第7話 公用のギルドに入るのに裏口から入らねばならぬ理由でもあるのかね?
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あ、今回は「天体のメソッド」の星屑のインターリュードを聴きながら書きました!
ティナの召喚獣である麒麟の名前をようやく決める事の出来た2人。その名もロレンツォと言い全員が納得した名前である。
ロレンツォを戻した2人は機嫌良くアーカスの町へと帰ってきた。
「アーカスよ! 私は帰ってきた!」
「うん、まずここはソロ〇ンでもないしそれは前にやったネタなんでしょ?」
「今日もメタ発言お疲れ様ですっ! ルナ先輩!」
今日も今日とて騒がしい2人。
これが通常運転であるというのだから、非常に忙しない。
「そうこうしている間にも、アーカスが見えてわよ」
ルナの指さす方向を見ると、石の外壁に覆われた町が見える。
その辺りの草原では今も尚プレイヤー達がモンスターと戦い合っている。
「折角なので、私達もウルフさんと戦いませんか? ゴブリンとしか戦闘していないので、獣型のモンスターとの戦い方も知っておかないと」
「そうね。それじゃあここでロレンツォを出したら目立つから、私達2人でやりましょうか」
「ロレンツォさんの経験値も上げておきたいですが仕方ないですね……」
ルナの指摘に従って、それぞれの武器を構える2人。
と言っても2人ともが超絶美少女であり、加えて隣の銀髪美少女さんはとんでもない装備をしている事から既に目立ちまくっている為に、手遅れなんだけど……。とは、ルナの心の独り言。
そして例の如くウルフ相手にも無双してしまうのだった。
◇
「やっぱりこの衣装は目立ちますか……」
「まぁ、明らかにレア種族ってのはわかるよね」
アーカスの町へと入った途端、周りの目を総なめする2人。
タダでさえ優れた容姿の持ち主が2人揃って歩いているのだ。気にしないというのが無理というものである。
所で現在2人は討伐したゴブリンとウルフの達成報酬が貰えるというギルドに向かっているのだが、ここで少し説明を入れる。
この『ESO』では、事前にこのモンスターを討伐するという依頼やクエストの類を受注してから町を出るのではない。プレイヤーが冒険の最中に遭遇したモンスターを狩ると自動的にその情報が保存され、町中のギルドにて受付NPCに申請すればその討伐数に見合った報酬が貰えるというシステムになっている。
わざわざクエストを取り合う必要も無く、各々の自由に冒険が出来るという理由でプレイヤー達にも受け容れられ、『ESO』内ではそれが当たり前になっているのだ。
「すごい見られてますね」
「雑木林で見かけたプレイヤー達が話を盛ってバラしたんでしょう。流石にここまで来ると鬱陶しいわね」
目立つといってもあまり悪目立ちはしたくない2人。
ギルドに近づこうにも、周りのプレイヤーがこちらを見て話し掛けたそうにしているが、努めて無視をする。
「一度ログアウトしてから出直す?」
「何を言っているんですかルナちゃん!」
「わっ! 急に大きな声出さないでよ!」
ルナの提案に大袈裟な反応を示すティナ。
「ギルドから逃げるな」
「いや、逃げてないし!? 人多いから時間を改めようって話だよ!?」
心外だと反論するルナであるが、ティナの暴走は止まらない。
「じゃあどうにかして入る方法を探すしか……裏口とかないのかな?」
そうルナが零した瞬間、ティナの目が眼光鋭く光り、渋めな声を出そうと必死に低音でこんな事を言う。
「公用のギルドに入るのに裏口から入らねばならぬ理由でもあるのかね?」
「いや、私達キングじゃないし!? 別にクーデターも起こってないからね!?」
ルナがいつものようにツッコミを入れるが、ティナはどこで手に入れたのか急に黒い眼帯を取り出して嵌める。
「これで大丈夫です!」
「見た目を似せても関係ないからね!? 職業が錬金術師でもあるまいし!」
「あっ! ルナちゃんとうとうそれを言っちゃいましたね〜! あまり直接連想させるような言葉は使わない方が良いですよ!」
「ぐぅ……ウザい……!」
どの口が言うか! と叫びたい気持ちを、公衆の面前だからという事で何とか収めたルナ。自分に拍手を送りたい程だったと後述している。
「はぁ……。仕方ない、どうせここら辺の人はほとんどが私達の野次馬なんだし。早く入りましょ」
「かしこまっ!」
「だから、どの口が言うかぁーー!!」
暫くルナの怒りを収めるのに奮闘したティナであった。
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