です!」
「ちょっとティナ!? 決断早くない!?」
ホオズキと名乗る幼女のお願いを即断即決するティナだが、流石に早計だろうとルナが待ったをかける。
「わ、妾嫌われておるのかの……?」
「うぐぅっ!?」
ゲームの中だというのにホオズキの目元が潤んでいるように見えるルナ。思わず小さい子どもを泣かせてしまったという罪悪感と、その可愛さにたじろいでしまう。
「大丈夫ですよルナちゃん! 邪な目線を向けてくる事も無く、そして同じく女性プレイヤー同士なんですから!」
「うむ! それに加え、妾は強い! 何と言ってもレア種族なんじゃからな!」
どうやら見た目通り、普通の種族では無いらしい事をホオズキが誇らしげに言う。それに便乗して同じレア種族同士という事で急速に距離が縮まるティナとホオズキ。
「はぁ、まぁ私も別に問題は無いけどさ。でも言いたかったのは私に一言断りを入れても良かったんじゃないって事」
「そうですね……。ちょっと舞い上がっていました、ごめんなさい」
「妾も唐突過ぎたのは謝る。申し訳なかった」
ティナとホオズキがペコリと頭を下げてルナに謝罪をする事で、その場は収まる。
「良いよ。改めて、私はルナ宜しくね」
「ティナと言います! 種族は美女神です!」
「ホオズキなのじゃ! 種族は酒呑童子、こんな見た目をしておるが年齢は2人とそう変わらんはずだぞ」
自己紹介をし合う3人。
ホオズキは見た目に沿わない年齢で、何とティナ達よりも1つ上だという。
「えぇ! ホオズキちゃんって先輩なんですか!?」
「うむ。勘違いされる事が多いからもうその反応も慣れておるし、別に敬称なぞいらぬぞ!」
「てっきり中学生くらいだと思ってた……」
ホオズキの愛嬌の良さに、3人の距離も短い時間ながら急速に縮む。すっかり意気投合したようで、特にティナとは何か通じるものがあるらしい。
「ティナが2人に増えたみたい……」
「うぇーい!」
「わふー!」
「うるさいよ! ネタも何も無いならちょっと静かにしてて!」
ギャグだとしてもまだ中身のあるものであればツッコミを入れられるが、ただ騒々しいのは迷惑なだけでしかない。ちょっとイライラするルナだった。
「まだ、ルナちゃんはキレてないっすよ。この境界線のギリギリを行くのがプロなんですから!」
「なんだか今日いけそうな気がするのじゃ〜」
「「あると思います」」
「何も無いから! と言うか2人とも落ち着いてよ!」
ソウルメイトが出来たティナとホオズキの2人はお互いの心の波動を確かめ合うように、拳とギャグを重ね合う。
「この沼、深い」
「ぼ〜〜〜」
「うん、本当にこのくだりは沼だよ。そろそろ止めようね」
ルナのこめかみがピクピクしてきた辺りで、「このへんが切り上げどころか」と撤収するティナとホオズキ。
「と言うかここを出て装備屋に行くんでしょ? 早く行きましょ、時間が勿体ない」
「それは妾と交わしたあの時間が無駄だという事なのか……?」
「ルナちゃん、それはちょっと酷いと思います」
ルナの言葉に反応して、またもや上目遣いで見上げてくるホオズキ。そこにティナの援護射撃も入る。
「い、いやそう言う事じゃなくて……。私はただ……」
「うっそぴょーん! 騙されたなルナよ! 妾の演技はどうだった!!」
「ティナちゃん引っかかりましたね! オロオロしてて面白かったですよ!!」
腹を抱えて指でルナをさして笑い声を上げるティナとホオズキ。
しかし、彼女達は知ってしまう。
この世界には本気で怒らせてはいけないという人間がいるという事を。
◇
「うぅ、痛いのじゃ……。痛覚は無いはずなのに……」
「ルナちゃんの後ろに鬼が立っていました。怖かったです……」
「鬼は妾のはずなのじゃが」
そう頭を抱えながら、銀髪美女神と鬼幼女がエルフ美少女に、連行されて行く光景は『ESO』内でこの先も語られていく事になるのであった。
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